40 想定外に全壊
2012.06.15 (Fri)
どうやら白式が全壊したようです。
「はぁ!?」
思わず上げた声。何せ原作だと白式はエネルギー切れを起こして、其処からシャルロットのRRC2にエネルギー供給を受け、零落白夜の一撃で機能停止、という流れだった筈だ。
――のだが。
「うわ、偽白騎士が能動的(アクティヴ)に行動してる……」
「多分、CPモードの攻撃パターンをそのまま流用したんだろうね。この挙動をみるに、難易度はHardの様だね」
「見事にコンボ入ってますねぇ」
「うむ。……お、コレは3回戦で使われた斬り払いコンボだな」
原作でのVTシステムは、未完成のシステムであったが故に、基本パッシヴなシステムだったらしい。
のだけれども、コレの元になったのはドクターが産み出した同人ゲームのシステム。同人でも製作者はドクタースカリエッティ。その完成度は原作のVTシステム以上なのだからもう馬鹿げている。
で、結局ハードモード……つまりオリジナルの織斑千冬と同レベルなのだ。(因みにVeryHardは織斑千冬の化物的な洞察力と直感を再現する為、基本速度の設定が倍になっている)
そんな化物に、幾ら魔改造されたとは言え一夏だけで相手になるはずもなく。シャルルの尽力でなんとか相打ちに持ち込みはした物の、その代償として白式が完全大破。コアと雪片弐型以外は見る影もないという有様に至ってしまったらしい。
「……くぅ、当日日本を離れるんじゃなかった……」
『面白いイベントだったわよ』
「ドゥーエ姉ェ……」
その当日、どうせ本戦は即座に中断されるのだからと、私はついついその日にN&T本社にてνGのヴァージョンアップを行っていたのだ。
どうせ戦闘データは忍び込んでいたドゥーエ姉がやってくれると判断していたのだけど……裏目に出たなぁ。
「で、コレが如何したん?」
「うむ。ぶち壊された白式だがね。残念ながらまだ生産ラインが整っていなかった所為で復旧が無理そうだったらしい」
「ふむ、まぁ、アレって急造品だったらしいしね」
関何せ製造期間が半年も掛かっていないのだ。篠ノ之博士の介入でも無ければ、絶対に完成しなかったであろう代物だ。
「で、その修理を我々N&Tが引き受けたわけだ」
「うぉい?!」
「あぁ、当然魔改造の許可も得ている。くくく、完成した機体からは好きにデータを取って構わないと言ったら一発だったよ」
「おいおい……」
そりゃまぁ、駄目だろう日本政府。
いや、確かにN&Tのブランドは世界的に有名だし、そんな提案をされれば是が非でも受けるだろう。
然し、だ。イチカってば今世界中から狙われてるんだから、そう簡単に怪しいところの手を入れるべきではあるまいに。
「で、このプロジェクトはNEXTではなくNMSS計画で行く事にしたよ」
「はぁっ!? なんでまた!?」
NEXTシリーズは、今現在N&Tの最も大きなシェアを誇るISシリーズだ。
基準としては第二世代に近いが、異様なほどの反応速度とイメージインターフェイスによる粒子防護力場(ボソンフィールド)を装備しており、様々な後付装備(イコライザ)を戦況にあわせて使い分ける事で、ありとあらゆる戦場に対応できるという、当に新世代(NEXT)な代物なのだ。
で、対するNMSSというのは、ニ(N)ュータイプ専用モ(M)ビルス(S)ーツ少女(S)という、明らかにネタとして考案したプロジェクトなのだ。
……いや、ネタとは言ってもバイオコンピュータから連なるサイコフレームチップや、荷電粒子技術、サイコフレームを利用したオールレンジ兵器などなどと、従来のISでは対応しづらく、技術レベルを根幹から底上げするような物を多々開発したのだけれど。
――それでも、アレはあくまで私の傘下で研究しているネタ装備なのだ。
いや、量産型を開発して輸出したりはしてるけどさ。
