【詳報】「原作改変どこまで」すれ違い正せず◆セクシー田中さん調査報告書で「説明会」【時事ドットコム取材班】
◇契約書締結は放送終了後
【続いて、登壇者が記者からの質疑応答に応じた。以下に主なやりとりを抜粋した】 ―原作者の死亡原因を調査目的としていないのはなぜか。 我々の調査範囲は、このような(脚本家や原作者による)SNS投稿が行われてしまったのはなぜだったのか、制作過程を分析することが目的。安心して制作ができる番組体制の構築を目的として調査を行った。原作者の方がお亡くなりになった原因が、必ずしも社会的に特定されていないという状況もある。 ―ドラマ化の契約書の締結はどうなっていたか。 通常テレビ局は原作サイドと「原作利用許諾契約書」を交わす。契約する時期はいろいろなパターンがあるが、放送が終わってから締結することもよくある。【記者:今回もそうだったのか】はい。【記者:9、10話の放送を巡るトラブルの際は結べていなかったということか】その通りです。 ―(SNSの)個人アカウントからの発信が問題を加速させた部分もあるが、原作者や脚本家がドラマの制作に関して発信してはいけないと契約に盛り込むことは可能なのか。 クリエイターの方と(契約を)結ぶことが非常に難しいという認識でいる。日本テレビにはソーシャルメディアポリシーがあるが、これは日本テレビの社員や制作会社の方に示しているもので、特に表現に関わる仕事をされている方たちに対し、契約書に入れるというようなことは考えていない。 ◇日テレ側の責任は ―日本テレビ側の責任をどう考えるか。 原作者のブログ投稿につながったのは、日本テレビのドラマ制作がきっかけで生まれた流れ。そこまでについては、日本テレビに一定の責任がある。ただ、投稿を巡って世間でいろいろな意見が飛び交うことになり、その結果どうなったのかということについては、我々として分かりかねることも多々ある。 ―記者会見ではなく説明会とした理由は。 そもそもこの事案の公表は、本日午後5時に当社ホームページで報告書を公開する形で行うもの。ただ、内容を理解いただくためには、直接調査チームとお話いただく必要があると考え、ラジオ・テレビ記者会の要請を受けて説明会を行った。(関係者が特定されると)二次被害などが懸念されることもあり、カメラを入れて説明することは控えさせていただいた。 【開始から約3時間で、記者説明会終了】