東南アジアの研究者や官僚らに国際情勢について聞いたシンガポールの研究機関の調査で、地域にかかわる主要国の中では日本が最も「信頼できる」との結果が出た。日本は防衛力の強化に向けて安全保障戦略を見直しているが、東南アジアでは、信頼度への影響は限定的なようだ。
調査を実施したのは、シンガポールの政府系研究機関ISEASユソフ・イシャク研究所。2019年から同様の調査をしており、今回は22年11月~23年1月に東南アジア諸国連合(ASEAN)地域の研究者や企業人、NGOやメディア関係者、政府や国際機関の職員ら約1300人にアンケートした。
調査項目のひとつが、米国、中国、欧州連合(EU)など、ASEANの主要な外交パートナーの信頼度だ。
それぞれが「世界の平和や安全保障、繁栄や統治に貢献する正しい行いをする」と思うかを聞いた問いでは、日本については12・3%が「強くそう思う」、42・2%が「そう思う」と答えた。あわせて54・5%が前向きな答えだった。
■順位は日本、米国、EU、中…
- 【視点】
政経官メディアなどエリート層ではそんなものだろう。戦後日本が培ったHard-wonの信頼がここに表れている。5年連続で信頼度1位で、日本の防衛努力にも否定的ではなく、むしろ支持が増えている。一過性のものとも言えない。米中どちらを取るかとい
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