この記事は東方原作STGのExtraを制覇して抱いた各作品の感想をまとめた記事です。
始めに、この記事の方向性について説明させて頂きます。
長いので読み飛ばしても構いません。
①昨年、二次創作ゲームから東方Projectにハマり、自分の好きな作品の原作を履修したかったというのがそもそもの発端です。
当時はキャラクターやストーリーを追えればそれで満足だったのであくまでExtraクリアを目標としており、そもそもSTGというジャンルの経験がまったく無かったため、基本的にExtraの解放がEasyノーコンでいい場合はEasyをプレイしています。
また、初期残機を増やせる作品(紅魔郷、妖々夢、永夜抄)は最大残機でプレイしています
②言い訳がましいのですが、その程度のカジュアルプレイヤーの視点の感想ということをご留意頂ければ幸いです
③各作品の感想は実際にプレイした順番に並べています。
既プレイヤーの方からしたら読みづらいことこの上ないかと思いますが、自分の感じ方の変遷なども含めてお読みいただければ幸いです。
④小数点作品についてはExtraのある妖精大戦争以外、この記事では触れていません
⑤各作品ごとの「体感難易度」の項目はその作品をプレイした当時の印象です
⑥「Easy or Normal」体感難易度は各作品本編の中での体感難易度です。
EasyとNormalで星の付け方に差は無いため、「Extraを解放する難しさ」と同義です。
⑦「Extra体感難易度」は各作品Extraの中での体感難易度です。
基本的に星1つでも本編星3とかよりは多分難しいです。
それでは参りましょう。
文体は気分
【妖精大戦争】
個人的好感度…★★★★★
Easy体感難易度…★★★★☆
Extra体感難易度…★★★★★(攻略を見た上で挑戦回数約3500回)
◆好きだったところ
・本作の要にしてチルノ最強の武器、アイスバリアがとにかく面白い。
弾幕を凍らせて無力化するという能力であり、かなりの頻度で連発することができる。
チャージ、ショット、グレイズで再度発動までのタイムラグを縮めることができる点も、難しくも奥深い。
なんと言ってもその凍結と破裂の効果音が秀逸。これが無かったら妖精大戦争じゃない。
相手の弾が多ければ多いほど連鎖して凍結させられるため激戦になればなるほど絵面も音も派手になる。
この視覚と聴覚にストレートに訴えかける爽快感こそが本作の大きな魅力のひとつだ。
・リソース確保(エクステンドやボム増加)の自由度がかなり高い。
アイスバリアで沢山の弾を凍らせることでリソースが増えるので、道中やボス戦で効果的なアイスバリアの使い方を探ることがリソースへと直結する。
どのタイミングでアイスバリアを使えば一度に多くの弾を巻き込めるか。
アイスバリアを連発するためにすべきことはショットか、チャージか、グレイズか。
考えることは多いが、頑張れば頑張るほど残機やボム数といった分かりやすい形で努力が反映される。
STGの醍醐味である(らしい)練習して上達する楽しさがすごく分かりやすい作品だと思う。
・リリーや大妖精も含めて妖精勢集結。真琴氏のイラストも相まってとても可愛い雰囲気の作品。台詞が可愛くない
・BGMは少ないながらも良曲揃いで、特にラストバトルの「妖精大戦争」は妖精同士のじゃれ合いとは思えないほどカッコいい。
・妖精の力を認められる描写が好きなので魔理沙勝利後の会話はとてもとても好き。
◆好きではなかったところ
・ごく普通にプレイしているだけで通ったルートとは異なるルートのクリアフラグが立ってしまうバグが存在する。
普通にバグに遭遇してしばらく混乱してたし普通に酷いと思う。
◆その他雑感・総括
二次創作ゲームで東方に興味を持つ → 原作も履修したくはあるけどSTGは嫌いだし…… → フォロワー「原作ならSTGだけじゃなくて漫画もありますよ^^」 → 紹介されたので色々読む。その中でも元々知ってる(二次創作ゲームで出てた)キャラが登場する東方三月精が、話も絵も可愛くて好きだった → じゃあこの漫画のキャラが出てる妖精大戦争ってやつやってみるか
という経緯で東方原作初プレイとなったのがこの妖精大戦争だった。
このフォロワー、かなりやり手です。見習いましょう。
初東方どころか実質的に初STGだったからなのか、EasyがとてもEasyとは思えないくらい難しく感じた。
正直ちょっと折れそうになったものの、確か10時間くらいでEasyをノーコンクリアできた気がする。
ただ最近挑戦したら弾幕をほぼ忘れているのにも関わらずメチャクチャ簡単にノーコン行けたので、この作品のEasyが特別難しいのか、どの作品も最初にやったらこんなもんなのだったのかの判断が難しい。
なんにせよ、自覚が無くともプレイを続けていけば地力というのは自然と身に付いてくるようだ。
その後Easyから一足飛びに始めたExtra。
道中に関しては突破するだけならそこまで難しくないかもしれない。
ただ、アイスバリアによる稼ぎをどこまで煮詰めるかというのが本作のExtraの難しい点であり面白い点ではないだろうか。
挑戦当初はBGMのイントロが終わるまで生き残ることさえ絶望的だったが、回数を重ねれば重ねるほど目に見えて残機がボムが増えた状態でボスの下まで辿り着けるようになってきて、最終的には中ボス戦での遅延まで視野に入れるようになった。
いつの間にか完全に手段と目標の境界が曖昧になってより良い状態で道中を突破すること自体を目指すようになっていたが、まあそれが楽しかったのだから仕方がない。
ただ、Extraボスの魔理沙が強すぎて完全自力でのプレイは挫折、悔し泣きしながら攻略情報に頼ることに。
道中からボスまでを通して「いかにアイスバリアを効果的に使うか」が求められ続け、特にボス戦はパズル的な要素が強かった。
そのため攻略情報を解禁するかどうかで難易度に結構な差が出るタイプの作品だと思われる。
どういう楽しみ方をするかは自由だが、自分はすべての攻略法を忘れた頃に再びリベンジしたいと思っている。
本作においてもっとも強調したいのは、再三になってしまうがやはり「自分の成長が分かりやすい」、すなわち「成長する楽しさを味わいやすい」点だ。
色々と難しい作品だったのは間違いないが、最初にこの作品を遊んで良かったと強く思う。
そういえばこの作品をプレイした当時は東方自体をまだよく知らなかったけど、いま思うと大妖精の再登場って実は一部プレイヤーからしたら驚天動地の大事件だったんだろうな。
当時の反応が気になるところだ。
【東方花映塚】
個人的好感度…★★☆☆☆(Extraは★☆☆☆☆)
Easy体感難易度…☆☆☆☆☆(コンティニューしてもEX解放可能のため)
Extra体感難易度…★★☆☆☆
◆好きだったところ
・単純に登場人物が非常に多く、掛け合いも豊富。
他の作品では霊夢と魔理沙以外の人物同士の会話を見られる機会は少なく、貴重な掛け合いを存分に読むことができる。
・映姫の説教が各登場人物に色んな形で影響を及ぼすストーリーの結末が好き。
特に一番真摯に受け止めているメディスンのEDはとても良かった。
・コンティニューしてもExtraを解放できる。優しい
・この頃くらいの絵柄が結構好き。髪もこもこ霊夢さん可愛い
・風見幽香がまともに登場する唯一の作品。
原作でもしっかり強者感が出ていて、WIN版の風見幽香に限っても、うおおおおおゆうかりん最強!!的なノリの二次創作が、まったくの根拠無しではなかったことを知れたのは個人的には良かった。
・ここ好き
◆好きではなかったところ
・本編に関してもそこまで対戦形式であることの面白さは感じられなかった。
ゲームを理解すると相手の画面を見たり、相手の行動に対してこちらの動きを変えたりするやり取りが生じるようになるんだろうか?
