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NSFSコンの振り返り①~オンラインコンベンション~

私が運営として関わったパラノイアオンリー・オンラインコンベンション『Not Safe For Service(略称:NSFSコン)』が2021年8月8日(日) に開催されました。

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最終的に参加希望者は募集定員に達し、見学や配信視聴者で賑わう、パラノイアRPGとしてはかなり大規模な盛り上がりとなりました。

改めてGM、参加者、見学者、視聴者の皆様には感謝申し上げます。

このイベントに際していくつかの挑戦を行いました。3つのトピックごとにnote分けて、記していこうと思います。興味のある部分だけつまみ読みしていってください。以下から各記事にリンクで飛べます。

各記事リンク
①オンラインコンベンション(この記事!)
匠卓配信
そしてもう一つの配信

オンラインコンベンション

はじまりは突然に

2021年7月3日。3人のハイプログラマーと1人のインディゴ市民が人知れず密会していました。(時勢に配慮し訳を付けると、「4人のパラノイアファンがオンライン通話していました」となります)

インディゴ市民が言います。「そろそろ何かイベントをやりたいんですよね。」
あるハイプログラマーが応えます。「イベントの主催ってやってみたかったんだよね。」

はい、企画成立と相成りました。(一言一句とは言いませんがほぼこのようなやり取りでした。)

しかし実際にイベントが開催されたのはこの1ヶ月後。どのようにして形にしていったのでしょうか……。(正直自分でも意味わからん)

目標設定

上述の通り、主催……つまりトップに据える人はすぐに決まりました。パラノイアRPG日本語版の翻訳者の一人、白河 日和さんです。対外・対内いずれにも一番納得感のある人事と言えるでしょう。パラノイアRPG的な言い方をすれば「ガンマクリアランス」寄りの人ですね。

企画コンセプト自体は私が持ち寄ったものでした。実は誰にも言ってませんでしたが、事前に影響を受けていたものがあります。それがコチラ。

『捏造ミステリーTRPG赤と黒オンリーコンベンション』

Twitterでたまたま目に留まったものです。私は赤と黒というTRPGのプレイヤーではないため参加はしていませんが、これを見て

「オンラインコンベンション……アリだな……!」

と思ったのを覚えています。本note執筆時点でもコロナ禍。以前のようなオフラインのセッションは正直難しい。でもオンラインなら……。ということで何かイベントを開催するならオンラインコンベンションと決まりました。(小さなきっかけからアイデアをいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。)

日程は正直いつでもよかったのですが、「学生の夏休み中」「社会人の休日」であることから2021年8月8日(日・祝)に決定しました。

オンラインコンベンションを開催する上で、ざっくりと実現したいことを5つ設定しました。

[実現したかったこと]
①シナリオプレゼントをしたい
②動画か配信が増えてほしい
③初心者にGMを始めてもらいたい
④どんな(酷い)ことが起こったかリアルタイムでレポートしてもらいたい
⑤VTuberに配信してもらいたい

結果から言えば「⑤VTuberに配信してもらいたい」は叶いませんでしたが、①~④は実現することができました。それぞれの狙いとしては、

このコンベンションでプレイしてもらい、そのシナリオを無償配布(①)することで、参加者それぞれのプレイグループで遊んでもらう。その際に一度遊んだシナリオで、なおかつ動画・配信もあれば(②)初心者でもGMしやすい(③)だろうと考えたからです。パラノイア【リブーテッド】を始めてもらうお膳立てですね。実際にこのイベントで初プレイした方が初GMで回してくれていたそうです。

また単一のセッションではなくイベントなのでどういうことがあったのかをレポートしてもらう(④)ことで盛り上がりを演出する意図もありました。

VTuberの配信(⑤)に関しては現在のTRPGコンテンツのメインストリームであるので運営陣誰かの人脈でなんとかできないかを考えたのですが、日程的に厳しかったようです。これはまた今度働きかけたいと思います。

そのような目標をおおまかに定めてイベントの詳細を決めていきました。

人選

目標を達成するためには相応の人材が必要です。ということで、順に声をかけていくことになるのですが……。今回のイベントにおいては、なによりもまずシナリオが不可欠でした。それも初心者向けの短めに終わるものです。本来であれば数ヶ月前から準備してシナリオ公開というところですが、なんと既に用意のある同人作家が2人運営陣にいることを知っていました。Nazkaさんとはるしおんさんです。説明をしたところ二つ返事でOKをいただき、シナリオ自体も無料で頒布される運びとなりました。もっとも難しい部分がすんなりクリア出来てしまったわけです。

次にプレイヤー(参加者)集めのための広告。動画は私が作成できるのでよいとして、なにかTwitterに流せる画像が必要でした。私の活動でイラストといえば、おなじみぷぅちゃさん。こちらもすぐに依頼し、OKをもらいました。

そして実際にセッションを体験したもらうにあたり一番大切な、GMの声かけに移ります。

通常のボイスセッションに関しては「通信環境が悪くないこと(オンラインなので)」「パラノイアのGMに慣れていること」が参加者によい体験をしてもらうのに欠かせません。その条件に当てはまる人としてlemoncolaさん、えふ爺さん、さんを選びました。シナリオ作者のNazkaさん、はるしおんさんにもそれぞれGMを担当してもらうことにしてこれで5人。

またテキストセッションでしかオンラインセッションができない(やらない)方がいてパラノイアのセッションに参加できないでいるのを常々見ており、その方々に対応できる場を設けようと思いました。そこでパラノイア歴のながいさとりさんにもお願いすることにしました。

