身長差・3
「ワシが見た感じ、小せえのはネボスケとワカメ…」
「アンタ…潰されてぇの?#」

遠慮のない形容に震える切原を白石と千歳が抑える。
今、キレるのは1人で沢山だ。

「あとは…誰だ?大差ねえなら誰でも…」
「跡部だぜ」


せっかく誰でもいいと言ってるのに、ニヤリと笑った亜久津が跡部を売り渡した。

「跡部か。じゃあ三人ともこっちに来い」


鬼に連行されていく跡部が亜久津を睨むその瞳の燃え方は半端なかった…。



****

「あれ、跡部くんも来たの?」
「ああ。コイツが三番目に小せえんだと」
「へえ、意外だね」

態度が大きい割に…とワザと聞こえる程度の小声で言ってクスクス笑う入江自身はとりあえず跡部よりは大きくて、跡部は唇を噛んで怒りに震えつつも耐えた。


「で、なんで小柄なヤツが要るんですか?」
「ハイ。これを着てもらうためです」

斎藤コーチが段ボール箱から取り出したのは何かの衣装だった。

「明日、取材があるんですが一緒に幼稚園児が見学に来るそうで、怖いお兄さんばかりで泣かれるといけませんから」

遊園地のバイトでもないのに着ぐるみ…コスプレ…。
自分達は何をしに合宿に来たのか…その場にいた全員がその意味を考えた。

「サイズの問題がありましてね、なるべく小柄な人を集めたんですよ」

斎藤コーチはすまなそうな顔でそう説明した。


(4に続く)
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