・Extraに至っては時間制限が来るまで相手が無敵という、対戦型であることをかなぐり捨てた仕様。
被弾すると相手の無敵時間が数十秒短くなるなどの影響が大きすぎる救済措置はバランス調整を放棄しているようにも感じられた。
総じていまいちどういうゲームなのか分からず、本編以上にあまり楽しめなかった。
◆その他雑感・総括
妖精大戦争をクリアして満足していた2023年の4~5月頃、新作「獣王園」の情報が発表され、リリースの前に前身となる作品をプレイしておこうということで手を出した2つ目の東方原作STGがこちらの花映塚。
キャラやテキストの豊富さが最大の魅力という印象で、STG部分は正直心から楽しめたとは言い難かった。
ただ、そもそも(少なくともこの頃の)自分はSTG自体をやりたいという訳ではなくあくまで二次創作の原作を履修するのが目的だったので、そういう意味では最適な作品だったかもしれない。
STG要素も本編に関してはそれなり程度には遊んでて面白かったとは思う。
Extraについてはまあ、ひたすら耐久をするだけなので試行回数と運でゴリ押すゲームだった。
獣王園のExtraはこうはならないで欲しいと願っていたのだが……。
アリスとメディスン公式で絡んでないってマジ?ちょっと今でも信じられないんだけど…
【東方妖々夢】
個人的好感度…★★★★★
使用自機…針霊夢
Easy体感難易度…★★☆☆☆(オプションで残機5にした場合)
EX・Ph体感難易度…★★★★★(挑戦回数Ex1538回 Ph1219回)
◆好きだったところ
・森羅結界のシステムがシンプルかつ秀逸。初期作品ながら、ひとつの完成されたシステムだと強く感じる。
桜花ポイントをMAXまで貯めることで森羅結界が発動し、一定時間の間1度だけ、好きなタイミングで画面上の弾を全て消すことができる状態になる。
なにより素晴らしいのが高速ショットと低速ショットを使い分けることで桜花ポイントの貯まり具合=森羅結界の発動タイミングをある程度調整できる点。
そのためパターン化の大きな武器となる森羅結界だが、多少パターンがズレてしまってもアドリブのプレイングでの調整がやりやすい。
更にこの森羅結界で多くの弾を消せば消すほど桜花ポイントが即座に溜まって次の森羅結界がすぐに発動できるようになるのも面白いところで、爽快感と実用性を兼ね揃えている。
パターン化の練習やアドリブ調整で、狙った最高のタイミングで森羅結界を発動出来た時がこのゲームで一番面白い時だろう。
しかも森羅結界の発動中は被弾を防げるという強力な保険まで付いている。
適当に使っても強い。考えて使うと更にとんでもなく強い。
「ゲージを溜めてサブボムを撃てる」くらいのシステムが一番シンプルで一番ありがたいと思ってるのだけど、本作はその方向性におけるひとつの到達点だと思う。
・尋常じゃなくBGMが良曲揃い。
特にボーダーオブライフとネクロファンタジア両曲のインパクトは、妖々夢の2つの終幕を飾るに相応しい名曲。
・妖々夢に限らないけどボムはカットイン付いてるほうが好き
・幽々子戦のBGMや演出、弾幕の盛り上がり方が凄まじい。
ラストバトルがキッチリ最高に熱いのは非常に高評価。
・幽々子を撃破した瞬間のこの演出。上記も相まって、妖々夢という作品のすべてはこの幽々子戦に向かって存在していると感じる
・エクステンド方式は青得点を集めた「個数」。
スコアに興味がなくても青得点を取る意味がちゃんとあるのが良い。
スコアそのものは無関係であることも、余計なことを考えなくて済むのでありがたい。
・ボスが基本的に自機のX軸に近寄るように動いてくれる。
思う存分に避けに集中できるのはとてつもなくでかい。
・この頃くらいの絵も普通に好き。可愛い。台詞が可愛くない
◆ちょっとだけ気になったところ
・リンガリングコールド -Easy-
・プリズムコンチェルト -Easy-
・魔彩光の上海人形 -Easy-
(´・ω・`)
単純に難易度ごとのスペカの区別を付きやすくしてるだけだってのは分かってはいるけど、事あるごとに貴様がプレイしているのはEasyなんだぞと念押されているようでなんか少し笑ってしまう。
幽々子さまは雅なお方なので難易度ごとにちゃんとしたスペカ名が個別に存在していた。流石だった。
・プレイした当時はさほど気にならなかったが、この記事を書くために少しプレイし直したらボムの火力が低すぎてビビる。
ボム連打で倒すのに2~3発要る。
1ボム適当に使えば通常もスペカも大体飛ばせるようになったのってどこらへんからだろう?風神録とか?
・ExtraやPhantasm開始後、10秒くらい敵も弾も出現せず何も起こらない。
挑戦回数2800回とすると8時間くらいはこの虚無の時間を過ごしていたことになる…。
・明らかに妖夢強すぎないか?
・妖夢が構えた時にマスタースパークの音が鳴るのが何を表しているのか本気で分からない
・妖夢が強すぎる
◆その他雑感・総括
最高の作品。
ストーリー、演出、BGM、STG部分すべてが好き。
Steamに存在しないことを除けば、最初にプレイする東方原作STGとしてオススメする最有力候補(キャラやストーリーが気になる作品があるならそれをやるのが一番だと思う)。
完全に自力で最初から最後までクリアできた初めての作品で、個人的にも非常に思い入れがある。
ただひとつ、好きか嫌いかかなり判断に迷う要素があるので、それについてここに記載しようと思う。
それは「Phantasm挑戦のためにスペルカードを一定数取得する必要があること」。
他の作品ではほぼ自己満足の領域であるスペルカード取得に、通常プレイヤーも挑戦する理由付けをされているのは良い措置と感じる。
一方で、ノーボムノー霊撃という縛りプレイを強要されていると感じなくもない。
森羅結界が目玉の作品なのだから霊撃だけはOKにして欲しかった気もするけど、当時の自分が集め切れたのだからまあ丁度いいバランスだったのかもしれない。
それよりもスペプラの無い作品というのが最大の問題点で、ボスで被弾してしまうと再挑戦のために道中を最初からプレイすることを強いられる。
特に非常に長い上に同じような編隊が何度も使い回しで出てくる4面の道中をスペカ取得のためだけに何度もやるのは苦痛に近い。
スペプラのある今の作品こそ同じような仕組みのものが出てきたら面白いかもしれない。
ExtraやPhantasmの難易度に関しては、挑戦回数を見て貰えば分かる通り非常に高く感じた。
ただ世間的にはそこまで難しい部類ではない…らしい?ので、当時の自分の経験値少なさ故かもしれない。
中ボスも含めて全体的に気合避けよりは解法を見つけるパズルタイプの弾幕(通称が分からない)の傾向が強く、全てが手探りだったのが挑戦回数をかさまししている大きな要因にはなっている。
しかし一番大きかったのは、道中で被弾したらその都度最初からやり直していたり、ボス戦でも変なところで被弾したら即リトライなど、極めて効率の悪い練習の仕方をしていたことだと思う。
中ボス等でも安易にボムを抱えずに最後まで通しでプレイすることで練習の効率の上げることがクリアへの近道になるということに気付くのはずっと後のことだった。
プレイの傾向は今でもあまり変わってはいないけど多少はマシになってきた…はず。
ちなみに自分が東方原作STGをプレイした理由は100%「二次創作の原作履修」というのは冒頭に書いた通りなんだけど、霊夢と紫が妖々夢で初対面(としか思えない描写)だったことには本気で衝撃を受けた。
どのくらい衝撃を受けたのかというとしばらく本気で引き摺っていたくらいには衝撃を受けた。
もしかして紫は幼少期の頃から母親代わりのように霊夢の面倒を見ていたわけではなかったのか……?????