続いて実現したいことの「③初心者にGMを始めてもらいたい」を実際にやっている例が欲しかったので、「積極的な初心者」としてわーさんにもGM参加してもらうことにしました。

同じく「パラノイア初心者」かつ「動画投稿者とつながりのある」ななのへさんには配信枠としてお願いしました。結果的にボイスロイド投稿者たちと面白いセッションをニコニコ生放送でしてくれましたが、これについては別のnoteに書きます。

私もこの時点では未定でしたが、何らかのメンバーを集めて配信をすることを目指しました。これについても別のnoteで。

以上の結果、9名のGMに参加していただきイベントの骨格をつくることが出来ました。どなたも一ヶ月前のオーダーだったにも関わらず迷わずOKくださって運営がとてもスムーズでした。なにがすごいって、これらの依頼はすべて無償だってことです。特にイラストやシナリオは料金が発生してもなんらおかしくはないのですが、「パラノイアを布教したい」という意思が一緒だったからか(実際のところは本人しか分かりませんが)引き受けてくれました。ありがとうございます。

制作したもの

さて、オンラインコンベンションとしての受け入れ体制は整いました。しかし、開催まで一ヶ月の間にプレイヤーを集めなくてはなりません。1セッションにプレイヤー3人として配信を除く7セッションに21人を呼ばなければなりません。21人というとパラノイアRPGのイベントとしてはかなり大規模で集めきるのは困難が予想されました。

しかもGM陣にパラノイアに興味が強い人たちを入れてしまっているので、普段あまりパラノイアを遊ばない層から来てもらう必要があります。

そこで私からは動画、ぷぅちゃさんからは告知画像をそれぞれ用意してYouTube、ニコニコ動画、Twitterに流しました。公開時期からみるにとほとんどはこの広告経由で来てくれたようです。

イラスト

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動画

そして今回の要であるシナリオはセッションの1週間前にはNazkaさんからは『THE SIXTH AWAKENS』、はるしおんさんからは『The first step』を書き下ろしてもらい、それぞれGMに渡せる状態までブラッシュアップしてもらいました。無料なので是非内容をご覧いただきたいですが、とても無料のクオリティではないです。見た目もとても洗練されていて、お二人のこれまでの経験が詰まった素晴らしい作品でした。

『THE SIXTH AWAKENS』

『The first step』

余談ですが初心者向けって難しいんですよ。ナメてかかって簡単な内容ではつまらないですし、かといってハイコンテクストな内容を用意されてもついてこれなくなってしまいますからね。その点このシナリオはうまい塩梅で作られていました。是非ダウンロードしてみてください。

結果

そんなこんなで見学希望を含め30人が集まりました(サーバー全体では50人)。同じ日にパラノイアに感心を向ける人がこれだけいる、というのは壮観でしたね。恐らくかつてない規模のイベントになったのではないでしょうか。

また人数だけでなく、質としてもいいものだったのだろうと思います。その様子はTwitterのハッシュタグ「#NSFSコン」にて確認することができます。特に初プレイの方々が楽しんでもらえていたようで何よりです。

セッション後のシナリオ配布もつつがなく行えたので、是非ご自身の普段のプレイグループで遊んでみてほしいです。どちらのシナリオもとてもGMが回しやすく設計されています。

問題点


結果は悪くありませんでしたが過程にいくつか問題がありました。後学のために以下に列挙します。

・参加表明がサーバーに入った後に別のプラットフォームで申請するという方式

これはよくありませんでした。Discordのサーバーに参加した後にGoogleフォームでの参加申請という形式を採っていましたが、参加者目線では二度手間になってしまいました。フォームの選択もGMを選ぶものでしたが、特に普段パラノイアを遊んでいない参加者が多い今回は「誰?」という感じだったと思います。さらに運営的に言えばフォーム作成者しか結果を見ることができず(つまり私は誰が申請していたのかを見ることができない)、人数をいちいち問い合わせるようなことになってしまいました。Discord内で希望シナリオにスタンプ押すくらいでよかったですね。
・開催までの期間が短すぎた

当たり前ですが、企画スタートから一ヶ月でイベントを開催するのは無茶です。たまたまシナリオを事前に作り始めているパラノイア同人作家が2人いたからいいものの、そうでなければ破綻しています。プレイヤーを集めるにしてもせめて動画やイラストが出来てから一ヶ月は必要だと思いますので、一ヶ月半~二ヶ月後が妥当なところでしょう。
・広告している人が直接セッションに関与できる訳ではない

「参加しても私と遊べる訳ではない」「誰と一緒のセッションになるのか分からない」という不確定要素の強いイベント(コンベンションはそういうものですが)であるために、パラノイア【リブーテッド】のルールブックを私経由で買ってくれた人の食いつきは予想よりよくありませんでした。(ここは見通しが甘かった)最終的にはlemoncolaさんからのパラノイア部内での告知で無事定員に達することができました。この辺りは何かイベントを開催する際に参考にしてください。自分が直接関与できる訳ではないコンテンツは他のメンバー(GMなど)の集客力を生かした方がいいです。

まとめ

とはいえパラノイアオンリーオンラインコンベンション『Not Safe For Service(NSFSコン)』は総じてかなり満足いくものでした。また収穫もありました。

改めて参加してくださった皆様、ありがとうございました。ここからは"私にとっての大きな収穫”を2つお話しようと思います。

次→匠卓配信
次々→そしてもう一つの配信


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パラノイアRPGのプロパガンダを行うインディゴ市民。マインドコントロール用の映像を制作しています。
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