聴覚障害・ADHDの重複障害の40代が挑む「学び直し」!まずは勉強の仕方から分からない!?試行錯誤の日々
更新 2024/05/30
公開 2024/05/30
更新 2024/05/30
公開 2024/05/30
はじめまして。くらげと申します。私は重度聴覚障害があり人工内耳がなければなにも聞こえません。また、ADHDと診断されており、ストラテラ(ADHDの治療薬)や躁うつ病の薬を服薬しています。コラムの第一回はなにを書こうか…と悩んでいるわけですが、毎日七転八倒しながら情けなく生きている40歳の中年障害者のありのままを書くしかないのではないか。そういうわけで、読者の皆さまには私の悩みに付き合っていただきたい。ゆるくお話を読んでいただけますと幸いです。
はじめまして。くらげと申します。今回からLITALICO仕事ナビでコラムを担当させていただくことになりました。私は2013年に発達障害のあるパートナーとの日常をつづった本を出版させていただき、それ以降ときおり発達障害関係のイベントに呼ばれたり、あちこちで記事を書いたりしておりましたが、最近は仕事の多忙などもあって障害に関する記事をこのような媒体に出すのは久しぶりのこととなり、かなり緊張しております。編集部からは「あまり格式張らずにフリーダムに執筆してください」とお願いされておりますが、さて、最近はあまりこの手のことを真面目に考えているわけでもないしなぁ、なにを書いたものかなぁ、と悩みつつ、まあ、このような悩みも話のネタか、と思いながら文字を打ち込んでおります。読者の皆さまにもゆるくお話を読んでいただけますと幸いです。
さて、最初は簡単な自己紹介から入りたいと思います。私は重度聴覚障害があり人工内耳がなければなにも聞こえません。また、ADHDと診断されており、ストラテラ(ADHDの治療薬)や躁うつ病の薬を服薬しています。山形県出身で、高校進学の際に千葉県にあるろう学校を選んだため単身で上京、それ以来関東のあちこちで引っ越しして現在は東京都内の隅っこで障害のある妻となんとか二人暮らしをしています。仕事は自営業としてライティングの仕事を中心としながら、障害者向けのクラウドソーシングサービスのアドバイザーや友人が関わっているSNSアプリの運営のお手伝いをしたり、あちこちからいただいた細々とした仕事をやったり、といろいろ掛け持ちしつつ、多方面に迷惑を重ねつつもなんとか生活を成り立たせています。
では、コラムの第一回はなにを書こうか…と悩んでいるわけですが、私自身はただ障害があってたまたま本を出版する機会があったというだけの人間で、なにか大きなことを達成したわけでも専門的な知識があるわけでもない。間違っても大壇上から「障害のある人とはこういうものです」「障害のある人はこういう生き方をしたほうがよい」とか言える人間でないのは確かで、そうであるならば、毎日七転八倒しながら情けなく生きている40歳の中年障害者のありのままを書くしかないのではないか。そういうわけで、読者の皆さまには私の悩みに付き合っていただきたい。今一番悩んでいることは、「自分は勉強ができない」ということです。
この場合の勉強とは学校の勉強ではなくて、自分で自分のためになにかしらの勉強をするということですが、これが極端にできないのです。いや、そもそも学業ですら怪しいものでしたが。視覚障害者・聴覚障害者向けの短期大学を2年留年してどうにか就職したあと、資格やら英語やら大学の再入学やらに興味を持って参考書を買ったり塾に入ったりしたものの、3か月と続けられた試しがない。下手すれば参考書を買っただけで満足してしまう。棚に積み上げて一度も開かれなかった参考書が、恨めしげにこちらに念を送っているようにすら感じます。
そんなことを続けていたらいつの間にか40歳。ちょっと文章は書くこともできるけど、年齢に釣り合った知識や経験があるかというと肝心の中身はちょっと…というか完全に足りない中年男性が仕上がってしまった次第です。
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まぁ、中身が足りなくてもそれで仕事ができているなら……と全力で知識のなさに目をそらしながら生きてきましたが、ライティングの仕事は将来的にAIが大部分を代替して、自分のように末端で書くだけのような仕事をやっている人間は生き延びられるんだろうか……という不安が日に日に高まっております。