てか、俺が見てきた二次創作云々を除いたってこの2人がここで初対面ってなんかおかしくない……??
実際このへんのところ今でもよく分かってないので詳しい人はコメントしてくれると嬉しいぜ。
高評価、チャンネル登録もお願いするわ。
【東方天空璋】
個人的好感度…★★★★☆
使用自機…霊夢 チルノ
Easy体感難易度…★☆☆☆☆
Extra体感難易度…★☆☆☆☆(挑戦回数487回 実際はExtra難易度星2の作品と比較すると星0.5くらいなイメージ)
◆好きだったところ
・季節解放のシステムが妖々夢同様「ゲージを溜めてサブボムを撃つ」タイプのもので、分かりやすく強力。
春夏秋冬の4種の中から性能を選べるのもゲームとして面白い点で、特に春は森羅結界を彷彿とさせる挙動でちょっと感動してしまった。
本作では時間をかけて最大レベルまで溜めない限り1発1発は森羅結界ほどの強さではないものの、その分ゲージが溜まっていれば好きなタイミングで発動できるのでより分かりやすくなっている。
・全体的に難易度が低い。特にExtraはEasyの延長戦上程度で、凄まじい勢いでエクステンドする。
自分の場合は挑戦回数こそ多いものの、これはスコアエクステンドを狙って動きのパターン化を不必要に模索していたため。
実際は普通にプレイしているだけでほぼ最大エクステンドに到達した。
「これクリアできないかも」というプレッシャーは終始まったく無く、(あくまで他の作品のExtraと比べると)あまりに簡単でこれだけ2キャラでExtraをクリアしている。
簡単であればあるほど良いと言いたいわけではないけど、少なくとも当時の自分にはこの敷居の低さはありがたかった。
少なくとも秘神がちょっとちょっかいかけているだけの異変の物語である本作には、これくらいの緩さが合うのではないだろうか。
…今回の影響で後に大量の妖精が石になって危なかった?それはまあ…。
・チルノが自機。妖精好きなので嬉しい。
ここのシーンが本当に楽しそうで好き。
・「背中」がひとつのテーマになっており、Extraでは背後から襲ってくる敵への対処が鍵となっているのは構成として面白い。
・摩多羅隠岐奈はかなり好きなキャラ。
位の高い立場でありながら、認めた相手は素直に称賛してくれるところなどに好感が持てる。
「見事だ!素晴らしすぎる!」だよ?妖精に負けた上で何人がこれが言えるのか。
幻想郷の97%くらいの人物は「妖精風情にやられるなんて…」とかだよ。これはマジ。少なくとも風情って単語は絶対使う。マジ。
秘神としての立場と個人としての立場で口調やノリを使い分けてるのが明確にされているのも珍しくて面白い。
本編ラスボスとExtraボスを兼ねており、出番や描写が他のラスボスより一歩上を行っている美味しいポジションを得ている人物でもある。
◆ちょっとだけ気になったところ
・こういうのやめろ
・この作品に秋姉妹出られないのならもう一生出番ないじゃん。
花火大会とか参加してる場合じゃねえぞ
◆その他雑感・総括
全体的にとても遊びやすい作品で不満点がかなり少ない。
他作品に比べるとBGMに関してはコレ!といったものがあまり多くはない印象だけど「クレイジーバックダンサーズ」と「秘匿されたフォーシーズンズ」は好き。
扱いやすくもシンプルに強力な季節解放システムに加えてExtraの難易度がシリーズの中でも異例の低さであることから、架空の東方原作やってみたい人にオススメするなら自分はこれ一択になる。
(もちろんキャラやストーリーが気になる作品をやるのが一番以下略)
あと絵柄は天空璋で安定期に入った気がする。
個人的には可もなく不可もなくくらいの印象。
絵柄の変遷に関してはこれからもちょこちょこ触れていきます。
【東方鬼形獣】
個人的好感度…★★☆☆☆
使用自機…霊夢(カワウソ)
Easy体感難易度…★☆☆☆☆
Extra体感難易度…★★★☆☆(挑戦回数445回)
◆好きだったところ
・飛び回る動物霊を5個回収すると自機が大きく強化されるロアリングシステム自体は嫌いではなかった。
特に敵の弾を打ち消すカワウソバリアは終始に渡って超強力で使いやすい。
特にというか、まあ諸々の事情でそれ以外をあんまり使いたくなかったんだけど。。。
・早鬼のデザインが好き。鬼形獣を優先してプレイした理由のひとつで、純粋に見た目がカッコいいと思った珍しいキャラ。
◆好きではなかったところ
・敵の弾の視認性がクソ(赤い背景に赤い弾)
・自機の弾の視認性がカス
(これはかなりマシな方で、オオカミやオオワシを揃えてショットを超強化した場合は比べ物にならないくらい酷い)
・ボスの位置を示すエネミーマーカーの視認性がゴミ(赤い背景に赤いマーカー)
・鬼形獣に限らないが、このちょっと光るタイプのエネミーマーカーがそもそも好きではない。
自機とボスの距離が遠ければ遠いほど強く光るのだが、「ボスの真下から攻撃している時、ボスが右に行くか左に行くか」が移動距離によっては非常に分かりにくい。
ENEMYの文字は安全地帯に活用されるのが嫌だったのかもしれないが、そうだとしてももっと何かいい方法はないんだろうか?
