(cache)ヒーローズエイト〜神に選ばれし８人の戦士達による新八犬伝最強救世主伝説〜

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ヒーローズエイト〜神に選ばれし８人の戦士達による新八犬伝最強救世主伝説〜作者：蒼月丸

第四章　花咲く都のロベリア

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第９９話　アンジェリック・コルディ

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今回で99話！あと一話で100話です！

　コルティとの話を終えた零夜達は、子供達と遊んでいるミミ達を見つける。

「おーい、皆！」

「零夜。もう話は終わったの？」

「ああ。明日の朝、シャングリに向かって出発する事になる。ここにいる暇はないからな」

「どういう事？」

　零夜からの説明にミミ達はキョトンと首を傾げる。

「実はシスターから頼まれていたんだ。孫娘をこの孤児院に連れ戻して欲しいと」

「それってアンジェリック姉ちゃんの事だな。彼女、革命前日にこの孤児院を出ていたからな……」

「アンジェリックって、孫娘の事なの？」

　ジャンの話にアミリスは疑問に感じながら質問する。

「ああ。家出したのは驚いたからな。俺やノア、カトリーヌもアンジェリック姉ちゃんを心配している。今頃あいつ何やっているんだよ……」

　ジャンはアンジェリックの事を心配していて、カトリーヌも心配そうな表情をしている。

「ところで、アンジェリックってどんな人なの？」

「アンジェリック姉ちゃんは僕達のお姉ちゃん的存在なんだ。けど、孤児院を継ぐよりはミュージシャンとして活動しようとしているからね。歌も上手いし、ダンスも上手い。まあ、芸能界に入る程のレベルだからしょうがないのは分かっているけど……」

　ノアの説明にミミ達は納得の表情をしていて、他の子供達はキョトンとしていた。

「まあ、この子達は知らないけどね。連れてきたら喜ぶと思うから」

「そういう事になるな。俺達はシスターの為にも彼女を連れ帰る必要があるが、職員募集という手もあるんじゃないか？」

「それなんだけど……マリー女王が王位を追われてから経営危機となっているからね……雇う事もできないよ……」

「となると……やっぱりアンジェリックを連れ戻す必要があるな……」

　零夜は真剣な表情で考えつつ、すぐにその場から移動し始める。

「すぐに宿屋に向かおう。そこで作戦会議を行う！」

「宿屋に向かうの？でも、子供達が心配だからここで泊まるのもありだと思うわ」

「それにこの子……私にしがみついて離れないし」

　倫子が指差す方を見ると、四歳ぐらいの男の子が彼女に抱き着きながら喜んでいたのだ。

「ロベール……すぐに離れろ。気持ちは分かるがお前はなんでこんな事をするのかな？迷惑だろ」

「嫌だい！ここが良いんだい！」

「そうかそうか……それならもっと面白い事をしてやるよ！オラァッ！」

「うわっ！」

　ジャンはロベールを倫子から引き剥がし、そのまま彼を強く蹴り飛ばした。

「ぎゃあああああ!!」

　蹴り飛ばされたロベールは地面に頭から激突し、地中に上半身を埋められてしまった。

「ああ。こいつはいつもこうなので気にするな。料理や洗濯については自分達でやっているし、お姉さん達は宿屋に向かってやるべき事に集中しな」

「そ、そうなんだ……じゃあ、遠慮なく」

「アンジェリック姉ちゃんの事を頼んだぞ！」

　ジャンからの声援を受けた零夜達は、孤児院を後にして宿屋へと向かい出した。

子供でも調子に乗るとこうなりますので気を付けましょう。

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