「二重国籍」について語るぞ！
ワシがイギリスに留学中、同級生にチャンという女の子がいた。
黒髪で切長一重の綺麗な子じゃ。
中国から来たのかなと思ったら「私はイギリス人。でも中国人でもある」という。
チャンの育ちはロンドンで、もちろん英語しか話せない。
漢字も一切読み書き出来ない。
でも、チャンが生まれた場所は香港だった。
チャンが生まれたあと
長らくイギリスの統治を受けていた香港は中国に引き渡された。
このとき、イギリス政府は「英国籍香港法」をつくり、
自由と民主主義を求める香港人にイギリス国籍を与えた。
でも、中国政府は「香港にいるなら中国人だ」という立場を崩さなかった。
チャンの両親は、イギリス国籍を家族で得るとすぐに渡英したが、
中国籍はそのままだった。
わざわざ中国大使館にいき「離籍したいです」とか申し出たら
そもそも把握されてしまうからな。
実は、二重国籍とはこのように
「国家の意思」で二つ以上の国籍を持ってしまった人々を
迫害したりしてはならない、という意味を持っていた。
世界史で習うと思うが、
オーストリア・ハンガリー二重帝国や、
イギリスのコモンウェルスとか、
複数の国家が統合されたり分割されたりしているよな。
このとき当然、多重国籍になってしまうケースが出てくる。
その人らを差別したり責めたりしてはならない、
というのが必要だったんじゃ。
だからアメリカでは、
大統領の二重国籍は認められないが、
議員や知事の二重国籍には甘いという実情がある。
国際結婚したら子が二重国籍になるのが分かり切っていた人々を保護する目的ではない！
だからな、アメリカの二重国籍容認も条件があって
「他国の国民としての権利を行使していない」という前提がある。
パスポート取得や選挙とかだな。
それを行使したら、もうスパイかなんかじゃろ。
あくまで「仕方ないから」という事情で容認されているに過ぎない。
「私は他国籍があることがアイデンティティー」とかほざくのを許すような話ではない。
それはスパイとしてペナルティの理由になる。
もちろんオーストラリアのように
議員の二重国籍を憲法で禁止している国もある。
ワシに言わせてもらえば、
好き勝手国際恋愛して多重国籍になったことは
国民の安全保障に比べたらどうでもいいんじゃ！
さて、二重国籍にはもう一つ目的がある。
それは戦争をするときに、
戦争予定地の人々に国籍を与えて「自国民保護」をするときじゃ。
日本人には馴染みがないが、
実際にイギリスがフォークランド諸島の住民にイギリス国籍を与え
「自国民保護」のため、戦争をした。
こういうやり方はディズレーリ英首相の時代からあり、
最近ではロシアがウクライナ戦争の大義名分に使ったやり方じゃな。
つまり例えると、台湾有事に日本国憲法が邪魔になるなら、
台湾人に日本国籍を与え、
台湾は日本領だと宣言するやり方とかじゃ。
別に憲法は「どこが日本領か」とか「誰が日本人か」なんて定めていないからな。
地球上すべてにおいて「専守防衛」は成立する。
とまあこうした歴史背景があり、
二重国籍は認められたり、ある程度容認されるわけじゃ。
だから、そもそも他国がアイデンティティで
パスポートを取得していながら日本国籍を持つとかいうのは、
保護すべき理由は全く無い！
それは敵意だ！
ましてや、公職に就こうとするのに、
国籍という経歴を隠すのは、学歴詐称と同じ卑怯者じゃ。
ペルーのフジモリ大統領はな、
2007年の参議院選挙に二重国籍を明らかにして国民新党から立候補した。
それにくらべて随分と卑怯なことをしている者がいるな。
寛容とはやたらに許すことではない。
許すべき理由があるから許すんじゃ。
だから、認められる二重国籍とは、
「ただ国籍があるだけで国民としての権利を行使していないこと」
を要件にすべき。
権利を行使したらそれはその国のモンじゃろが！
日本国籍は必要ない！
国籍法を改正し、正常化せよ！
みんなの意見を聞かせてな！
写真はディズレーリ首相の邸宅ヒューエンデン・マナーの前に座ってるワシじゃ。
首相が初代ビーコンズフィールド伯爵に叙爵されたときのものじゃな。
最後に宣伝させてな！
ワシの著作『われ、正気か！』は国とはそもそも何かという歴史背景の解説に力を入れ、ワシの地元、広島弁で書いた。
読んで深く知り、一緒に日本を守ろうな！
国を意識出来ないと国際社会で食い物にされるぞ！
amzn.asia/d/0F6WSxq
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