・若干スッキリしないストーリー。
最初から最後まで結局内輪揉めに巻き込まれて利用されただけで終わってしまったように感じた。
最後の動物霊の援軍に関しても「これ別に熱い展開でもなんでもなくない…?」となってしまってBGMも頭に入ってこなかった。
そのため偶像のカッコ良さに気付いたのはだいぶ後のことだった。
・高速リトライ(メニューからRキー)がバグで機能していない。
少なくともマニュアルには書いてあるんだけど、もしくはマニュアルが間違っている可能性はある。
どちらにしても普通に酷いぞ。
◆その他雑感・総括
こちらも新作の獣王園に向けてのプレイ。
やっている時は普通に楽しかったが、好きな点に対して不満点が多い。
赤を基調とした作風のせいで一部の視認性が終わっているのは擁護のしようもない。
クリアできたので全然嫌いとかではないが、もしクリアできていなかったらもっと比較にならないくらいボロクソに言っていた可能性がある作品。
Extraは一般的に簡単とされているようなのだが、自分としてはそこまで簡単には感じなかった。
危険を感じた時のボムすら難しいライトニングネイ、完全弾消し耐性を持つラストスペルの初心者の心を折りに来る力はかなりのものだと思う。
【東方獣王園】
個人的好感度…☆☆☆☆☆
Easy体感難易度…☆☆☆☆☆(無限コンティニュー可能な上にExtraが存在しない)
Extra体感難易度…Extraが存在しない
◆好きだったところ
・キャラがいっぱい
・台詞もいっぱい。対戦モード時で専用の会話があるほどの作りこみは高評価
・ボスドット絵が超かわいい
・過去作のアレンジ曲多数…なのだが(後述)
・ひどい仕様のせいでCPU VS CPUを見ている分にはとても面白い(詳しくは後述)。
MUGEN動画を見たくてこのゲームをやっているわけではないのが難点。
・「世界は可愛くできている」は良曲
・美天EDのプライベートだと優しい霊夢さんはとても好き
・「マジックアイテムの調査で何度も地獄送りされても諦めず最終的にあの残無すら呆れ果てさせる魔理沙」も好き
・あうんちゃん呼び可愛い。周りに誰もいない時だけこう呼んでいて欲しい
・魔理沙のこの台詞めttttttttっちゃ好き
◆好きではなかったところ
書き切れない
・CPUがあまりにも露骨すぎる動きで基本的に一切被弾しない。この時点で対戦形式の意味がまったく感じられない
・これの関係で「相手に送りこむ動物霊を強化する」などのアビリティカードが無意味になっている
・同様に、敵が被弾しないのでゲージを大量に消費してまでボスアタックを出す意味がまったくない(対戦を進めるにしてもC3で良い)
・ボスはボスでノーゲージでC3やC4を使ってくる俺ルールで攻めてくる。対戦形式の意味が(ry
・と思ったら自機がちやりだとCPUは何故か普通に被弾する。15秒くらいテストプレイしたら分かるはずでは…
・ザコ敵が固すぎて爽快感がない。花映塚の時の連鎖爆発の爽快感すら消えてしまった。
・アビリティカードの取得に選択の余地がなく、工夫する楽しみは一切無い。上記の通りハズレも多数という惨状
・↑これをキャラ数分なんども繰り返す必要がある
・Extraもない。あっても嬉しくなかったかもしれないけど
・好きな美天ED見直そうと思って実績画面から再生したら別のキャラのEDが流れた
・過去作品のBGMアレンジは良いのだが、1~3面あたりはどのキャラも同じBGMが流れることが多く、せっかく用意されているキャラごとのテーマ曲が実際に流れる場面がかなり少ない。
特に妖々跋扈は本編中に流れない。ずっと楽しみにしてたのに流れないままゲームが終わってしまった。
(気付かなかったけど他にも一切流れないまま本編が終わってしまう曲がいくつかあるらしい)。
ゲームをプレイしていて単調に感じる要因のひとつでもあるし、1~3面のBGMを固定にする必要はなかった。
・ちゃんと対人戦を行えば面白いのでは?という希望すらをも粉砕する、バグだらけで一切機能していないネット対戦機能。
15回以上フォロワーと試してまともに対戦できた回数は、なんと…0回!
ガックガクでカクつくたびにチャージが途切れるなどは常識の範囲内の出来事として片づけるべき些細なこと。
ネット対戦中に対戦相手が別のプレイヤーになるという経験は人生初だった。逆にすげえ。
同期ズレまくって勝負が一切成立しておらず、自分も相手も(自分の画面では)勝利しているという事態が多発する。
ここまで来ると誰もが勝者になれる世界として評価点に挙げるべきかもしれない。
・萃香がガタイ良すぎて辛い
人間の頭くらいなら簡単に握り潰せそう。握りつぶせるわ。
◆その他雑感・総括
キャラクターやテキストに莫大な労力を割かれているのは想像に難くなく、それらの要素に関しては相応に魅力的なのだが、肝心のSTG部分の退屈さはどうしてもカバーし切れない。
面白い面白くない以前に全体の設計そのものが歪つで、作っている時に疑問に思わなかったんだろうかという点がちょっと多すぎてプレイ中に幾度となく疑問と違和感を抱くことになった。
ネット対戦機能に関してはちょっと言葉も出ない。本人が実装にノリ気じゃなかったとかビートまりお氏がどうこうとかどうでもいい。
好き嫌いの話とはちょっと違うけどストーリーがちょっと難解だった印象もある。畜生界が絡むと色々ややこしいぜ。
最近の作品だとストーリーの複雑化に伴って漫画でもゲームでも霊夢が翻弄され続けてることが多そうでちょっと可哀想。
今作も重要なポジションではあるものの、どっちかというと萃香が策士だったなという印象。
正直この流れが一番面白かった。
https://www.youtube.com/watch?v=QwagtLk7uYQ
【東方紺珠伝】
個人的好感度…★★★☆☆
使用自機…うどんげ
Easy体感難易度…★☆☆☆☆
Extra体感難易度…★★★★★(攻略を見た上で挑戦回数約400回)
◆好きだったところ
・短いスパンを何度も気軽にやり直せる本編のシステムはかなり好印象。
従来の作品のようにプレイしたい人向けの挑戦状としてレガシーモードも完備されているので隙が無い。
・BGMも全体的に良い。
特に6面の「故郷の海に映る空」「ピュアフューリーズ」の2曲は東方の中でも最高クラスに好き。
・うどんげが自機として存在し、台詞回しがとてもかっこいい。
それでいて光の速さで調子に乗る自分の中のイメージはそのままで、会話を見ていて楽しかった。
・ノーコメント
・純狐が弾幕ごっこの趣旨をあまり理解していないが、彼女なりに歩み寄ろうとしてくれているのはかろうじて感じる
◆好きではなかったところ
・純狐が弾幕ごっこの趣旨をあまり理解していない
・被弾した時にパワー0.01減るシステム要る?
◆その他雑感・総括
「紺珠伝を初心者にオススメする奴はカス」派と「紺珠伝は初心者にこそオススメ」派が日夜殺し合いを繰り広げ続けている印象があるが、自分としては本編に関しては後者のスタンス。
問題はExtra。
イージーやノーマルくらいで満足するような(おそらく大半の)プレイヤーにとって本作の最大の特徴は、そのExtraの常軌を逸した密度の弾幕ではないかと思う。
あまりにも頭がおかしくてかなり早い段階で折れて攻略を見てしまったのだが、本作のExtraは純粋な物量で押し殺してくるため、ネタを知っていれば一気に簡単になるタイプのものがかなり少ない。
攻略wikiにも大半の弾幕について「難所」「気合」「ボムれ」と記されていることからも本作の異常さが伺える。
