数の表し方には、「整数」「小数」「分数」などさまざまなものがあります。
小数同士の計算や分数同士の計算はよく見かけますが、小数と分数が混ざっていたらどのように計算すればいいのでしょうか。
今回は「小数と分数が混ざった計算」に挑戦してみましょう。
問題
次の計算をしなさい。(答えは小数と分数どちらでも可とする)
0.3+3/8
「小数に揃えて計算」もしくは「分数に揃えて計算」の二通りの解法があり、どちらの解法でも構いません。
解説
今回の問題の答えは「0.675」もしくは「27/40」です。
小数に揃えて計算した「0.675」と、分数で揃えて計算した「27/40」のどちらも正解となります。
ここでは、それぞれの解法を紹介します。
小数に揃えて計算
分数をすべて小数に直しましょう。
次のように、分数は割り算にすることが可能です。
◯/△ = ◯÷△
今回の問題では、「3/8」を小数にします。
3/8
=3÷8
=0.375
したがって、
0.3+3/8
=0.3+0.375
=0.675
このようにして、小数の答えを出すことができました。
分数に揃えて計算
小数をすべて分数に直しましょう。
小数を分数に直すには、次のような変換を用います。
0.1=1/10
0.01=1/100
・・・
今回の問題では、「0.3」を分数にしなければいけません。
0.3は0.1が三つ分
つまり、1/10が三つ分なので
0.3=3/10です。
したがって、
0.3+3/8
=3/10+3/8
=12/40+15/40
=27/40
分数に揃えて計算する場合は、「通分」や「約分」が必要になることがあるので注意が必要です。
どちらの解法の方がいい?
「小数に揃えて計算」と「分数に揃えて計算」の二通りの解法を紹介しました。
基本的にどちらの解法でもいいのですが、問題によっては「小数に揃えて計算」ができない場合があります。
(例)1/3+0.5
この問題は、「小数に揃えて計算」ができません。
なぜなら「1/3」が小数にしたとき、無限に数字が続いてしまうからです。
1/3
=1÷3
=0.333・・・
「四捨五入をして答えを出す」ということならいいのですが、きちんとした小数では書き切ることができません。
したがって、この例の場合は、次のように分数で計算しなければいけません。
1/3+0.5
=1/3+1/2
=2/6+3/6
=5/6
小数と分数が混ざった計算では、「小数に揃えて計算」「分数に揃えて計算」のどちらかの解法です。
ただし、「小数に揃えて計算」ができないこともあるので、見極める必要があります。
まとめ
今回は「小数と分数が混ざった計算」を紹介しました。
二通りある解法のうち、どちらで計算するべきか、きちんと見極めて計算を進めましょう!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
分数の計算にもう一問挑戦!