「成果次第で数千万円儲かる」台湾マフィアが日本の若者を騙してカンボジアで「かけ子」をさせていた!

「台湾三大黒社会」と呼ばれる犯罪集団が海を越えて暗躍か

  • Facebook シェアボタン
  • X(旧Twitter) シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
’07年8月、陳啓礼の葬儀の様子を写した写真。会場には組織の幹部(写真中央)や市民を含めて数万人が集まった
’07年8月、陳啓礼の葬儀の様子を写した写真。会場には組織の幹部(写真中央)や市民を含めて数万人が集まった

台湾黒社会。常習的に犯罪を行う集団を、台湾ではそう呼ぶ。そのなかでも、「台湾三大黒社会」と称されるのが、『竹聯幇(ちくれんほう)』『四海幇(しかいほう)』『天道盟(てんどうめい)』の三つの台湾マフィアだ。昨年5月には『竹聯幇』が沖縄の指定暴力団『旭琉會(きょくりゅうかい)』と接触したと報じられ、日本への勢力の拡大が危惧されている。しかし、台湾マフィアの魔の手はすでに日本人へ及んでいた――。

「台湾マフィアはSNSを使って日本人の″かけ子″を集め、彼らを使った特殊詐欺で荒稼ぎしています。一見日本人の詐欺グループに見えますが、背後では台湾マフィアが糸を引いているんです」

こう語るのは、東海地方在住の男性A氏だ。A氏は30代後半。カネに困っていた時、SNSで「成果次第で数千万円儲かる」と募集されていた仕事に応募したことがきっかけで、台湾マフィアと関係を持つことになったという。

「応募後は日本人のリクルーターと面談をして、『発信元が特定されるから海外に行って欲しい』と言われ、その時この仕事に台湾マフィアが絡んでいると明かされたんです。去年の8月頃に片道切符でカンボジアへ行きました。期間は3ヵ月。プノンペン国際空港の指定された場所で待っていると、同じような日本人が複数人いたんです。そこからワゴン車に乗せられて2時間ほど走り、マフィアのアジトに連れて行かれた。私が入れられたのは一軒家でしたが、他にも工場のような場所や塀で仕切られた豪邸も彼らのテリトリーでした」

アジトに入るとA氏の前に30代後半と見られる組織の構成員が現れる。その構成員とは翻訳アプリでやりとりし、A氏はあの事件についても話をしたという。

「その構成員は、ルフィを名乗る人物らによる連続強盗事件も知っていました。『ルフィのように捕まるのはバカがやること。俺たちはそんなヘマをしない』と鼻で笑って、『俺たちはココで何をしても捕まらない』とまで豪語していた」

集められた日本人たちはパスポートとスマホを帰国まで没収。脱走を防ぐためか、アジトから外出をする際も構成員の同伴が義務付けられるなど、厳しい監視下で日々を過ごしていた。

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から