藤原兼家。熾烈(しれつ)な権力争いの中で、一族の栄華の礎を築いた一人として知られています。
兼家の妻の一人、藤原道綱母によって書かれた『蜻蛉(かげろう)日記』からは、若き日の兼家の姿をうかがい知ることができます。
京都府・宇治市を流れる宇治川。
『蜻蛉日記』には、道綱母が長谷寺へ詣でた帰り道、都からわざわざ迎えに来た兼家と、現在の宇治橋付近で、川をはさんで歌を詠みあったことが記されています。
『蜻蛉日記』中盤に書かれている鵜飼いは、宇治川の夏の風物詩として今も行われています。
このころの日記には、出世し、栄華を極めていく兼家の姿が多く記されています。
『蜻蛉日記』の中には、一人の妻の目線から見た兼家のさまざまな表情が残されているのです。
◆◇今回訪れたところ◇◆
~京都府宇治市~
≪宇治橋≫
JR「宇治」下車、徒歩10分