「ほら、最近良い感じみたいじゃないか」
「……あぁ、PS計画のこと?」
PS計画。つまりパワードスーツ計画。簡単に言うと、ISコアを利用しないISの製造だ。
いや、センセイの00ユニットを応用したり、電源を燃料電池式にしたらサイズのダウンジングに成功しちゃって……。
で、黒百合とか百合水仙とかを開発しちゃったのだ。
その辺りがかなり成功して、新規素材やら新技術の開発が上手く行き、その成果を今現在νGへとフィードバックしたりしている。
「ほら、前に言ってたじゃないか。サイコフレームをふんだんに使った件の機体、織斑一夏に使わせてみたいって」
「……って、アレのこと言ってたのドクター!?」
「ガワは大分前に作っていたようだし? 少しレストアすれば、最新型としてでも十二分に発表できるだろう」
それに、アレなら仕組みはわかっても再現は出来ないしね、とドクター。
うーん、サイコフレームやら装甲材やら、その大半が宇宙新素材の類で出来てるからなぁ。データを見たらその素材の理不尽なまでの性能に涙するかも。
「――まぁ、イチカに使わせる分ならいいか」
「一応向様の希望として、零落白夜の発動は可能にして欲しい、と言うリクエストがあったよ」
「その程度なら、まぁ、多分なんとか」
正直な話、アクシズの技術力を考えればISコアの解析なんてとっくの昔に終わらせられる。その程度の技術力は十分に保有している。
何せアクシズのメインフレームは量子演算型コンピュータ。人類の解析能力なんぞ圧倒しているし、第一解析したデータはそもそも従来のコンピュータとは規格からプロトコルまで全く違う為、外部からでは解析不可能なのだ。例え、ソレが件の天災であろうとも。
問題は、ISコアが持つコア・ネットワーク。そこから「コアが解析された」という情報が洩れる可能性。
ISコアの情報網、コア・ネットワークは、おそらく量子通信により形成されていると思われる。
何せうちのイノベイド達がISコアに反応した上に、量子演算型コンピュータも同じ答えを出したのだ。
でその結果、ISコアの解析には先ず量子通信遮断施設の完成が最優先とされたのだ。
で、これがまた大問題となった。
量子とは世界の揺らぎ。「世界」があるところには必ず存在する最も原始的……というか根源的要素の一つ……だっけ? 確かそんな感じの代物らしい。
で、そんな量子を遮断する方法というと、正直なところ今一わかっていない。
脳量子波遮断施設とか作りたいのだけれども、それに関してどうした物かと悩む羽目に陥ったのだ。
で、どうしたのかと言うと。
サイコフレームの鋳型バイオチップ技術。アレを少し転用したのだ。
ミノフスキー粒子の特性を情報的に再現したデータを、分厚いサイコフレームの壁に仕込む。こうする事で中々の精度の量子遮断施設の建設に成功したのだ。
因みにチェックはイノベイド達の脳量子波を使わせてもらいました。
……っとと、話が逸れた。
「でも、アレ本当に使うの? 私でも十全には使いきれないのに」
「ふむ。まぁ、キミは素体は前衛仕様の癖に、如何しても遠距離戦のほうが好きなようだしね。その点、アレはこれでもかと言うほどの格闘戦型だから、キミとの相性が悪いのは仕方あるまい」
だから、何故研究室内で内々に開発していたアレのスペックを知っているのかと(略
「――まぁ、もう細かい事はいいや。それで、アレを持っていくのはいいとして、どうやって輸送するの? アレの開発はアクシズだし、正々堂々と地上に下ろすわけにはいかないでしょ」
何せ、私たちが宇宙に進出しているという事はかなり内々に進められているのだ。
世界の各国に知られぬようギリギリのところをやっているのに、こんな事で事が露見するのは少し面白くない。
「いや、それがね。ついにリジェネレイトが完成したんだよ」
「なっ!?」
ちょ、まって! 私それ聞いてない!!
