奥窪優木「列島エイリアンズ」

外国人闇バイト編(1)栃木・長野・群馬・福島「緊縛強盗」の深い闇 SNS在日ベトナム人コミュニティーで募集、犯罪協力者たち

強盗に割られたため板を張って応急処置したドアの窓=10日午後、群馬県安中市
強盗に割られたため板を張って応急処置したドアの窓=10日午後、群馬県安中市

栃木、長野、群馬、福島4県の山間部で4月30日から5月14日にかけて、一軒家を狙った強盗事件が相次いだ。住宅に侵入して住人を緊縛して現金やキャッシュカードを奪う手口は、かつて世間を震撼させたルフィグループによる広域強盗事件をも彷彿させた。

捜査線上に浮かんだのは2人のベトナム国籍の男だった。1人は栃木県で発生した強盗事件の被害者のキャッシュカードで現金を引き出そうとした窃盗未遂の容疑で、そしてもう1人は不法残留の現行犯で、それぞれ15日に高崎市内のホテルで逮捕されている。

しかし、ルフィ事件と同様、闇バイトだった可能性も拭いきれない。押し入ったのはすべて「北関東か、その周辺の県の山間部に所在するポツンと一軒家」という共通点こそあるが、最初の犯行が行われた栃木県日光市から、次の犯行が行われた長野県松本市までは250キロ以上離れており、第3の犯行が行われた群馬県安中市から福島県南会津町も200キロ以上離れている。単に車を流しながら狙いを定めたような、場当たり的な犯行には思えない。

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