最悪なことに今作は本来ならばスペカを突破できるまで何度も繰り返し挑戦できるせいなのかスペルプラクティスが存在しない。
しかしExtraは強制的にレガシーモードであり、スペプラも無くごく普通に超難しいだけの東方になってしまっている。
道中の難易度も高く、中ボスはノーボムでの攻略をほぼ強要してくる(ノーボムで倒さないと1UPを貰えない)という嫌がらせのような仕様。
極めつけはボス前の妖精3連続で、こいつがもはや並のExtraのボスより強い。
ここの安置の存在について知れたのが攻略wikiを見たことによる一番大きい恩恵だった。
wikiの「中国とベトナムの国境付近、大陸と海の境目くらいを目安にすると良い」が意味不明すぎて好き。
ここまで書いておいてExtraの難易度を「好きではなかったところ」に記載しなかった理由は2つある。
ひとつは上記の問題点をある程度解決してくれる強自機、うどんげがいること。
「うどんげを使えば他作品より簡単」という意見もあれば「うどんげを使ってなお難しい」という意見もあるようだが、自分に関してどうだったかと言うと、上記の通り非常に難しく感じた。
超強力なバリア型のボムなのだが、他のキャラと比べて弱い点もある。
通常をボム一発で飛ばせないので、気が狂った密度の通常弾幕に対してある程度は自力でなんとかしなければならない。
これが初心者には非常にキツい。
攻略動画を0.25倍速で見ても何が起きてるか分からないし何をどうすればいいのか分からないレベルの弾幕を、少しでもバリアの消費枚数を抑えるために自分の腕で何ができるのかを真剣に考え続けるゲームだった。
結果として自分が考えた対処法が上手く決まり、クリアに繋げられたことに非常に強い満足感があったのは否定できない。
なんだかんだで攻略情報を解禁したのは大きかったのか挑戦回数としては結果的に少なめになったものの、「俺は本当にこれをクリアできるんだろうか」という絶望感はExtraの中でも随一だった。
運が良かったのか、難易度と体感難易度はまた別の概念なのか。
自分が紺珠伝Extraをどのように突破したのかについてはこちらの過去記事に記しているので、もし興味があればどうぞ。
【STG】『東方紺珠伝』 感想
もうひとつの理由は、この弾幕の凶悪さこそ紺珠伝らしく、そしてヘカーティアや純狐らしく感じるから。
もしこのゲームのExtraが天空璋並に簡単だったとしたら、それはそれで印象に残る部分がかなり減ってしまっていたんじゃないだろうか。
総じて「難易度自体は極めて高いが、誰が見ても明らかに強い自機が救済として存在している(それでいてなお難しい)」という本作のExtraのバランスは、かなり奇跡的なものに感じる。
クリアできなかったら本気でキレてたかもしれないが、クリアできたので嫌いになれない要素といったところ。
【東方風神録】
個人的好感度…★★★☆☆
使用自機…針霊夢
Normal体感難易度…★★☆☆☆
(EX解放にNormalノーコンの必要があるためNormalをプレイ)
Extra体感難易度…★★☆☆☆(挑戦回数300回)
◆好きだったところ
・記念すべき守矢ファミリー登場作品。今後のストーリーや幻想郷に大きな影響を与えた。
まだ弾けていなかった頃の早苗が拝める。
・曲の良い東方作品の中でも更に印象的なBGMが多い。
1面道中からEXボスまですべて素晴らしい。
曲のアベレージで言うなら全作品トップだと思う。
それ故にどれが特別に良いというのは中々挙げにくいけど、強いて言うなら「御柱の墓場」はステージの演出も含めて自分の中ではもっとも印象に残った6面道中曲。
・ボムはパワーを1.0消費して放てるシステム。
これ自体はパワーの補充のしやすさ次第で有利にも不利にもなるシステムだが、本作ではPアイテムが多いのかボムが連発しやすくなっている。
ショットの火力は4.0が最大だがパワーは5.0まで貯められるため、ボム1発分余裕にパワーをストックできるのも心理的に使いやすくしている。
しかも火力も非常に高く、苦手な通常やスペカはボム1発でほぼスキップできる設計になっている。
実のところ自分が風神録をプレイしていた時はボムの火力が特別高いとは思わなかったが、全作品をプレイした今では「前作まで(紅、妖、永の3作)はボムの火力が極端に低かった」ことを知っている。
時系列的に考えると、風神録リリース当時ではこのボムの火力はさぞ革命的だったことは感じ取れた。
総じて、この高火力かつ連発しやすいボムこそが比較的ゲームシステムがシンプルな風神録の最大の特徴であり、初心者にオススメしやすいとよく言われている最大の理由だろう。
◆好きではなかったところ
……っはぁ……。
◆その他雑感・総括
「日本の神々」という題材に相応しい、随所に和を感じさせる強烈なBGM群。
強力なボムに支えられた軽妙で遊びやすいゲームバランス。
シンプルにこの2つが風神録の最も大きな特徴で、つまるところ真っ向勝負で面白い、丁寧な良作という印象を持った。
だからこそ後者を完全に否定してくる神奈子のラストスペルの印象があまり良くなかった。
そこまでの段階でボムを使いまくってリソース確保して神奈子に挑むゲームだというのは分かるし、逆に最初から最後までボムですべて飛ばせてしまったら何も印象に残らないゲームになってしまうかもしれない。
実際そう時間をかけずにNormalノーコンはいけたので架空の初心者でもNormalノーコンがもっとも近い作品なのも間違いなさそうだ。
それでも俺がマウンテンオブフェイスと相対した際の感想が「……っはぁ……」だった以上、それを大事にしていきたい。
カスのようなサイズと射程になったみすぼらしい霊撃を初めて見た時の気持ちをは忘れたくない。
真面目な話、最終的にどういう評価になったにせよ、風神録をプレイしていてこの瞬間がもっとも印象に残ったという人は少なくないんじゃなかろうか。
良くも悪くも風神録の「顔」である(かなり上手い)。
単純に難易度だけで言うなら他作品のEasyにもっと簡単なのがありそうだけど、「STGやったことないけど心理的にEasyは選びたくない」ってタイプの人も少なくは無さそうなので、その場合だと風神録一択になるのかもしれない。
Extraに関しては道中がかなり易しめ。
普通にプレイしているだけで最大エクステンドも達成できてしまうので余計なことを考える必要もない。
これをプレイしやすいと取るかやりこみ甲斐が無いと取るかは自分にも難しいところ。
ボスの諏訪子はパズル的要素が多めで、あの手この手の絡め手を使って翻弄してくる。
しかし「こんなのどうやって避けるんだ!?」から解法を見つけて「こうすればいいのか!」に至るまでの難しさの塩梅がちょうど良くて楽しかった。
一度対処法を見つけられれば比較的簡単になる弾幕も多いので、気付けば気付くほど明確にクリアに近づいていく。
Extraボスとしては珍しい賑やかで楽し気な聞き心地のBGMも相まって、まさしく神遊びと呼ぶに相応しい、あっちこっちを動き回るパズルアクションのような趣があるのが特徴的な一戦だ。
問題はラストスペルの「ミシャグジさま」。諏訪子もアレなのラストスペルかよ、仲良いなこいつら。
最後の最後でごく単純なくぐり抜けを要求される弾幕が迫り続ける。
簡単だったらまだいいが普通に難しい。
運良く早期に突破できたから良かったようなものの、ここで苦戦が続いていたら作品ごと嫌いになってたかもしれないと思うレベルでミシャグジさまの印象が悪い。
これのせいで風神録Extraの難易度が高いのか低いのかよくわからないことになっている気がする。
得意な人は得意なんだろうか?