「あれ? 言ってなかったかい?」
「聞いてないよドクター!!」
「ふむ。今日此処(ソロモン)へ呼んだのは、拠点移動を知らせるためだった筈なんだが……ふむ、すまないね、どうやら忘れていたようだ」
おいおい、と思わず、けれども気力なく突っ込む。
リジェネレイト。マクロスクウォーターリジェネレイト。バトルクウォーターリジェネレイトから成る、小型の第四世代マクロスを再現して設計した物だ。
全体の製造にはやや時間がかかった物の、何せ途中でヴェーダやらイノベイドが完成してしまったおかげで、作業速度が一気に跳ね上がった。主に設計補助やら演算やらイノベイドによる人員増加やら。
確かに、此処最近作業状況が一気に改善して完成予想時間が大幅に削られた、とかいう報告は受けてたけど……まさか、もう完成したとか。
「PSシリーズも早速運用されている様子だしね。イノベイド達はその来歴上元から『電子の妖精』そのものだから、量子転移(ボソンなジャンプ)とはとても相性がよかったし、ね」
「作業効率も上がって当然、ね」
因みに火星の遺跡な感じの演算装置は量子型演算装置ヴェー……じゃない、アクシズやソロモン、そしてリジェネレイトのメインフレーム一つ一つがソレ相応の演算能力を持つ量子コンピュータであったり、もしくはPSに搭載された小型量子演算装置でのものだったりする。が……。
要はテレポート。コレだけでもうISを超越していたり。
じゃなくて。
「まぁ、HLVを一機貸すから、ソレを使って送り届けてくれるかな?」
「あ、アタシぃ!?」
「どうせ行き先は同じだろう?」
「えー……」
「それともトーレを同行させようか?」
「はっ、ゼロ-セカンド移送任務確かに受領いたしました!」
トーレ姉が来るなんてとんでもない。
只でさえ鬼教官式のトレーニングが連続しているのだ。其処にトーレ姉なんて連れてきてみろ、間違いなく状況は悪化する。トーレ姉もアレはアレで鬼教官気質だし。
「そうかい。では、帰るまでは少しゆっくりしていくといい。そういえばウーノがケーキを用意していたかな。件の喫茶店、翠屋と言ったかな。あそこからボソンジャンプでの直送だ」
「(それってボソンジャンプの転移実験……)」
「うん?」
「いーえ、なんにも~」
まぁ、あそこのケーキが絶品なのは間違いあるまい。
再び地上で鬼教官の刺激を受ける前に、一時の至福を夢見て、リビングルームへ向かってのたのたと移動を開始するのだった。
そうして、チンク、セイン、セッテにケーキを食い荒らされたと知って激憤するまで後数分。
「いいか! 今の貴様らは人間以下だ! 名も無き[禁則事項です♪]だ! 私の訓練に生き残れたその時! 貴様らは初めて兵器となる! それまで貴様らは、お[禁則事項です♪]同然の存在だ!」
「私は貴様らを憎み軽蔑している。俺の仕事は貴様らの中から、[禁則事項です♪]アマを見つけ出し切り捨てることだ! 勝利の足を引っ張る阿○擦れは容赦せんから覚えておけ!」
「笑うことも泣くことも許さん! 貴様らは人間ではない! 殺戮のためのマシーンだ。殺せなければ存在する価値は無い! 隠れて[禁則事項です♪]てるのがお似合いの[禁則事項です♪]猫に過ぎん!」
「わざと負けて目立ちたいか! 痛い振りして同情を引きたいか! この負け犬根性のゴミ溜めビッチどもが! パパの[禁則事項です♪]たシーツのシミになって、ママの[禁則事項です♪]に残ったのがお前らだ!」
「とろとろ走るなこの[禁則事項です♪]が! 泣き言言うならこの場で[禁則事項です♪]流し込むぞ!」
「貴様らの男はそのISだけだ! 外面だけの粗[禁則事項です♪]なんぞ、貴様らには必要ない! そのISをたくましい[禁則事項です♪]だと思って、精一杯[禁則事項です♪]してやれ!」
