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みにたぬ
リモートトラブル - みにたぬの小説 - pixiv
リモートトラブル - みにたぬの小説 - pixiv
4,569文字
リモートトラブル
いつか書いてみたかったポピーちゃん視点のお話です。付き合っているアオチリ。
・全体的に話し方が捏造
・地の文ひらがな多め(読みやすさとのバランスで小二ぐらいまでの漢字を使用)
です。
ちょっと癖が強めかもしれませんが、お暇潰しになれば嬉しいです。
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50571,227
2023年8月30日 21:44

今日のおしごとはおうちでします。さいきんトップさんは「はたらき方かいかく」ということをがんばっているみたいで、リーグじゃなくておうちでおしごとをする日を作ったみたいです。ポピーはおうちでおしごとをするのは今日がはじめてです。
リーグでもらったパソコンをつけて、おそわったとおりにカチカチしてみます。

「わー!みんなのお顔が見えますの!」

チリちゃん、おじちゃん、おじちゃん、トップさんがパソコンの中にいました。チリちゃんとトップさん、ハッサクおじちゃんは手をふってわらってくれました。アオキのおじちゃんはあんまりわらわないのですが、かわりにいつもみたいにぺこりとあたまを下げていました。

「全員揃いましたね。ワークライフバランス、という言葉が他地方でも流行っているようで、パルデアでも導入してみようと思い、このような形にさせていただきました。今後もたまにこのような日を設ける予定です。慣れるまで時間がかかるかと思いますが、よろしくお願いします」
「えーとな、みんなが無理ないように色んな働き方でお仕事しやすいようにしていきたいから、今日はパソコン使ってお話ししてみよなってことや」
「わかりました!ありがとうですの、チリちゃん」

トップさんがお話ししたないようをチリちゃんが分かりやすくポピーに教えてくれました。いつもはとなりで教えてくれるのに、パソコンから教えてもらえるのはふしぎなかんじがします。
でもポピーは、お話しよりもチリちゃんのうしろのかわいいピンクの方が気になってしまいました。

「ところでチリちゃん、後ろの可愛いピンクのお部屋はチリちゃんのお部屋ですの?」
「ん?あー、ちゃうよ。なんや背景が選べるらしくてな」
「背景?」
「簡単に言うと、後ろの景色ですよ。例えば、小生はアカデミーの教室を背景にしていますが、ちゃんと自宅でこの打ち合わせに参加していますです」
「うーん……?」
「自宅だと余計なものが映ったり、他人に見せたくないものが入ってきたりしますですからね。こういうのを使って隠すのです」
「実際に変わるのを見せてみればポピーも分かりやすいでしょう。アオキ、やってみなさい」
「何故自分が……ポピーさん、こんな感じです。少しイメージ付きましたか?」

アオキのおじちゃんがいつものようにためいきをつくと、そのしゅんかんおじちゃんのうしろのけしきがかわりました。たくさんのカラミンゴのおかおがみんなこっちをむいていて、びっくりして思わず「あらあら!」と声が出てしまいました。
チリちゃんはおじちゃんのはいけいを見て、おおわらいしていました。とても大きな声でわらっているからでしょうか、なんだかチリちゃんの声がかさなってきこえてきている気がします。ハッサクおじちゃんはびっくりしたおかおをしています。きっとポピーも同じかおをしていたのでしょう。でもトップさんはいやそうなかおをしています。

「んははは!何やその背景!そんなんあるんか!」
「小生のところには無いので、アオキが個人的に入れた画像のようですね」
「んひー!どんなチョイスやねん!あかん、お腹痛いわ!」
「……その悪夢のような背景を今すぐやめなさい」
「あなたが背景を変えろと言ったんでしょう」

しぶしぶのおかおでおじちゃんがカチカチすると、元どおりのまっしろはいけいにもどりました。でも今のではいけいについては分かったのです。みんながはいけいをせっていしていたので、ポピーもうらやましくなって、みんなに教えてもらいながらはいけいをかえてみました。チリちゃんとおそろいのピンクのおへやにして、まんぞくです。

「ポピーの背景も無事に変更できましたし、それでは本日のミーティングを始めます。まずは……」
ーーピンポーン

トップさんがいつもの出だしで話しはじめたのですが、ピンポンの音でさえぎられてしまいました。ポピーのおうちとはちがう音なので、ポピーではありません。

「すみません、小生ですね。少し失礼いたしますです」

ハッサクおじちゃんがどこかに行ってしまいました。おじちゃんのがめんがまっくらになり、少ししたらまた元にもどります。

「宅配便をこの時間にお願いしていたのを忘れていましたのですよ。中断してしまってすみませんです」
「仕方がありません。自宅で業務しているとそのようなこともあるでしょう。では改めて」
ーーピンポーン

こんどはまたべつのピンポンの音がなりました。さっきのチリちゃんのわらい声とおなじように、かさなってきこえた気がします。と、思ったら、こんどはチリちゃんとアオキのおじちゃんのがめんがまっくらになりました。少ししたら二人とももどってきたので、またおにもつだったのかもしれません。

「すんません、チリちゃんちゃうかったわ。チリちゃん家のチャイムと同じ音なんで間違えました」
「すみません、自分の方でした。宅配便が来るのを認識しておらず」
「ちゃんと時間指定したったら良かったなー、ピンポイントで被るんやもん」
「……アドバイスありがとうございます。次からそうしようと思います」

おじちゃんがあたまを下げてそう言いました。するとトップさんとハッサクおじちゃんが、うーんとこまったようなかおをしていました。ポピーはよく分からないのですが、みんながうーんとしてたので、まねしてうーんとしていました。ポピーはくうきがよめるのです。
そのあとのおはなしはピンポンの音にじゃまされることはなくすすんでいきまして、むずかしいお話がひとだんらくしました。

「次の議題に行く前に休憩しましょうか」
「おっ、ようやく休憩ですか。いやー、ずっとパソコンの前おったら体が凝ってまうわ……おわっ!」

ガターン!とした音がして、チリちゃんがあわてたおかおをします。やっぱりチリちゃんが大きな音や声を出すとかさなるかんじにきこえます。ねっとわーく?のもんだいなのでしょうか?

