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風速10mはどのくらいの強さ?飛行機のフライトやスポーツへの影響は?

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風がスポーツイベントに与える影響は計り知れません。

特に風速が10mに達する日は、多くのアウトドアスポーツでプレイが難しくなります。

この記事では、風速10mの具体的な体感と、飛行機のフライトにあたえる影響、陸上、野球、ゴルフなどのスポーツにどのように影響するかを探ります。

風速10mとは?

風速10mの風は、どの程度の強さなのかを掘り下げてみました。

1.風速10mの体感

気象用語では、風速10mとは10分間の平均風速が秒速10mであることを指します。

この風速は「やや強い風」と分類され、具体的な影響は次の通りです。

2.風の強さの基準:ビューフォート風力階級

ビューフォート風力階級によると、風の強さの体感は以下の表で示されます。

風力階級風速 (m/s)地上での感じ方
58.0~10.7灌木が揺れ、池や沼の水面に波が立つ
610.8~13.8大きな枝が動き、電線が鳴り、傘が使いづらい
713.9~17.1全体の樹木が揺れ、風に向かって歩くのが困難
【引用】 ビューフォート風力階級表(気象庁:気象観測ガイドブック,p34)

風速10mは通常、風速15m未満の範囲で「やや強い風」とされ、風速15mから20m未満を「強い風」と表現します。

影響は以下のようになります。

  1. 人に対する影響:風向きによっては歩行が困難になり、傘を使用するのも難しい
  2. 屋外や樹木:樹木が激しく揺れ、電線も動き出す
  3. 車への影響:高速走行中に横風を受けると、車が流される感じがする

風速10mを時速に換算すると約36kmであり、ゆっくり走る車と同じ速度です。

この事実から、スポーツに与える影響も容易に想像できます。

3.具体的な風の影響

風速は10分間の平均値であり、実際には上下することがあります。

風速10mの場合、瞬間風速は15mから30mに達することがあります。

風速30mは、時速にして約108kmであり、「走行中のトラックが横転する」ほどの強風です。

このような状況ではスポーツはおろか、安全に屋外を歩くことさえ困難になります。

風速10mのとき、飛行機のフライトはどうなる?

風速10mが飛行機の離陸や着陸に及ぼす影響は一体どれくらいなのでしょうか?

実は、風速10mというだけでは、飛行機のフライトが欠航となることはありません。

というのも、飛行機の運行が中止になるかどうかは、多くの要因に依存するからです。

運行する飛行場の地理的特性、目的地の気象条件、飛行ルート上の天気、雲の低い位置、そして風速などが重要な要素となります。

そして、航空会社は、機長と運行管理者が事前のミーティングを通じて飛行の安全性を評価し、最終的な判断を下します。

また、台風のような大規模な気象現象が関与している場合には、将来の運行計画も慎重に決定されます。

なので、風速10mだけで飛行機の運行を直接中止するわけではないのです。

機体のタイプや重さ、そして航空会社のポリシーによって、どのような条件で飛行が制限されるかは異なります。

このような判断を、一般の利用者が飛行場の風の向きや強さなどの詳細情報を把握することは難しく、特に大型の天候不良が予測されていない限り、欠航を事前に見越すことは困難です。

したがって、旅行者は頻繁に最新のフライト情報を確認することが求められます。

風速10mの条件下でスポーツはどう変わる?

風速10mという強風がスポーツにどのような影響を与えるのか、ここでは瞬間風速が10mを超えないという前提で考えてみましょう。

1.陸上競技への影響

陸上競技では、競技種目によって風速10mの風が及ぼす影響が異なります。

ハンマー投げや砲丸投げなどの投てき競技は、安全が確保できないため通常、風速10mでは競技が中止されます。

また、中・長距離走などは、強風下でも戦略や対策を練っており、練習されているため、風速10mではほとんど競技が中止になることはありません。

ですが、短距離走や跳躍競技では、追い風が2.1mを超えると公式記録ではなく参考記録とされます。

具体的な影響として、男子100m走では風速2.1mで0秒168、風速10mでは0秒448と時間が短縮されますが、選手からは「追い風が強いと足のタイミングが合わない」という意見もあります。

2.ゴルフへの影響

ゴルフは自然と直接対峙するスポーツです。

風速10mの場合、通常のプレーが可能ですが、大会が中止になるのは、例えばグリーン上でボールが動いたり、ティーグラウンドでボールが飛ばされるなど、非常に悪条件の時のみです。

なお、ゴルフ場は建物が少なく風が強く吹き抜けるため、プレイヤーはより強い風に備えて計算してプレーする必要があります。

風速10mの影響でいうと、7番アイアンで向かい風だと無風時の150ヤードが114ヤードに縮まり、36ヤードの減少があるそうです。

逆に追い風の場合はプラス約24ヤードです。

ピッチングウェッジを使った場合、向かい風で30ヤード減、追い風で23ヤード増となり、クラブ選択はショット毎にかなり影響をうけることでしょう。

3.スキージャンプへの影響

スキージャンプでは、風の影響を受けやすく、競技に大きな影響を及ぼします。

若干の追い風があれば飛距離が伸びる利点もありますが、風速が強いと競技のコントロールが困難になり、非常に危険な状態に陥ることがあります。

国際スキー連盟(FIS)は風速3m未満での競技を推奨しています。

例えば、平昌オリンピックではジャンプ台の上で平均風速5mを記録したため、風速10mを3m以下に抑える防風ネットを設置し、競技を安全に進行させました。

4.野球への影響

野球では、特に甲子園の浜風が有名です。

この風は、昼間に海から陸へと吹く海風で、風速は平均6~9m、場合によっては10mを超えることもあります。

この風の影響で、ライト方向への高い打球が戻されたり、レフト方向への打球が風に乗りスタンドインすることがあります。

特に高校野球では、これが試合の行方に大きな影響を与えることがあります。

また、ZOZOマリンスタジアムではマリン風と呼ばれる風が有名で、風速10m前後になることが多く、ピッチャーの変化球が風の影響で予測不能な軌道を描くこともあります。

高く上げられたフライボールは着地点が予測できず、ランナーは落球を見越して全力疾走することも必要になります。

時には野手がフライを完全に見失うこともあり、風の強さが試合に大きな影響を及ぼす例です。

5.マリンスポーツへの影響

風速10mになると、マリンスポーツは通常、安全を考慮して中止されることが多いです。

この風速では海に白波が立ち、波のうねりが激しくなり、荒れた海の状態になります。

ヨットやボートは転覆の危険が高まるため、極めて危険です。

一方でサーフィンは技術レベルが高い上級者であれば風速10m以上でも挑戦可能ですが、風のコントロールが難しくなり、沖へ流されるリスクも高まるため、非常に危険です。

そのため、風の強い日には活動を中止することが推奨されます。

まとめ

風速10mの影響はマリンスポーツに留まらず、陸上のスポーツにも及びます。

テニスではボールのトスが風に流されて正確なサービスが困難になり、マラソンでは向かい風でランナーの体が大きく揺れ、安定して走行することができなくなります。

風速10mが記録されるのは通常、台風接近時など限られた状況ですから、多くの競技やイベントは安全を考慮して中止になることが一般的です。

特にアウトドア活動を行う際は、風速10mの環境下では瞬間最大風速がそれの3倍に達することもあり得るため、常に最新の天候情報を確認し、安全対策を徹底することが重要です。

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