落とし物・5
食事も一段落した時、跡部は話を切り出した。
跡部「あの…鬼先輩にお願いがあるんですが」
鬼「おう、なんだ」
跡部「これを水飲み場で拾ったんですが、高校生の中にKTというイニシャルの人はいませんか?」
手塚と橘に確認したが違ったので、恐らく高校生の物だろう…と跡部は話した。
鬼「ふむ。まあいい、探してやろう。後は任せろ」
跡部「ありがとうございます。お願いします」
跡部はホッとしてお礼を言った。しかし、目の前の席で入江が急にクスクスと笑い出した。
入江「ねえ、跡部くん」
跡部「はい?」
入江「君の横にいるよ?」
跡部「は?」
入江「K.Tでしょ?」
入江は左を…つまり跡部の右の席を見た。
そこに座るのは…。
徳川「俺のだ」
跡部「えっ;」
徳川の名前はカズヤ…。
確かにKTであった。
跡部「あっ…!///;」
何度か食事を共にしているのに思い当たらなかった、そんな自分が恥ずかしいやら徳川に申し訳ないやらで、跡部はかなり動揺した。
鬼「なんだ、あっという間に解決か。よかったな跡部。いや、よかったのは徳川もか」
徳川「探してくれたのには礼を言う。ありがとう」
跡部「いえ…すぐに気づかなくてすみません;」
入江「僕はK.Iだから忘れないでね(笑)」
跡部「忘れませんよ!///」
入江の揶揄はからかっているようでフォローだった。
(5に続く)
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