最後に。
話に聞いていた通り、本当に椛が原作では台詞が一切なく、立ち絵すらもなく、ドット絵もどう頑張って目をこらしても獣耳があるようには到底見えなかったことは少しショックだった。
「どうか獣耳が生えていて欲しい」という人々の願いが今にも続く二次創作における椛を作り上げたのだろうか?成り立ちが本当に妖怪みたいだ。
更にそれはそれとして獣耳の無い普通のヒト耳タイプも在り続けており、公式書籍でも同じ本の中で2種の椛が同時に描かれている。スターオーシャン2のノエルのような存在の不安定さだ。
そんな、ある意味でこれ以上なく東方Projectのキャラクターらしい椛と実際に対面できたことは、風神録をプレイして良かったことのひとつだった…と思いたい。
【東方虹龍洞】
個人的好感度…★★★★★
使用自機…霊夢(EXクリア時のアビリティカードは「ヴァンパイアファング」「狂気の月」「重低音バスドラム 」)
Easy体感難易度…★☆☆☆☆
Extra体感難易度…★★★★☆(挑戦回数872回)
◆好きだったところ
・本作の全ての根幹となっているアビリティカード関連のシステムが素晴らしい。
きちんとローグライト要素を上手くSTGに取りこめており、ショップで強力なアイテムを購入できればその分しっかり有利になる。
ステージクリアごとにショップが利用できる本編はもちろん、Extraにおいても道中の最後にショップを置くことで上振れの要素を含ませている。
一方で残機1アップの商品が常にショップに並んでおり、これが安価かつ下手なアビリティカードより安定して強いというバランスも良い。
これにより、どんなに運が悪くてもどうしようもないアビリティカードを無理やり活用しなくてはならない下振れ展開は存在しないようにされている。
不運をどういなすかというのもローグライトの醍醐味ではあるけど、まあそこは個々人で縛りプレイでもやるのが吉かもしれない。
ゲームを進めていくことで初期持ち込みカード枚数が増えていく設計も良い。
狙った組み合わせのカードを持った状態でスタートできるためゲームがどんどん楽しくなる。
Extraではカードを3枚持ち込めるため、アビリティカードの種類の豊富さもあって実用的な組み合わせに限っても選択肢はかなり広い。
例えばパッシブカード3枚を持ち込めば何もしなくても恩恵を得られるし、ボタンを押して使用するアクティブカード3枚なら使い分けに思考のリソースを大幅に取られるものの使いこなせれば非常に強く、他作品には中々無い特殊な行動を沢山とれて別ゲー的な面白さを味わえる。
同じステージでもアビリティカードが1枚違えば攻略法は変わり、新鮮な気持ちでプレイできることにも繋がっている。
どの組み合わせが最強の3枚かを考え続けるExtraの攻略は全作品の中でも屈指の楽しさだった。
また、その必要があるくらいの難易度なのも本作においてはいい方向に転んでいた。
仮にこのゲームが天空璋並の簡単さだったら、アビリティカードシステムを真剣に活用することもなくクリアできてしまっていたはず。
Extraをクリアするまで時間はかなりかかったが、最初から最後まで本当に楽しかった。
・取得したことのあるアビリティカードの一覧画面もあり、コレクション要素としてゲームを周回するモチベーションを生むのに一役買っている。
下記アナザーEDの存在との相乗効果も発揮されている。
・アナザーEDの存在が良いスパイスになっている。
特殊な条件を満たすことですべてのアビリティカードをかなぐり捨てた状態でラストステージに突入でき、そのままクリアすることでアナザーEDを迎えられる。
アビリティカードが重要な作品において、あえてアビリティカードのシステムを封印してのプレイをする導線がゲーム内に作られているという設計が面白い。
縛りプレイの強要をされているとも受け取れるのも含めて妖々夢のスペカ集めの件に近いが、こちらに関してはアビリティカード封印プレイはラストステージだけ行えば良い。
更にラスボスの千亦も比較的弱めになっている。これが意図したバランスなら見事。
アナザーEDの閲覧で持ち込めるアビリティカードの枚数が増えるため、アナザーEDに挑戦するゲーム的なメリットもしっかり用意されている。
◆ちょっとだけ気になったところ
・曲に関しては聞いた瞬間ガツンと来るものはなかった
・上記の上振れの件とちょっと反するようなのだけど、最強のアビリティカードが「残機3アップ」という特に何も起こらないが残機が3つ増えるので最強!としか言いようがない効果なのは、本作の方向性としてはやや勿体なかった気もする。
既存のカードプールに加える形で持ち込み不可の強力な攻撃タイプのカード等がもっとあれば、より刺激的に上振れを感じられたかもしれない。
・こちらは逆に上記で触れたことにも通じるが、強いアビリティカードだけでも組み合わせの幅は広いとは言え、弱めのアビリティカードを使う動機が一切無いのは少し勿体ない。
理想だけを述べるならステージ数が本編より多めで、ショップにライフが並んでいないローグライト要素特化のゲームモードがあれば面白かったかもしれないなと思う。
無責任な「かもしれない」ばっかりだ…。
・リリーホワイトと言ったら春だろ、そこは森羅結界の再現とかで良かっただろ。
永夜抄の決死結界の再現みたいなアビリティカードだってあったじゃないか。
なのになんで通り魔みたいに突然湧いてくる要素のほうがフォーカスされてるんだよ!!
これ誰かが使う度に呼び出されてるの?可哀想
◆その他雑感・総括
STGに違和感なくローグライト要素を織り込んだ、妖々夢とはまた違った方向性での最高傑作のひとつだと思う。
自機の性能の幅広さ、ひいてはプレイの自由度の高さに関しては比肩する作品が無く、プレイヤーごとに違う顔を見せてくれるだろう。
適度な周回要素があり、そしてそれを自然と行いたくなるようにアナザーEDなどの目標も用意されており、ゲーム全体の構成がとても綺麗なのはかなり好印象だった。
その一方でアビリティカード関連のシステムについては更にまだまだ面白くできる余地はありそうなのだが、獣王園での扱いがアレだったのでもう出番はないんだろうか。
ただ世界観的に流通は続いているはずなので、そのあたり今後どういう扱いになっていくのかは注目したいところ。
既に少し触れているけどExtraの難易度に関しては本作はかなり高めに感じる。
持ち込むアビリティカードを変更するとその分道中の動きも変わってくる関係で、色々と試せば試すほどパターンの組み直しが発生し、クリアから遠ざかってしまうのはその要因のひとつだろう。
これが苦にならず、むしろ楽しめるというプレイヤーには最高の作品になると思う。
自分はその1人だった。
【東方輝針城】
個人的好感度…★★★★★
使用自機…魔理沙B
Easy体感難易度…★★☆☆☆
Lunatic体感難易度…★★★★★(挑戦時間約20時間 挑戦回数約800回)
(諸事情によりこの作品のみLunaticに挑戦。理由は下記)
Extra体感難易度…★★★☆☆
◆好きだったところ
・紅魔郷から常に存在していた「上部回収」に着目し、発展させた稼ぎシステムが面白い。
本作はシステムがシンプルと言われている(と思う)ものの、実際のところこの上部回収システムがゲームに与える影響はとても大きい。
一度に多くのアイテムを取得するとボムの欠片や残機の欠片が出現するというリソースに直結するシステムになっており、出るべきタイミングで前に出る必要性が非常に高い。
アイテムならなんでもいいので、青得点がこれ以上なく輝く作品ではないだろうか。
通常のプレイにおいても結構な勢いで残機やボムが増えていくのが楽しく、また、画面上にアイテムがいっぱいあって上部回収したいなと思った場面ではタイミングさえ間違えなければ大体は素直に回収させてくれるので、全体的なゲームバランスやステージ構成とも上手くマッチしている。
後に語るがここは神霊廟との大きな違いとして印象深い。
当然のように存在していた上部回収に稼ぎの要素を加えるという着眼点は素晴らしく、このシステムひとつで通常の作品とは大きく異なるプレイ感を与えることに成功している。
・個性的な自機の性能。
追尾するお祓い棒を射出する霊夢や敵の動きを遅くする咲夜など、他作品では中々見られない性能の自機が目白押しとなっている。
噂では個性の強さがマイナス方向に突き抜けていて、シリーズ中でも類を見ないレベルで弱い自機もいるらしいけど僕自身は使っていないので見ないフリをします。
・魔理沙Bの存在。
上記と被るけど魔理沙Bについては別記する必要があるだろう。
個性が強いなんてものではない、東方というシリーズにおける特異点。
簡単に言うと敵の弾が多ければ多いほど凄まじい勢いでエクステンドしていく性能を持ち、敵の弾が多いExtraやLunaticにおいては5秒で2~3機アップくらいは平気でする。
プレイ感の方向性としては妖精大戦争に少し近い…かもしれない。基本的に例えようがない。
こちらは自分がLunaticをノーコンクリアした際の動画。
輝針城の魔理沙Bを知らない人は、これの12:19~の部分を見て欲しい。