「翼くんステキ……」「とっても綺麗よ雄也……」「綺麗に成りましたよチフユセンパイ……」「ステキな鋭角だわ、ジゲくん……」「ぴかぴかにしてあげる。嬉しいタッちゃん?……」
「……く、すまない山田先生。私は無力だ。……南無三」
「はぁ!?」
思わず上げた声。何せ原作だと白式はエネルギー切れを起こして、其処からシャルロットのRRC2にエネルギー供給を受け、零落白夜の一撃で機能停止、という流れだった筈だ。
――のだが。
「うわ、偽白騎士が能動的(アクティヴ)に行動してる……」
「多分、CPモードの攻撃パターンをそのまま流用したんだろうね。この挙動をみるに、難易度はHardの様だね」
「見事にコンボ入ってますねぇ」
「うむ。……お、コレは3回戦で使われた斬り払いコンボだな」
原作でのVTシステムは、未完成のシステムであったが故に、基本パッシヴなシステムだったらしい。
のだけれども、コレの元になったのはドクターが産み出した同人ゲームのシステム。同人でも製作者はドクタースカリエッティ。その完成度は原作のVTシステム以上なのだからもう馬鹿げている。
で、結局ハードモード……つまりオリジナルの織斑千冬と同レベルなのだ。(因みにVeryHardは織斑千冬の化物的な洞察力と直感を再現する為、基本速度の設定が倍になっている)
そんな化物に、幾ら魔改造されたとは言え一夏だけで相手になるはずもなく。シャルルの尽力でなんとか相打ちに持ち込みはした物の、その代償として白式が完全大破。コアと雪片弐型以外は見る影もないという有様に至ってしまったらしい。
「……くぅ、当日日本を離れるんじゃなかった……」
『面白いイベントだったわよ』
「ドゥーエ姉ェ……」
その当日、どうせ本戦は即座に中断されるのだからと、私はついついその日にN&T本社にてνGのヴァージョンアップを行っていたのだ。
どうせ戦闘データは忍び込んでいたドゥーエ姉がやってくれると判断していたのだけど……裏目に出たなぁ。
「で、コレが如何したん?」
「うむ。ぶち壊された白式だがね。残念ながらまだ生産ラインが整っていなかった所為で復旧が無理そうだったらしい」
「ふむ、まぁ、アレって急造品だったらしいしね」
関何せ製造期間が半年も掛かっていないのだ。篠ノ之博士の介入でも無ければ、絶対に完成しなかったであろう代物だ。
「で、その修理を我々N&Tが引き受けたわけだ」
「うぉい?!」
「あぁ、当然魔改造の許可も得ている。くくく、完成した機体からは好きにデータを取って構わないと言ったら一発だったよ」
「おいおい……」
そりゃまぁ、駄目だろう日本政府。
いや、確かにN&Tのブランドは世界的に有名だし、そんな提案をされれば是が非でも受けるだろう。
然し、だ。イチカってば今世界中から狙われてるんだから、そう簡単に怪しいところの手を入れるべきではあるまいに。
「で、このプロジェクトはNEXTではなくNMSS計画で行く事にしたよ」
「はぁっ!? なんでまた!?」
NEXTシリーズは、今現在N&Tの最も大きなシェアを誇るISシリーズだ。
基準としては第二世代に近いが、異様なほどの反応速度とイメージインターフェイスによる粒子防護力場(ボソンフィールド)を装備しており、様々な後付装備(イコライザ)を戦況にあわせて使い分ける事で、ありとあらゆる戦場に対応できるという、当に新世代(NEXT)な代物なのだ。
で、対するNMSSというのは、ニ(N)ュータイプ専用モ(M)ビルス(S)ーツ少女(S)という、明らかにネタとして考案したプロジェクトなのだ。
……いや、ネタとは言ってもバイオコンピュータから連なるサイコフレームチップや、荷電粒子技術、サイコフレームを利用したオールレンジ兵器などなどと、従来のISでは対応しづらく、技術レベルを根幹から底上げするような物を多々開発したのだけれど。
――それでも、アレはあくまで私の傘下で研究しているネタ装備なのだ。
いや、量産型を開発して輸出したりはしてるけどさ。
