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余計な情報を入れて、自分の頭を汚さないこと。

体臭を通じて相性を見る臭いの合コンを開催した。就活より終活より臭活。スイスの実験で、容姿より体臭で相手を選んだほうが長続きすることが報告された。思春期の女性が父親の匂いを嫌悪するのは、遺伝子的に近いものを遠ざけて、近親婚を避けるためだと考えられる。女だけ匂いを嗅ぐのはフェアではない、女も匂いを嗅がせるべきだと私を攻撃してきた人々もいたが、嗅覚に関しては女性が優れている。思春期の男性が母親の匂いを嫌悪するようになる、というような話を聞くことはない。女性はこどもを生む体であり、男性はこどもを生む体ではない。男女同権とは、必ずしもフェアではない。

最初、見た目だけで女性に男性の好みを決めてもらう。その後、女性は男性の体臭だけを通じて、好きな順位を決める。容姿が好きな人の体臭を、必ずしも好きにはならない。逆に、容姿だけでは「この人とはあり得ない」と思った相手でも、体臭を気にいると、不思議なことにその人がどんどん素敵に見えてくるようになる。それを実験した。事実、その通りになった。言語だけを通じてやり取りを交わしていた時は、人と人との間に壁があった。だが、体臭を嗅ぐという行為には人と人を近づける力があった。エロの要素は皆無だった。小学生の課外授業のような、発見の驚きや知る喜びに満たされた。

女性陣に、体臭のソムリエになってもらった。男たちの体臭を嗅ぎ分けて、品評をする。最初は緊張していた女性陣も、終盤は「もっと色々な男の臭いを嗅ぎたい」と積極的になった。その後、体臭でその人の仕事を当てるゲームをした。私たちは、言語を通じて自己紹介をしていない。だから、当然、相手の職業を知らない。それを、体臭を通じて当てる遊びだ。女性たちも「私の体臭も嗅いでほしい」と言い出し、立場が逆転した。男が女の臭いを嗅ぎ、ソムリエになる。嗅ぎ分けて実感したが、人それぞれに匂いが違う。濃さや薄さ、甘さや柔らかさや熱さなど、体臭が持つ情報量は半端なかった。肉食獣のような匂いもあれば、草食獣のような匂いもあったが、不快な匂いは一つもなかった。

参加者の中で、一人「花のような香りがする。あなたは本当に人間なのか」と指摘された男性がいた。男性も「友達からも、お前には感情がないと言われる」と言った。良い香りだが、良い香りだからと言って女性に選ばれる訳ではなかった。熱がない。人間だと思えない。それを聞いた他の男性陣が「ちょっと俺にも嗅がせてくれ」と、男が男の体臭を嗅ぐ行為がはじまった。その様子は、愉快で、異様だった。男の匂いは男にはわからない。ほとんどの男性が「自分にはまったく花の香りがしない」と言った。女性の臭いは、肉食獣か草食獣かを教えてくれた。肉食獣は、自分の中にある野生を解放した方がいい。性質で言えば火に近く、戦う生き物だ。だが、草食獣は水や風の性質に近い。戦うより、水や風のように流れる方が適している。

私は、この場に参加した彼ら全員を讃えたい。インターネットの普及により、様々な情報に一発でアクセスできるようになった。便利さの恩恵を受けまくっているが、ただ一つ、致命的な欠点がある。それは「自分は何もやっていないのに、やったつもりになること、わかったつもりになること」だ。頭では知っているけれど、体が知っていない。この場の参加者は、頭ではなく体で理解した。イタリアという国を知っているだけの人と、実際にイタリアに行ったことがある人との間には、経験の量に天地の差がある。読書は素晴らしい習慣だが、読書ばかりをしていると、人の物語だけで自分の頭の中がいっぱいになる。読書が好きなら、読書をした分だけ、自分もしっかりと生きた方がいい。頭だけではなく、体を使った方がいい。情報だけで済ませるのではなく、はるばる熱海まで来て、坂爪圭吾(私)に会うという勇気を出した。知らない人に会うことは、勇気の要ること、最初はとても怖いことだと思う。その恐怖を克服して、実際に参加した彼らを讃えたい。連絡もなしに集団で来た野次馬たちもいたが、私は、友達や家族を引き連れて来る人間を信用しない。誰かに便乗をする形で熱海に来る人間を信用しない。来るなら、一人で来い。社会を連れてくるな。私が讃えたいのは、個としての彼らだ。

大阪圏内に戻ってまいりました。
初熱海、初逢初庵、あっという間の時間でした!
イベント世話人笑、引き受けてくださりありがとうございました。
匂いを嗅いでから一気にみなさんへの親近感がわいたし、雰囲気も打ち解けた感じになった気がしました。
「なにの順位か発表」は緊張で(特に注目集まる中、寝てみたい順位です、というのは勇気いりました!公開告白みたいで)、今思えばしばらく動揺に持ってかれてました。
みなさんとわいわいして、帰る時間が近づいてからようやく、匂い判断の結果を何かしら味わう時間をもたなかったのはもったいなかったな〜と思う余裕が出てきました。
今までの恋愛でも出会い頭の何か一つだけで告白したことはないし、匂いだけでつがいになる、体をかさねる、的スピード感は上級コースでした💦 でも一回体験できたので、これから日々の生活で嗅覚使いがうまくなるにちがいないと思ってます。笑

お会いする前に坂爪さんに抱いていた、ぶったぎられるかも的心配は、私が勝手に投影していたものも大きかったかなと思いました。
(自分が自分でカッコ悪いと思っているところを、坂爪さんが指摘してくるんじゃ、的な不安だったなと) 
実際はなんか面白い人で笑、きつめのトーンで自分の意見を言われるときでも、相手のことも聞いておられる気がするなと。

ペットの話、所有の話の続きはまたどこかでお話できる機会があったら嬉しいです。
自分でもどっちつかずのところを突かれている気がしました。

本日一日、ありがとうございました&お疲れ様でした!✨

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おおまかな予定

5月20日(月)静岡県熱海市界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)

連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com

SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z

バッチ来い人類!うおおおおお〜!

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余計な情報を入れて、自分の頭を汚さないこと。|坂爪圭吾