途中で1回被弾しているのにも関わらず、僅か7秒の間で結果的に残機が3.6増加している。
全作品を見てもここまでの勢いでエクステンドできるキャラや作品は他に存在せず、背中に手が届く位置にすら遠く及ばない。
前後移動するだけで爆速でエクステンドし続ける生きる異次元、それが輝針城魔理沙Bとなっている。
Lunaticでは敵の弾が少ない1~3面ボスのほうが体感難しかったり、ボムが無くなったらわざと早めに被弾してボムを補充したほうが結果的に残機が増えるケースが多かったりと、とにかく通常のプレイとはまったく異なる意味不明なアプリケーションになる。
ちなみに自分のExtraでのエクステンド回数を数えてみたら26回だった。
神霊廟Extra13週分だ。神霊廟が少なすぎる……。
しかしそれだけならただの何も考えずに作られた壊れキャラということで、むしろマイナス要素だったかもしれない。
このキャラの本当に凄いところは「規格外れのエクステンド性能があるにも関わらず、使えば簡単にクリアできるという訳ではない」点にある。
というのもそのぶっ壊れたエクステンドを実現するボムの挙動があまりに独特で、適当に使ってもあまり強くない。
常軌を逸したエクステンドは適切な使い方をした場合のみ得られるリターンで、そうでなければむしろ光の速さで残機が溶けていくというかなり極端なキャラになっている。
試行錯誤を繰り返してあらゆる場面において最適な行動を模索し続け、少しずつ綿密にパターンを組み上げ、使うべき場面で、使うべき位置でボムを使ってこそ真価を発揮するのが魔理沙Bだ。
その証拠として、Extraの挑戦回数やプレイ時間自体は他作品よりもむしろ多いくらいになっている。
最終的な見た目のド派手さは、実は水面下で地道にコツコツと努力を積み重ねた結果に過ぎないというのは、いかにも霧雨魔理沙らしいのではないだろうか(エモモモモモモモモモモモモモモモ)
Extraで完全に脳を焼かれた自分は「もしかしたらLunaticだったらもっと面白いんじゃないか?」と文字通り魔理沙Bの狂気に呑まれ、そして長いプレイ時間を経て初にして唯一のLunaticノーコンクリアに至ったのであった。
逆に言えば練習と研究を重ねれば自分でもLunaticノーコンが可能なキャラで、凄まじいポテンシャルを持っているのは疑いようもない。
重ねた努力が爆発的なエクステンドという最高に分かりやすい成果として反映されるこのキャラは、成長する楽しみをこれ以上なく実感できる、そんな素晴らしい自機なのだ。
これでもだいぶ省いたが、以上が輝針城魔理沙Bの魅力だ。
もっと語りたいことはあるけどこの記事は輝針城感想記事ではないのでぐっと堪える。
・敵の弾幕も自機に負けないくらい、挙動、ビジュアル共に個性派揃い。
遠吠えと共に繰り出すタックルを切り札とする影狼、多数の首を飛ばして数で攻めてくる赤蛮奇、レーザーと音符弾で楽譜を表現する九十九姉妹、………………正邪、お椀を壁として用いる針妙丸、太鼓をふんだんに使ってなんやかんやしてくる雷鼓と、それぞれのキャラクターならではの賑やかで印象的な弾幕が非常に多い。
(わかさぎ姫に関しては見た目的な特徴は薄いが、他の面々が濃すぎて逆にそれが個性になっている)
ゲーム的にも目が楽しいのはもちろんのこと、世界観的にもスペルカードに込められた使用者の個性がこれ以上なく表れているのはものすごく好きな部分だ。
中でも針妙丸の「お前が大きくなあれ」はキャラクター性とゲーム性が完全に噛み合った上で、他のキャラには決して真似できない屈指の名スペカだと思う。
名前に関しても2つ前のスペカ「大きくなあれ」から連なる形となっているのが秀逸かつ笑いどころ。
・BGMは力強い良曲が揃っている。
全体的にメタルっぽいというかロックっぽいというか、なんかよく分からないけどギター?みたいなのがギャンギャン鳴っててかっこいいと思った。
来世では曲の良さを伝えるための語彙をもう少し覚えたいと思った。
タイトルBGMは個人的に思い入れのある妖々夢のものと並んで全作品のタイトル曲の中でも1、2位を争うくらいの名曲。
・影狼の攻撃開始と共に、完璧なタイミングでサビに入る「満月の竹林」は曲としても演出として最高。
妖々夢の2面道中の橙の演出を完全に昇華させた感じ。
ただ、「竹林だから」とかいう分かるようで微妙に納得できない理由で道中曲をかの永夜の報いのアレンジにしてもらえた影狼はちょっとずるいのではないだろうか?
俺も迷いの竹林に住めばテーマ曲を永夜の報いアレンジにしてもらえるのかな
兎の餌になって終わりそう
・全体的にキャラというか絵柄がとても可愛い。台詞が可愛くない
◆好きではなかったところ
・正邪のスペカ。
操作方法を反転させるという完全に唾棄すべき弾幕。
僕は弾幕STGがやりたいのであって、ドンキーコングをやりたいわけではない。猿が出るのは10年後だ。
ただ、正邪に関しては嫌われて当然の弾幕であることは製作者としても正邪本人としても承知の上という感じがする。
正邪だから許せるというか、正邪だから「許せないことを許せる」というか。
クソ弾幕であることがキャラクターの一部になっていると思う。印象としては純狐に近い。
これはただの俺の妄想かもしれないので、他の人の正邪の感想も聞いてみたい。
・画面揺らす系の弾幕はやめろ雷鼓
◆その他雑感・総括
システムがシンプルであることは、ゲームプレイが地味であることを意味しない。
ノリノリなBGMと弾幕の個性豊かさが織りなす賑やかさに関しては突出したものがあり、ただただ楽しい。
架空の原作未履修者にオススメできる東方原作STGランキングでは輝針城も上位に来るのではないかと思っている。
原作未履修者が架空なのが難点。やりたい奴は勝手に気になったのやるからな。
Extraの難易度については本作は高めとされている、のかな。
魔理沙Bを使う以上はどちらかというと自分との闘いだったので難しさ自体についてはあまり印象に残ってない。
先に触れた通り回数や時間を考えると間違いなく苦戦しているんだけど、あっという間に終わった感覚もある。
たぶん「魔理沙Bならやりこめばいつかは絶対にクリアできるはずだ」という確信があったから、挫折のプレッシャーが1ミリも無かったんだと思う。
そういう女だよこいつは。
絵柄に関しては輝針城が一番好きかも。
針妙丸可愛い。なんと台詞も可愛い。
【東方永夜抄】
個人的好感度…★★★☆☆
使用自機…霊夢&紫
Normal体感難易度…★★★☆☆(オプションで残機5にした場合)
(永夜抄のEX解放はEasyクリアで良いがNormalクリアが必要だと勘違いしていた)
Extra体感難易度…★★☆☆☆(スペプラそこそこやった上で挑戦回数134回)
◆好きだったところ
・やはりBGMがとにかく強い。
全体的にハズレが無いけど中でも好きなのは恋色マスタースパークとヴォヤージュ1969と竹取飛翔。
・4面の演出のすべてがめっちゃ好き。
霊夢や魔理沙との対決というだけでも熱いのに、ボスBGM流れっぱなしの道中後半の疾走感は他作品でも類を見ない。
曲だけ聞くのと実際にプレイして体感するのとでは大きく体験が異なってくることを一番強く実感したステージ。
・WIN版初期3部作の総決算として、自機の面子が非常に豪華。
人妖の共闘というのもストーリー的に熱い。
ゲーム的にも高速と低速で性能が変わる理由としてもとても面白い演出。
妖怪の低速ボムのほうが弱いのはよく分からなかったけど。
・神霊廟以前の作品だが何故かスペルプラクティスがある。何故かわからないがありがたい。
むしろなんで風神録でスペプラが無くなったんだ。
・この作品から敵が瀕死の時のボボボ音が付いたらしい。偉大な仕様。
・ラストステージが分岐するというゲーム全体の構成。
ラスボスが2人いるというのも面白い。
・ラストスペル、ラストワードなど、上級者向けのやりこみ要素の多さに関しては全作品トップクラスだと思われる。
単騎出撃などもあるようで、自分はそこまでプレイしていていないので強くは推せないけど遊べる要素がとても多い作り自体は好感が持てる。
・マリス砲みたいな小ネタ好き
・みすちー可愛い。台詞が可愛くない。
◆好きではなかったところ
・目玉となる決死結界のシステムに足を引っ張っぱられていると感じる場面がある。
被弾してもボムを2つ消費して立て直せるのはいいんだけど、その分他作品や従来の作品で存在した通常の喰らいボムの猶予がなくなっている。
無いよりはあったほうがいいシステムなのは間違いないのに、なんか損した気分になることも多くて少し苦手だった。
通常の喰らいボムの猶予が終わってから決死結界の受付時間開始だったら大きく印象が変わっていたんじゃないだろうかとは強く思った。
・上手くプレイした時のボスのラストスペルが強制であること。
どうせクリアできないしできても特に意味はなさそうなので体当たりして終わらせてた。これが本当に勝利の味か?虚しすぎる。
永夜返しも同じ扱いなのか被弾してゲームクリアというものすごくなんとも言えない気持ちになった。
・人妖切り替え関連のシステムがいまいち理解できなかった。
なんかこのへん無暗に複雑じゃない……?
