子どもの成長発達①
色んな方とお話しをしていて、やはり今色んな方が興味があるのがこの分野なのかなと感じることが多いです。
また、私自身、患者さん(お子さん)やご家族と接していく中での基礎となる部分で、ある意味でもう染み付いていてしまっていて、こうしてまとめる機会をいただくことで改めて理解が深められるのかなとも感じています。
子どもの成長発達や発達の特徴のあるお子さんとの関わりなどについて、シリーズ化して触れていきたいと思います!
成長発達というと皆さんはどんなイメージを抱かれるでしょうか?
子どもだけのものと感じている方もいるかもしれません。
細かくみていくと、大人になってからも、あの時のことが関係しているのかな?と感じる部分と出会うこともあるかもしれません。
そういう部分と出会ってもネガティブに感じてしまったり、誰かと比べてしまう必要は全くないので、「自分のその部分も自分」とありのままの自分を受け入れて大切にしてあげられたらいいのかなと思います😊
看護学生さんがいらしたら試験勉強や実習前の学習に役立てていただけたら嬉しいです🎶
まずは小児看護学でも学ぶような基本的な部分からみていきたいと思います✨
成長と発達
小児看護の中で用いられる成長・発達はひとが子どもから大人へ成熟する過程を簡潔に表現しています。一般的に以下のように用いられます。
成長growth:身体の形態的変化を量として捉える時。例)身長の伸びや体重の増加
発達developement:身体的、知的、心理・社会的な諸機能が分化し、お互いに関連し合いながら全体として質的な変化を遂げる過程。
子どもの育つ課程は、この形態的変化と機能的変化、または心と身体の変化が複雑に絡み合う多彩な生命現象と言えます。成長と発達は明確に区分することが難しいため、併せて成長・発達と呼んだり、発育と表現することがあります。
子どもは大人のミニチュアではない
子どもの身体は、大人と比べて小さいだけでなく、その機能も未熟です。
運動、知能、コミュニケーション、情緒・社会性などの機能は小児期に著しく発達するので各時期によってその能力は大きく異なります。
そのため、子どもの成長・発達を正しく理解し、判断、介入できるということは、看護をする際の基盤の部分となります。
子どもに健康問題が生じると、各時期の発達上の課題が達成されにくかったり、家族の心理状態に変化をきたすことがあります。
健康問題を持っている子どもの成長発達の遅れやかたにより、その後に予測される問題を見出すこともできるので、一般的な成長発達を理解することが大切です。
かりに、成長発達の問題がみられる場合にも、直接的な支援や家族への支援を提供することで、子どもの本来持っている育つ力や学ぶ力を最大限に伸ばすことができます。
(私はこの子どもの力を伸ばすという考え方が好きです🌸)
発達段階の区分
人の発達段階を大きく分けると
胎生期→小児期→成人期→老年期
となります。この中でも小児期は成長発達が著しいため更に細分化されています。
発達の領域
・身体的機能:
体格の変化、骨・筋肉・神経系などの各器官の成熟度や運動能力の発達を意味します。身体的機能は、知的機能や情緒・社会性の発達にも影響を及ぼすと言われているので、より広い視点での原因や影響を捉えることが大切です。
・知的機能:
記憶・思考の能力、言語・コミュニケーション能力などの発達を意味します。
有名なものとして、心理学者のピアジュによる認知発達理論があります。
知的な発達は、生後まもなくから見られる反射に始まり、シェマと呼ばれる認知行動の段階を経て、より高次な思考形態へと変化します。
・0〜2歳→感覚運動的段階
・2〜7歳→前操作的段階
・7〜成人→操作的段階 に区分されています。
(ここからさらに詳しい認知発達については次回触れます)
・情緒・社会性:
情緒や社会性は人や集団との関係性を築く能力などによって評価されます。
内面的な安定感は、情緒や社会性の発達の重要な要素であり、子どもの自己認識などによって支えられています。
情緒や社会性の発達を遂げるためには、乳幼児期の親子の精神的なきずなが基盤となるため、重要と言われています。
情緒や社会性の発達に関する一般的な知識を知ることにより、健康問題や養育環境などが子どもにどのような影響を及ぼすのか、またどのような支援が必要か理解することができます。
今回は初回ということでざっくりと触れてみました。
次回以降はそれぞれについて(まずは認知発達から)掘り下げて行ってみようと思います✏️
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