「あちゃー、飲み物こぼしてもうたわ……タオル取ってきます」

そんなことを言いながら、チリちゃんはがめんからいなくなりました。でも、まっくろながめんにはならなくて、ピンクのかわいいはいけいだけがうつっています。
ポピーはジュースをのみながらチリちゃんがもどってくるのをまっていたのですが

「この子は……」
「あらあら!カラミンゴですのね!」

もどってきたのはチリちゃんではなく、なんとカラミンゴでした。おじちゃんのはいけいとにていましたが、うごいているのでほんものみたいです。
パソコンのがめんをのぞきこんでいるのでしょうか、カラミンゴのおかおがとてもおっきくうつっています。

「可愛いですの!カラミンゴはとぼけたお顔が素敵ですのね!」
「……そう、ですね。カラミンゴですね」
「トップ。これは……」
「あら?でもチリちゃんはカラミンゴと家族なのでしたっけ?」
「……お説教はお願いしても?」
「わかりましたですよ……」

トップさんとハッサクおじちゃんがよくわからないお話をしていて、ポピーははてなになっていました。そうしたらチリちゃんのがめんがいきなりまっくろになりました。カラミンゴがなにかしたのでしょうか?あら、よく見たらいつのまにかアオキのおじちゃんのがめんもまっくろになっていますね。おトイレにでも行っているのかもしれません。

「いやー、すんません。後処理に時間がかかってしまいまして。チリちゃん戻りましたわ」

という声がしてがめんをみると、チリちゃんがもどってきました。すこししてから、おじちゃんもおトイレからもどってきました。

「お帰りなさいですのチリちゃん!」
「ただいま、ポピーちゃん」
「チリちゃん、カラミンゴが家族にいましたのね!ポピーびっくりしてしまいました!」
「カラミンゴ?……あー、せやな。友達の子を預かっててん。邪魔しちゃってたら堪忍な」
「……まあ、ポピーの前ですし今回はそれで良いです。チリ、アオキ。このミーティングが終わったら残るように」

みんながもどってきたので、お話のつづきをしました。でも、大人のみんなはつぎのお話があるみたいです。ポピーはおかあさまによばれておひるごはんなので、これでバイバイです。バイバイボタンをおして、ポピーのおしごとはいったんおしまいです。

「チリちゃんのお友達のカラミンゴ可愛かったですのねー。ポピーのデカヌチャンともいつか遊べたら良いのですけど」



「……まず、何から話そうか迷っているのですが……宅配便はチリの物ですね」
「……はい」
「自分で時間指定しておけばと言っていたので、それについてはもう良いです。次回から気を付けるように。それと、プライベートの関係です、小生にそれ自体を止める権利はありません。しかし、あまりにもあからさまだと流石に一言言わざるを得なくなってしまいますですよ」
「すんません……」
「チリの大声やチャイム音が重なって聞こえてきた時からまさかとは思っていたのですが、せめてこの時間ぐらいカラミンゴはしまっておけなかったのですか。画面越しとは言え、ポピーの前なのですよ!」
「勝手に出てきてたんですよ……それにまずいと思ったからすぐにしまいに行ったじゃないですか」
「アオキ!その言い草は何ですか!どっちがどっちの家に行っているのか知りませんが、そもそも次の日の仕事に支障が出るような行動をしていること自体どうかと思いますですよ!」
「次の日に支障が出る言われても、なあ。お互い自分の家帰って支障が出る言われたらもうリーグ暮らししか選択肢なくなりますわ。なあ、アオキさん」
「……は?」
「チリさん、ストップです」
「お互い自分の家で、部屋も分けてプライバシー保ちながら仕事して、何でそれで説教されなあかんのですか」
「……チリさん」
「そ、それはいわゆる同棲ということですか?アオキとチリが?」
「です。結婚前提にすんなら一緒に住んで現実的に可能か確認しないと、ってアオキさんが。ま、この生活一年ぐらい続けとりますけど今んとこ何の問題も出とらんけどな」
「チリさんお願い、そろそろ黙って」
「結婚前提……アオキとチリがですか?……あの二人が、小生の知らぬ間にそんなところまで進んでいて、しかももう一年経つとは、しょ、小生は今、猛烈に感動じで……」
「あかん、これ号泣コースやんけ」
「だからストップと言ったんです」
「……アオキ。この一連について、後で説明なさい。それと、どちらにせよポピーの教育によろしくないのは確かです。なので早めに籍を入れ、ポピーに話すように。では」
「あ、トップ退出してもうた」
「何で自分だけに説明義務を課せられたんだ……」
「トップ、ほんまにアオキさんに容赦ないわな」
「とりあえず、このままここにいるとハッサクさんの感情のだいばくはつをイヤホンで聴く羽目になるので、自分たちも出ましょうか」
「おわっ、それは嫌やわ。さっさと切ろ。ほなまたリビングで」
「ええ、失礼しますね」
「うぼぉおおい おいおいおい!!」

リモートトラブル
いつか書いてみたかったポピーちゃん視点のお話です。付き合っているアオチリ。
・全体的に話し方が捏造
・地の文ひらがな多め(読みやすさとのバランスで小二ぐらいまでの漢字を使用)
です。
ちょっと癖が強めかもしれませんが、お暇潰しになれば嬉しいです。
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2023年8月30日 21:44
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