今自分がしている仕事が永続するかは分かりませんし、そもそも今の仕事でもスキルアップしないとおいていかれそうで不安を感じています。別の職業も考えてみましたが、38歳を過ぎた頃から急激に体力が衰えてきて仕事によっては難しそう……というのが正直なところです。となると、なんとか頭がまだ働いているうちに何かしらの資格を取るなりなんなりしなければ……とここ数年試行錯誤しているわけなのですが、どうもうまくいかない。結局は上記のようなことの繰り返しで、読まれないままの参考書の山が高くなるだけでした。
しかしまぁ、何年も失敗を繰り返していくといくつか学ぶこともあるもので、そもそも私が勉強できないパターンは大きくわけて
・聴覚障害があっても適切に学ぶことのできる教材や教室が少ない
・ADHDからくる飽きっぽさ、スケジュール管理の下手さからくる継続的に勉強する難しさ
一つひとつ解説していきますと、まず、聴覚障害があるとなかなか自分に合った教材や教室が見つからないということです。今は大変質のよいオンライン教材やMOOC(大規模公開オンライン講座)などが無数にあります。当たり前ですがそれらは、聞き取りながら勉強しなくてはなりません。人工内耳があればある程度は聞き取れますし、自動文字起こし機能も発達してきたので以前に比べたらかなり楽に学習ができる環境にはなったのですが、未だに「勉強をするぞ!」と気持ちを切り替えることのハードルは、高いと感じています。同じ理由でどこかの公開講座や資格を学べる学校に通うのもなかなか難しい。今の世の中なら聴覚障害だけを理由に入校などを断られることは少ないと思うのですが、それでもかなり厳しいのは確かでしょう。
ADHDからくる困難さについては、そもそも日々の仕事や家事が忙しい中で勉強時間を捻出するのがけっこう難しい。というか、ADHDの意識の逸れやすさから毎日自分でもよく分からないことをやっている時間が長いと思っています。これはもう意識でどうにかなるものではなくて、生活を丸ごと見直さないとどうにもならない部分です。
また、「勉強するぞ!」となってもなにをどこまでやっていいか分からない。毎日コツコツということも苦手……という手詰まり感があります。最後の学習の仕方が分からない、というのは本当にそのままで、学校での勉強もまぁ苦手でしたが、大人になり「自分が興味のあることを選んで勉強する」とはどういうことなのかびっくりするほど分からない。さらにびっくりするのは「勉強する方法が分からない」ことが分かったのがつい最近……ということでしょうか。これは障害が関係するのかどうか微妙なところがありますが、いろんな障害があると自然に情報をキャッチする力がどうしても弱くなる、ということはあるのでしょう。 まぁ、いろいろないないづくしでかなり悲しくなりますが、次回はこれらを現在、どうしたらいいんだろうかと試行錯誤している様をお伝えしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
くらげさん、日々のお悩みや困りごとを書いてくださって、ありがとうございます。
勉強になかなか取りかかれない、なにを始めたらよいのか分からない、このように悩んでいる方々は読者にも多いのではないでしょうか。
いろいろな壁にぶつかりながらも前に歩みを進めている、くらげさんの取り組みは、多くの方を勇気づけ、とても参考となる貴重な情報です。悩みや困りごとは、人によってさまざまですが、体験談を文章にすることで、たくさんの人に気づきを与えてくれます。
次回以降のコラムも楽しみにしています。試行錯誤しながらのありのままの姿をぜひとも共有させてさせてください。
監修 : 染村宏法
医学博士、日本産業衛生学会指導医、労働衛生コンサルタント、社会医学系指導医。
大手メーカーの専属産業医として勤務後、北里大学大学院産業精神保健学教室において、職場のコミュニケーション、認知行動療法、睡眠衛生に関する研究や教育に携わっている。
執筆 : くらげ
聴覚障害とADHDの重複障害者。フリーランスのライターをメインにしつつ、障害者専門クラウドソーシングサービス「サニーバンク」のアドバイザーやメンタルヘルス系SNS「いつでもおかえり」の広報なども行っている。趣味はガジェットで遊ぶこと。著書に『ボクの彼女は発達障害』(学研プラス)がある。
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