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SF、ファンタジーの女王の短編集-風の十二方位-

風の十二方位 アーシュラ・K・ル・グウィン

ル・グウィンの短編集です。

「セムリの首飾り」・・・「ロカノンの世界」に関連する話。

「四月は巴里」・・・20世紀、パリの小部屋で寒さに凍える学者。16世紀、同じ部屋で錬金術師が呪文を唱え、20世紀の学者は16世紀に呼び出された。
ラストがハッピーな感じで、好きです。

「マスターズ」・・・科学や数学、自分で考えることを禁じられた世界の話。

「暗闇の箱」・・・同じ戦いを永遠に繰り返していた兄弟の話。

「解放の呪文」・・・「ゲド戦記」に関連する話。

「名前の掟」・・・「ゲド戦記」に関連する話。こんなところにイエボーが^^;

「冬の王」・・・「闇の左手」に関連する話。

「グッド・トリップ」・・・妻を失った男が薬に手を出しそうになる話。

「九つのいのち」・・・クローンの話。他の人が同じような話を書いたら、結末はもっとドライになっていたでしょうね。

「もの」・・・世界の終わりに、レンガを敷いて海を渡ろうとする男の話。
いい話です。

「記憶への旅」・・・名前を失った男の話。

「帝国よりも大きくゆるやかに」・・・緑豊かな星に到着した宇宙飛行士たち。だが、そこに不気味な気配が・・・。

「地底の星」・・・迫害されて銀鉱に逃げ込んだ学者が、地底の星を見つける話。

「視野」・・・ある星から帰還した宇宙飛行士のうち、一人は視覚、一人は聴覚に異常が生じ・・・。

「相対性」・・・相対性を守ろうとする木の話。

「オメラスから歩み去る人々」・・・一人の人間を犠牲にして、幸福を享受する社会の話。
そんな幸せなんていらない!と私は思います。

「革命前夜」・・・「所有せざる人々」に関連する話。

それぞれのお話に、作者のまえがきがついているのが面白かったです。

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