福山通運元役員を起訴 特別背任、子会社に1億円の損害 東京地検

 東京地検は8日、水増し請求を繰り返して運送大手「福山通運」(広島県福山市)の子会社に計約1億円の損害を与えたとして、会社法違反(特別背任)の罪で、福山通運元執行役員、吉沢信一容疑者(58)=東京都中央区=を起訴した。

 起訴状などによると、福山通運の子会社「ジェイロジスティクス」(千葉県市川市)の常務取締役を務めていた吉沢被告は平成24年3月〜25年2月、12回にわたり、同社の委託業者からあらかじめ現金を受け取った上、外注費などを水増し請求させ、計約1億円の損害をジェイ社に与えたなどとしている。

 福山通運は昨年2月、吉沢被告が同様の手口で計約6億円を着服していたと発表していた。

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