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世界でもっとも猛威を振るう現代病とは

今日は、先回に続き、新時代の依存症が身体に与える影響を、
お話したいと思います。

では、始めましょう。


▼ 世界でもっとも依存症を生んだ「物質」


アメリカ南北戦争が終幕を迎え、
負傷兵の大半には痛みのためにモルヒネが処方された。

やがて本人に耐性がつき、もっと大量に、
もっと頻繁にモルヒネを求めるようになって、
最終的には完全な依存症となってしまった。

優れた科学者はみなそうなのだが、
モルヒネに代わって慢性的な痛みをやわらげる、
依存性のない代替物を考案できないか探ろうとした。

何度も失敗が続いたが、
1880年代になって、
「フレンチ・ワイン・コカ」
という飲み物が完成した。

ワインとコカの葉とコーラという植物の種、
それからダミアナという芳香植物の薬を混ぜたものだ。

1885年に、こんな新聞広告が登場する。

フレンチ・ワイン・コカは、
世界でもっとも博識な科学的医療研究者
2万人以上に支持されています。

神経の病気に苦しむすべての方に、
その素晴らしく嬉しい治療薬、
フレンチ・ワイン・コカをおすすめします。

あらゆる慢性的な疾患に苦しんでいる人
全員を絶対に治癒させるものです。

モルヒネの依存症になったり、アヘンを常習したり、
アルコール性の刺激物を
大量に摂取してしまったりという不幸な方にも、
フレンチ・ワイン・コカが
絶大なる福音となります。

衰弱し消耗しても、
コカが信じられないくらい元気にしてくれると、
大勢が断言しています。

1886年に州政府によって禁酒法が施行されると、
材料からワインを取り除き、
コカ・コーラと改名した

商品としてのコカ・コーラは、
天井知らずでヒットした。

当時コカ・コーラは、
6本パックで売るという方法で、
店から自宅へ持ち帰りやすくして、
あっという間に大富豪に導いた。

しかし、退役した軍人にとって、
コカ・コーラは結局のところモルヒネの有効な代用物ではなく、
依存症状はむしろ悪化した。

現代から見れば、
当時の科学者は、
コカインをやたらひいきするばかりで、
その実情をまるで理解していなかったのは明らかだ。

ほんの1世紀前には、
専門家がこれを万能薬と考えていたなど、
信じるのも難しい。


▼ 糖尿病でも肥満でもない、
 世界でもっとも猛威を振るう現代病とは


成人全体の3分の2が罹患している現代病をご存知だろうか

症状の一部として、
心臓や肺、肝臓の病気につながることがある。

免疫機能が弱くなり、病気全般への抵抗力が低下し、
気分の波が激しくなり、脳の機能がうまく働かず、
うつ、肥満、糖尿病、ときには特定の癌を引き起こす。

この現代病とは、慢性的な睡眠不足のことだ

スマートフォンなど、
発光するデバイスが増え始めてから、
この現代病に苦しむ人は爆発的に増加している。

何かの行動に過剰に従事し続けることで、
必然的に睡眠時間が削られる。

たとえば企業家のアリアナ・ハフィントンが、
2016年の世界経済フォーラムで、
最高の結果を残すための
「睡眠革命」について語っている。

現代人は寝る時間よりも、
デジタルデバイスを触っている時間のほうが長いそうです。

テクノロジーと、自分をいたわること、
その2つの関係について私たちはよく考えるべきです。

明らかに誰もがテクノロジー中毒です

だとすれば、
テクノロジーを、
どんな位置に置いておくのがよいのでしょう?

ベッドサイドの、テーブルでないことは確かです。

これはものすごく大事なことです。

携帯電話を、枕元で充電してはいけません

スマートフォンの充電に、焦点を合わせたのは実に賢い視点だ。

成人の95%が、
光を出す電子デバイスを入眠までの1時間に使っている。

そのうち半分以上が、
真夜中でもメールが来れば確認する。

また成人の60%は、
寝ている間も携帯電話を枕元に置く習慣があり、
おそらくそのせいで、
よく眠れないと答えている。

睡眠の質は過去20年で著しく悪くなった。

主な原因の1つは、
こうしたデバイスの多くが放つ、ブルーライトだ

過去数千年にわたって、
青色光は昼間にしか存在しないものだった。

闇を照らす光と言えば、
ロウソクや焚火の赤と黄色の光だけで、
人工的な照明もなかったからだ。

寝る直前まで火をともしていても、
脳は赤い光を就寝の信号として解釈するので問題はない。

その点ブルーライトは違う。

青は朝を知らせる信号なのだ。

そのため現代人の95%は、
寝る前から身体に対して「朝が来るぞ」と告げ、
夜じゅう時差ボケを味わっている。

つまり、
テクノロジーを強迫的に使用する習慣は、
じわじわと自分自身の健康を損なっていくのである

私たちは、
ブルーライトに睡眠を阻害されている。

そして起きているときは、
ノートパソコン、タブレット、スマートフォンを、
憑りつかれたように操りながら、
悪影響をこうむっているのだ。



いかがでしたか。

現代人が、
憑りつかれたように操作しているデジタル機器からは、
朝を告げる信号である「ブルーライト」が、
あなたを照らし続けているというのです。

そしてブルーライトが、
あなたの睡眠を確実に邪魔しているのです。

考えてみれば私自身、
スマホの充電はベッドサイドで行なっていますし、
スマホの通知音は深夜だろうと鳴り響きます。

この習慣が、
私たちの睡眠不足を起こす原因だったとは、
考えもしませんでした。

仕事柄、
職場からの急な連絡を完全に遮断することは難しいですが、
スマホとの添い寝はやめてみようと思います。

無意識の中毒は怖いなと感じるお話でした。

♯依存症 ♯コカ・コーラ ♯慢性病 ♯睡眠不足
♯ブルーライト

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はじめまして、フジケンと申します。 現役消防士が経験したことや感じたことを記録するために始めました。 読書や映画鑑賞が好きです。 よろしくお願いします。
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