レグ中の放浪という夢を自ら叶えた女勇者。旅先で得た様々な知識を駆使して、立ち寄る先で人々に話を聞かせている。
彼女は父からの伝授で「バレンシア・ローレン」の力を持っている。なんでも此の力は中界に散らばる準空間力(ハイライト由来のハンテナ族が持つのが本家の空間力・此れは後に作り出された 働きや規模を空間力に似せた力)の中でも爆発力が一回り大きいもので、扱うにはちょっとの努力が必要だった。
家は貧しかったが、父の友が此の家族をスペインに呼び寄せたいとしたのが始まりで、家族で現地に渡れば、ある日父の血が此の力に敏感に反応して、得てしまったという。スペインだけでなくカナダで吸った力も混じっていた為、このように名付けられた。
ところがエスは帝政崩壊前、レグ中に散らばった幾つかの準空間力を忘れていた。そのうちのひとつが此れで・略奪をしようと部下に命令したが、実行前に封ざれてしまった。故にクリナップが此の力を保護する事になった。
貧しいながらも幸せな家庭で育っていく彼女。力は主の覚醒を待っているかの様におとなしく眠っており、此の様子に興味を持った彼女は・選択科目では常に理系を取っていた。若干ついていけないところは負けん気で乗り越えていく。
高校生になって、彼女は悩んだ挙句父に無理なお願いをした。

「此の力を知りたいから、研究所に行きたい」

生前ヘーネルが所属していた研究所はジバシー博士直下で、其処では当時も高いレベルで4力の科学的見解を続けていた。彼女は其処に進学したいと言い出した。
ところが其れには莫大なお金がかかる。名目は研究所だが、其れは名目だけであり実際は大学の様なものだ。今更言われてもじぶんの収入ではあと10年しないと賄えないと言われた。彼女は其れが悔しくなった。想像していたより、経済面での負担が大きいと言われてしまった。
彼女は高校を中退した。そうして資金を得る為に働き始めた。何としても再びエスの支配下になる前に全てを調査して、1から力を勉強したい。あれだけ研究所には反対していた父も彼女の意志を支援した。間に姉の結婚があったが、其れの分が済んだら父は彼女の為に精を出して働いた。彼女は式の後、一旦勉強を重点に置いた。「危険物取扱免許」を取得するのだ。姉は嫁いで行ったが、其れでも彼女を心配して時々戻ってきてくれた。家族で此の力については謎を解明したかった様だった。
免許は一発で取得し、その頃には彼女が使える資金にはだいぶ余裕が生まれていた。彼女も仕事復帰し、もう少し余裕を生み出してから出発を決める。
ところが延期を余儀なくされた。なんでも・アンフェルという国で"ダーク・エンペラー"が出現したのだという。各国の飛行機は全て運行停止になり、更に2000年問題が其れに拍車を掛けた。本当は行きたかったのだが、時期を待って彼女はその翌年に漸く単身スペインへ発つ。勿論・父から譲ってもらった「バレンシア・ローレン」の力を持って。
名の通りバレンシア地方で生産された力は、念入りな調査の結果 厳密には色力である事が判明する。現地の大学にも協力を依頼した結果だ。帝政支配期にエスがかつてのスペインの栄光に嫉妬したのではないかとか色々言われたが、事実は定かではない。
さて帰ろうと彼女はある日新聞を広げたら、衝撃的なニュースが掲載されていた上、飛行機は全く飛ばなかった。そう、アメリカで発生した"同時多発テロ"…。彼女はスペイン滞在を余儀なくされた。折角だから観光をし、落ち着いた頃に自国に戻る。免許更新やら家族への報告を済ませ、今度は「ローレン」の由来であるカナダへ飛んだ。
其処ではパースの研究所みたいなところが彼女の調査に協力をしてくれた。此処にもエスが妬んだ様な跡があったが、エスの前の代という事が判明した。第二次世界大戦期の魔界の爪痕が此の力に詰まっており、「ローレン」の方が準空間力である事が判明する。
そこで得た結論:両方ともかなり危険な力が崩御した帝王達の感情と共に詰まっている事。もしこのまま残りのふたつが膨れ上がったら・・・。彼女には仮定した先のシナリオが脳裏に浮かんだ。
しかも運悪く、時霊が目覚めた上に・魔界が散らばした邪石‐ライボルトの回収作業が行われている事を耳にした。それらに此の2力を織り交ぜると先程描いたシナリオがいとも簡単に組まれてしまう。カナダにいる時点で危ないと判断した彼女は、異形の者が少ないヨーロッパに行こうとした。ところがスペインを思い出すとどうも「バレンシア」が反応しそうで怖くなり、彼女はアジアの左端・日本に行くことを決めた。力を避難させるには、何も影響がないところへ向かうのが一番だ。資金的にもまだ余裕はあったし、彼女は女勇者として異形の者を追い払った分だけ報酬を貰っていた。
そこで彼女は日本文化の虜になった ── 外国とまた違う艶やかさや、芸術性や感性に・力の温存という目的を忘れてまで彼女は見入った。
その間に済まされたは漆黒封印。此れで安心と判断した彼女は、一度故郷へ戻り、再び家族に報告を試みた。姉の家庭には既に子供がふたりいた。ところが母はひとりだった。彼女がカナダに滞在中に・父は息を引き取ってしまっていたが、代わりに沢山の財産を残してくれていた。彼女は父の眠る場に報告し、今度はアンフェルへと発つ。
旅先で何人かの勇者と交流していた。彼らに誘われ、ループの運転するマージの飛行船に乗り込んでいたが、メンズから見せられたイタリア語の記事に彼女は息を飲む。「バレンシア・ローレン」の原形が流出したのだ。直ぐに向かってもらい、力の一命を取り留める事ができた。
しかし更に追い討ちをかける様に・地獄の全色彩精であるグラードが現れ、空間の天使ローラが覚醒し、ジェネへの門が開いて更に複雑な力が混じり込み、口出しをするとて彼女も他の勇者達と共にジェネへ向かった。しかし其処では特に力の心配をしなくて済んだ。
エスの帝政崩壊から約20年経っても、漆黒封のお陰で特に動きは見られなかった。時霊が代替わりした為に時力は抑えられ、安定期に入った。彼女はジェネの調査に入ってから叶えたい夢があった。

「レグ中を旅したい」

それには今ある力が不可欠だが、膨らみ過ぎても困り者だった。しかしある程度時力が抑えられたなら、同類の色力がアウトサイドで膨れていても他の惑星ではさほど影響ない。証明済みの論理を信じ、彼女は祖国や友人達に打ち明けて・アウトサイド外の地を歩み出した。みんなにはちゃんと、お土産を持ち帰るから
貧しい家に生まれ其れを罵られても、こうやって高い志をみんなと叶えてしまえるのは、本当の裕福者でないと出来ない事である。

みんな・度々戻って来る彼女を楽しみに待っている。








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