「ほら、最近良い感じみたいじゃないか」
「……あぁ、PS計画のこと?」
PS計画。つまりパワードスーツ計画。簡単に言うと、ISコアを利用しないISの製造だ。
いや、センセイの00ユニットを応用したり、電源を燃料電池式にしたらサイズのダウンジングに成功しちゃって……。
で、黒百合とか百合水仙とかを開発しちゃったのだ。
その辺りがかなり成功して、新規素材やら新技術の開発が上手く行き、その成果を今現在νGへとフィードバックしたりしている。
「ほら、前に言ってたじゃないか。サイコフレームをふんだんに使った件の機体、織斑一夏に使わせてみたいって」
「……って、アレのこと言ってたのドクター!?」
「ガワは大分前に作っていたようだし? 少しレストアすれば、最新型としてでも十二分に発表できるだろう」
それに、アレなら仕組みはわかっても再現は出来ないしね、とドクター。
うーん、サイコフレームやら装甲材やら、その大半が宇宙新素材の類で出来てるからなぁ。データを見たらその素材の理不尽なまでの性能に涙するかも。
「――まぁ、イチカに使わせる分ならいいか」
「一応向様の希望として、零落白夜の発動は可能にして欲しい、と言うリクエストがあったよ」
「その程度なら、まぁ、多分なんとか」
正直な話、アクシズの技術力を考えればISコアの解析なんてとっくの昔に終わらせられる。その程度の技術力は十分に保有している。
何せアクシズのメインフレームは量子演算型コンピュータ。人類の解析能力なんぞ圧倒しているし、第一解析したデータはそもそも従来のコンピュータとは規格からプロトコルまで全く違う為、外部からでは解析不可能なのだ。例え、ソレが件の天災であろうとも。
問題は、ISコアが持つコア・ネットワーク。そこから「コアが解析された」という情報が洩れる可能性。
ISコアの情報網、コア・ネットワークは、おそらく量子通信により形成されていると思われる。
何せうちのイノベイド達がISコアに反応した上に、量子演算型コンピュータも同じ答えを出したのだ。
でその結果、ISコアの解析には先ず量子通信遮断施設の完成が最優先とされたのだ。
で、これがまた大問題となった。
量子とは世界の揺らぎ。「世界」があるところには必ず存在する最も原始的……というか根源的要素の一つ……だっけ? 確かそんな感じの代物らしい。
で、そんな量子を遮断する方法というと、正直なところ今一わかっていない。
脳量子波遮断施設とか作りたいのだけれども、それに関してどうした物かと悩む羽目に陥ったのだ。
で、どうしたのかと言うと。
サイコフレームの鋳型バイオチップ技術。アレを少し転用したのだ。
ミノフスキー粒子の特性を情報的に再現したデータを、分厚いサイコフレームの壁に仕込む。こうする事で中々の精度の量子遮断施設の建設に成功したのだ。
因みにチェックはイノベイド達の脳量子波を使わせてもらいました。
……っとと、話が逸れた。
「でも、アレ本当に使うの? 私でも十全には使いきれないのに」
「ふむ。まぁ、キミは素体は前衛仕様の癖に、如何しても遠距離戦のほうが好きなようだしね。その点、アレはこれでもかと言うほどの格闘戦型だから、キミとの相性が悪いのは仕方あるまい」
だから、何故研究室内で内々に開発していたアレのスペックを知っているのかと(略
「――まぁ、もう細かい事はいいや。それで、アレを持っていくのはいいとして、どうやって輸送するの? アレの開発はアクシズだし、正々堂々と地上に下ろすわけにはいかないでしょ」
何せ、私たちが宇宙に進出しているという事はかなり内々に進められているのだ。
世界の各国に知られぬようギリギリのところをやっているのに、こんな事で事が露見するのは少し面白くない。
「いや、それがね。ついにリジェネレイトが完成したんだよ」
「なっ!?」
ちょ、まって! 私それ聞いてない!!
