宿題・2
「柘植コーチ、何か変わった問題を出したんですか?」

跡部の様子に黒部が不思議そうに首を傾げる。

「ただの一般教養だ」

「こ…これが一般教養?;」

跡部はプリントを凝視しながら反芻した。
そこには、やたらH系の単語が並んでいる。中には見た事も聞いた事もないような言葉もたくさんあるが、だが、たぶん何となくそれらもH系の言葉ではないかと予想された…。

「お前は学力もテニスも問題ねえが、あり得ねえくらい欠落してる知識があるからな」

「ああ…どんな問題か想像がつきました(苦笑)」

齋藤が察して笑う。


「跡部よ、ここは『大人の癒しスポット』だからな。こんな問題も解けねえようなガキは、こんなとこ来ねえでおしめ当ててミルク飲んで寝てな」

「~~~!/// 分かりました!解いてくればいいんでしょう、解いてくれば! 今日はもう失礼します!!#」

「ジュースが残ってますよ」
「もう要りません!」

跡部はプリントを掴み、足早にバーを後にした。


***

「フン。ああやって、すぐムキになるとこがガキだって言ってんだ」
「人のことを言えますか」

黒部はチラリと左隣に座る柘植を見た。

「ああ?」
「あんな…自分の半分もいかないような年の子供をからかって…大人気ないですよ」

「別にからかってるわけじゃねえ。こっちは本気で心配してんだ。いくら何でも中3にもなってあそこまで酷ぇのはまずいねえぞ?」

「まあ、噂はあなた方から聞いてますが…だからといって、テニス以外のケアまでするんですか?仕事熱心ですねえ、柘植コーチは」
「全くだねえ(笑)」


呆れ顔の黒部と愉しげな齋藤。バカにされた感があり複雑な表情の柘植と三者三様だった。


(3に続く)
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