よく見ると、彼女たちは
あるエアラインのデザインに
よく似せたコスプレ衣装の
制服モドキを着ていた。
そう、彼女たちは
ニセモノのCAだった。
違和感の正体は、
ペラペラでクタクタな
薄いスカーフだった。
エアラインで支給される
ハリのあるシルク混の
スカーフではなかった。
私はとっさに
「 ちょっとすみません。あなたがたは
どちらのエアラインのCAですか?」
「 ….A airlines 」
「 A airlines の制服と違いますよね?」
「 ........ 」
「 ID見せていただけますか?」
「 アナタに見せる必要はない 」
「 では、入国管理局のスタッフを
呼びますね 」
「 ........ 」
私は新人ちゃんに
入国管理局のスタッフを
呼びに行くよう伝えた。
結果、ニセモノCAは許可がないまま
だれかがドアを開けたタイミングで
逆流し、法に反して
入国しようとした疑いで
当局に連行された。
空港にはいろいろな人たちが
集まっている。
制限区域はあちこちにあり、
人の流れに乗り、法を無視して
日本に入国できてしまう場合がある。
違和感を放っておかないでよかった。
改めてそう学び、
新人ちゃんにはとても良い教育に
なった。
上司からは、ねぎらいの言葉を
かけていただいた。
後日、そのドアには
ガードマンが配置されるように
なった。
セキュリティは重備で万全に。
コスプレは準備万端に。
イヤ、チガウカ
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今日も最後まで読んでくださって
ありがとうございます!
元空港グランドスタッフの私が
空港内のあんな話やこんな話も
ポストしています。
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海外生活での気づきを発信|元グランドスタッフ & 元留学エージェント|Webデザインや翻訳など在宅ワーク中 “さらに表示” 内に|ある国に教育移住7年目
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