取材にて・11
「『問題ある映像』って、そんなのあったんですか?」
「お前だ、お前!#」

「俺? ああ…やっぱり『メス猫』ですか?;」
「それもマズいけど、その後で鬼が泣いてる跡部くんを抱きよせたりしたとことかじゃないの?」

「あんなのが問題なのか?」
「普通は高3と中3の男同士ではやらないですよ」

「徳川だってやるくせに」
「やってません」

「でも、もし跡部くんが泣いてて、そこに徳川しかいなかったらやるでしょ」
「やりません!#」

「だから、それを止めろと言ってるんだ、入江~!#」
「あれ、ボクのせいでもありましたか?すみません(笑)」

「柘植コーチ、騒ぎを大きくしに来たんですか、貴方は?」
「黒部」

「すみません、責任者の方。この番組の映像は放送前にこちらでチェックできますか?」
「いや、それはちょっと…。スポンサーさんが、このコーナーは誤魔化しのない生の映像で…って意向なんで;」

「スポンサー?」
「○○さんです」
「それ、ウチの子会社だぜ」
「「えっ」」


跡部の言葉に柘植と黒部は頷きあい、跡部の肩に柘植の両手ががっしりと置かれた。


「跡部よ…金持ちの親を持って本当によかったな! いいか、親のコネでもなんでも使って、自分の恥が電波に乗るのを阻止しろ!!;」
「まあ、親御さんも後継者が全国ネットで恥をかくのは避けたいと思うでしょうし…」

「はあ…」



果たしてコーチ達の願いは神に届くのか…。
それは、この場合の神=跡部父のみが知る…。


(おわり)
- 115 -
[*前へ] [#次へ]
戻る
リゼ