【ずるい男と超能力者】
吉岡は、神などいないと思っていた。信仰とは何か怪しい、そう思っていた。
吉岡は奇跡も信じていなかった。吉岡は夏の日差しを受け、水分が欲しくなっていた。
吉岡は自動販売機の辺りまで歩いて行った。小銭を入れた、そのときだった。
後ろから何者かに声をかけられた。「今から超能力を披露しましょう」
吉岡「超能力なんてないさ」そう平然と言った。そして吉岡は自販機ボタンを押そうとした、そのときだった。
ガタンゴトン、と音が鳴ると同時に、いろはすとコーラが落ちてきた。
「超能力をかけたのです。信じましたか?」
吉岡「ほう。俺は120円しか入れてないのに、二つも出てくるのか」
「どうですか。私の賭けは」
吉岡は内心驚いていた。超能力があるのなら、俺のおじいちゃんの病気も治してほしい、そう思った。 吉岡「超能力ってあるのか。じゃあもう一度……」
「もう一度ジュースを出して見せましょう」
するとバナナジュースとアップルジュースが自販機から落ちてきた。
吉岡「まさに奇跡だ。でも本来はあくしつきわまりない」
「よく悪質極まりないとありますね、説明できますか?」
吉岡「お金を投入してないのに手に入れるから常識じゃない」
「大丈夫。私はバレませんから」
そのとき、東浩紀が顔を出した。
東浩紀「見てましたよ」
吉岡「どう思う?」
東浩紀「何ともパラドックスですね。奇跡を起こすけど、悪質というのは」
「あなたにもジュース、あげましょう」すると両手にオレンジジュースを召喚した。
東浩紀「凄い……。」 東浩紀「あの、これさ……超能力と関係しているからこのような奇跡を招いたということを言った?」
東浩紀「もしかしたら・・(周りの空気を確認)」
石戸諭「それに近い」
三浦瑠麗「ほぼそれに近い」
夏野「まあまあまあまあ」
東浩紀「これは た、い、へ、ん な 発言ですよねぇええ(上擦った声で)」
夏野「そういうことがあるとすれば、という言い方はしてた」
三浦瑠麗「一応保険はかけてらした」
東浩紀「でもね、向こうから言ってるしね。ちょっとこれ大変なことだなぁ」 「あなたは私を信じますか?」
東浩紀「信じますよ」
吉岡「私は超能力なんて信じていなかったが、君には完敗だ」
「嬉しいですねえ」
東浩紀「何でもドラえもんのように出せるんだったら認めてやる」
「何でも出せますよ」
吉岡はおじいちゃんのことを話した。 吉岡「私のおじいちゃんは、糖尿病になってしまった」
「治してみましょう」
吉岡「自宅にいる」
「瞬間移動します」
吉岡と何者かは、吉岡の自宅に瞬間移動した。
(吉岡の)おじいちゃん「君は初めてだな」
吉岡「糖尿病治せるか」
「治します」そう言うと、おじいちゃんの容態は良くなった。 おじいちゃん「治してくれてありがとう」
「どういたしまして」
吉岡「ありがとう。助かった」
「いえいえ」
おじいちゃん「わしゃ感謝するよ」するとおじいちゃんは泣き始めた。
吉岡「号泣か……」
「良かったですね」
おじいちゃん「うぅ……」 吉岡「今から東京タワーに行きたい」
「誰と」
おじいちゃん「わしが死ぬ前に孫と行きたい」
吉岡「おじいちゃんと行きたい」
「東京タワーに因縁を感じます」
おじいちゃん「実は吉岡巡査部長は東京タワーで産まれた」
吉岡巡査部長「そう、だから因縁がある」
「その時の写真を紹介するため、写真を召喚したいのですが」
巡査部長「いいぞ」
おじいちゃん「構わん」 すると彼は古い写真を召喚した。
「観てください」
巡査部長「初めてだな、この写真を見るのは」
おじいちゃん「孫が産まれた日の写真じゃ」
「勉強になります」
巡査部長「これがオレか」
おじいちゃん「輝二の写真が見れて嬉しい」
巡査部長「オレ、輝二っていうんだ」
「てるじ、ですね」 おじいちゃん「では奇跡を」
吉岡「東京タワーで」
「東京タワーへ」
すると東京タワーに三人が瞬間移動した。
おじいちゃん「見晴らしがいい」
巡査部長「すげーな。」
「これくらい簡単」 おじいちゃん「東京タワーで死にたい」
吉岡「老衰死か」
「すぐ死にたいようですね」
おじいちゃん「人生辞められるのはいいいと聞く」
吉岡「じゃあな、おじいちゃん」
「今終わります」
おじいちゃん「さようなら」
吉岡「遺産は親父が」
するとおじいちゃんは死んだ。
「親父を呼んできてなかったですね」 すると親父が遺産はおまえにもやるぞ、とテレパシーしてきた。
吉岡「親父、たすかる」
「大丈夫です。遺産はもらえますよ」する親父が瞬間移動してきた。
吉岡の親父「巡査部長よ。遺産の1/4は相続できるぞ」
吉岡「私が孫ですから、少ないでしょうね」
「よく知ってますね。遺産相続だけど」
親父「ほう。君は初めてだね」
「吉岡巡査部長の知り合いです。よろしくお願いします」
親父「なんだか凄そうな方だ」
吉岡「凄いのなんの、ねえ」
「私だけが魔法を使えるわけではありません。時空間に関する立法制定会が開かれるようです」
親父「時空間?時間を止められるってやつだな」 吉岡「どういう催しが開かれるのだろう」
「時間を止められる魔術師が、こぞって参加なされます。
時間を止めることが許される場合はどのような場合か、審議されるのです」
親父「時間を止めまくったらアクシデントが起こるから、だよな」
吉岡「ほう。魔術師にもルールがかせられる、ということだ」
「二人の解釈はそれで合っています。時間をコントロールしていい魔術師とそうでない魔術師に分けられる、そんな意見も聞いております」
親父「それで私は関係あるのか?」
吉岡「俺はぜひ議論しているところを見てみたいが」
「時間を操れる者のみの参加ではなく、裁判のように傍聴席も設けられています」
親父「私も息子と一緒に行ってみたい、いいか?」
吉岡「親父もお願いしたいな」
「それを待っていました。ぜひ参加させていただきましょう」