オンエア・2
「次はこちらの選手。2年生で実力トップという徳川さんです」
「背も高いしイケメンだし、それでテニスも上手いって反則ですよね~v」

「でもすっごくクールで、私達が話しかけても全然笑ってくれなかったの;」
「うん。でも、実は優しい人らしいんですよ」

「あ、ついでに中学生の選手も紹介しましょう。さっき鬼さんと一緒にちょっと映ってた彼、中3の跡部くんです」

「鬼さんに怒られてぶたれちゃったんで頬に湿布貼ってますが、貼る前の顔はこちらの写真。年下だけど、すっごいカッコ可愛いですv」
「でも彼、ちょっと天然ていうか、ちょっと変わってて…」
「いまどき、ツンデレって言葉も知らなくて~」



『ツンデレって何ですか?』
『君に対する徳川の態度がまさにそれだね』

『徳川さんみたいな人ってことは、つまり…普段は冷たそうなのに本当は親切で実はすごく優しくしてくれる人、の事ですか?
…てことは、誤解されやすいけどいい人…って事で…。あ、ツンデレって、要は褒め言葉なんですか?』


「すごいですよね~(笑)」
「こちら徳川さんのアップです。赤くなってます!貴重なショットです!」


****


「すげえ!赤くなってる徳川なんて初めて見たし!;」
「ていうか跡部もどうよ; ツンデレくらい知ってろよ;」


「…これ、テレビを介した公開イジメになってねえか?;」
「そうだねえ。跡部くんは物知らずの天然。徳川はホモ扱いだよね(笑)」

「一体、誰のせいですか…#」
「やだなあ徳川、そんなに怒らなくても(笑)」
「だが、親や学校関係者も視てる可能性高えしなぁ。ワシのはまだしも徳川と跡部は;」


徳川と跡部は同時にがっくりとうなだれた。



(3に続く)
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