「あれ? 言ってなかったかい?」
「聞いてないよドクター!!」
「ふむ。今日此処(ソロモン)へ呼んだのは、拠点移動を知らせるためだった筈なんだが……ふむ、すまないね、どうやら忘れていたようだ」
おいおい、と思わず、けれども気力なく突っ込む。
リジェネレイト。マクロスクウォーターリジェネレイト。バトルクウォーターリジェネレイトから成る、小型の第四世代マクロスを再現して設計した物だ。
全体の製造にはやや時間がかかった物の、何せ途中でヴェーダやらイノベイドが完成してしまったおかげで、作業速度が一気に跳ね上がった。主に設計補助やら演算やらイノベイドによる人員増加やら。
確かに、此処最近作業状況が一気に改善して完成予想時間が大幅に削られた、とかいう報告は受けてたけど……まさか、もう完成したとか。
「PSシリーズも早速運用されている様子だしね。イノベイド達はその来歴上元から『電子の妖精』そのものだから、量子転移(ボソンなジャンプ)とはとても相性がよかったし、ね」
「作業効率も上がって当然、ね」
因みに火星の遺跡な感じの演算装置は量子型演算装置ヴェー……じゃない、アクシズやソロモン、そしてリジェネレイトのメインフレーム一つ一つがソレ相応の演算能力を持つ量子コンピュータであったり、もしくはPSに搭載された小型量子演算装置でのものだったりする。が……。
要はテレポート。コレだけでもうISを超越していたり。
じゃなくて。
「まぁ、HLVを一機貸すから、ソレを使って送り届けてくれるかな?」
「あ、アタシぃ!?」
「どうせ行き先は同じだろう?」
「えー……」
「それともトーレを同行させようか?」
「はっ、ゼロ-セカンド移送任務確かに受領いたしました!」
トーレ姉が来るなんてとんでもない。
只でさえ鬼教官式のトレーニングが連続しているのだ。其処にトーレ姉なんて連れてきてみろ、間違いなく状況は悪化する。トーレ姉もアレはアレで鬼教官気質だし。
「そうかい。では、帰るまでは少しゆっくりしていくといい。そういえばウーノがケーキを用意していたかな。件の喫茶店、翠屋と言ったかな。あそこからボソンジャンプでの直送だ」
「(それってボソンジャンプの転移実験……)」
「うん?」
「いーえ、なんにも~」
まぁ、あそこのケーキが絶品なのは間違いあるまい。
再び地上で鬼教官の刺激を受ける前に、一時の至福を夢見て、リビングルームへ向かってのたのたと移動を開始するのだった。
そうして、チンク、セイン、セッテにケーキを食い荒らされたと知って激憤するまで後数分。
「いいか! 今の貴様らは人間以下だ! 名も無き[禁則事項です♪]だ! 私の訓練に生き残れたその時! 貴様らは初めて兵器となる! それまで貴様らは、お[禁則事項です♪]同然の存在だ!」
「私は貴様らを憎み軽蔑している。俺の仕事は貴様らの中から、[禁則事項です♪]アマを見つけ出し切り捨てることだ! 勝利の足を引っ張る阿○擦れは容赦せんから覚えておけ!」
「笑うことも泣くことも許さん! 貴様らは人間ではない! 殺戮のためのマシーンだ。殺せなければ存在する価値は無い! 隠れて[禁則事項です♪]てるのがお似合いの[禁則事項です♪]猫に過ぎん!」
「わざと負けて目立ちたいか! 痛い振りして同情を引きたいか! この負け犬根性のゴミ溜めビッチどもが! パパの[禁則事項です♪]たシーツのシミになって、ママの[禁則事項です♪]に残ったのがお前らだ!」
「とろとろ走るなこの[禁則事項です♪]が! 泣き言言うならこの場で[禁則事項です♪]流し込むぞ!」
「貴様らの男はそのISだけだ! 外面だけの粗[禁則事項です♪]なんぞ、貴様らには必要ない! そのISをたくましい[禁則事項です♪]だと思って、精一杯[禁則事項です♪]してやれ!」
「翼くんステキ……」「とっても綺麗よ雄也……」「綺麗に成りましたよチフユセンパイ……」「ステキな鋭角だわ、ジゲくん……」「ぴかぴかにしてあげる。嬉しいタッちゃん?……」
「……く、すまない山田先生。私は無力だ。……南無三」
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