あと画面左下の意味ありげなゲージって結局スコアにしか影響しない感じ…………??
クリアだけでいっぱいいっぱいなのにスコアなんて気にしてられんぞ。
本作ではエクステンドとスコアは無関係だし。
・永夜抄に関しては当時から思っていたことだが妖々夢に引き続き、やはりびっくりするくらいボムでダメージを与えられない。
更に本作では森羅結界もないので敵の弾幕とはある程度正面から向き合わなければならない。
全体的に弾幕の難易度も高めで、特に難所の4面ではボムの火力の低さが大きく影響する印象が強かった。
まあ本編ではオプションで残機を5に増やせるし、Extraではどのみちボムでダメージを与えられないのでこれに関しては多少気になった程度。
・https://www.youtube.com/watch?v=tumUjRRGGYw
◆その他雑感・総括
独自システムがゲームの面白さに貢献しているとはあまり感じられなかったのが自分としては結構なマイナス要素だった。
でも良い意味で印象に残る要素はとにかく強烈で、結構好き嫌いが分かれる作品だと思う。
高難易度スペカに関してもスコアに関しても、やりこめばやりこむほど楽しさが理解できる作品だとは感じるので、本編1回とExtraクリアして終わりってスタイルの自分にはあまり合わなかったのは当然かもしれない。
Extraは断トツで最少回数でクリア。
弾幕の難易度は普通に高かったと思うしスペプラもそこまでやった記憶はないんだけど、苦手なスペカを重点的に少しやるだけでも挑戦回数は大きく減るっぽい。
あとエクステンドが4回と多いのも大きそう。
なんと神霊廟Extra2周分。神霊廟が少なすぎる…。
妖々夢と永夜抄の間で霊夢と紫の間になにがあったん……?
【東方地霊殿】
個人的好感度…★★☆☆☆
使用自機…魔理沙&にとり
Normal体感難易度…★★★★☆(挑戦時間約10時間 挑戦回数188回)
Extra体感難易度…★★★★★(挑戦回数818回)
◆好きだったところ
・独自システムがシンプルどころか実質皆無に近い分、自機の性能の独自性が高い。
キャラが変わればプレイも大きく変わりそうで、ここが地霊殿の大きな魅力になっている…と思う。
自分が最終的に使ったのは魔理沙&にとりだったけど、最初に性能を調べるために色んなキャラを少し触るのは結構楽しかった。
・魔理沙&にとりの元祖バリアボムが使っていて楽しかった。
基本的に自分は試行回数をひたすら重ねることでしかクリアできないので、練習回数をかさましできるこのペアは自分に合っていた。
また、シリーズを通してExtraボスにはボム中にダメージが通らない関係で本編とExtraで自機の評価が異なるのは東方の面白いところだと思っているのだけど、それがもっとも分かりやすいキャラの1人(2人?)でもある。
本作のExtraのボス戦では不意の被弾が非常に多いのでそういう意味でも相性がいい。
自分は最強の2人だと信じてるんだけど縛りプレイに近いらしい。なぜだ。
まあやっぱり紺珠伝のうどんげって壊れてたんだなとは思った。
・やはりいい曲が揃っているがその中でもやはりラストリモートが頭ふたつ抜けて印象深い。
守矢神社に遊びに行くだけでこんなカッコいいBGMが流れるんだから幻想少女はずるい。
・お空の通常の一部が何かの間違いとしか思えないほど優しくて好き
・お空の弾幕のド派手さがスケールの大きさを表現しているのは好き。弾幕自体は苦手
・さとり様おてて短くて可愛い
・可愛い
◆好きではなかったところ
・「グレイズすると画面下部でもアイテムを自動回収できる」以外に目立ったシステムがない。
というかこれも別に目立っていない。
少なくともNormalとExtraをクリアするまでに意識する必要があると感じたことはなかった。
エクステンド方式はノーミスでボスの弾幕を突破することで残機の欠片を貰えるというものだが、これでエクステンドが足りなくなるくらい被弾してるならそもそもクリアできるはずがないので実質的に残機はほぼ固定に近い。
つまりこれも特別意識する必要はない。
道中からボス戦まですべて飾りの無いガチンコ勝負。
あまりにも硬派すぎる、これが地霊殿の最大の特徴だと感じた。
硬派と言えば聞こえは悪くないが要は工夫の余地が少ない。
ただ、弾幕との真っ向勝負はそれはそれで特有の楽しさがあるというのは今では一応は理解しているつもりだし、そもそも魔理沙にとり以外のペアだと話が色々と変わってきそうではある。
この記事全体の話ではあるけどあくまで自分自身の経験からの感想ということを改めて念押しさせてください。
…と、ここまで書いたところでこれらの要素は大体風神録にも同じことが言えることに気がついてしまった。
風神録クリア時にはシステムがシンプルすぎて苦しいだなんて感じたことはなかった気がする。
地霊殿と風神録の違いはなんだろう。
被弾時のパワー減少量?ボス撃破時のパワー増加量?風神録はパワー5.0までストックできるから?
ボムの火力?選んだ自機?もしくはただの俺の気分?
あるいはプレイヤーに有利になるシステムが無いことを踏まえて全体的な難易度を落としたのが風神録で、それをやらなかったのが地霊殿というだけの話なのかもしれない。難しい。
風神録は一歩何かを間違えれば地霊殿になっていたというのは意識したいところかもしれない。
・上記エクステンド方式のため青得点が純粋にスコア以外に何のメリットもない。
いやメリットが無いだけならまだいいんだけど
なんでよりにもよって青い弾と青い札の中に青いアイテム混ぜるんだよ!!
もうわざとやってるだろこれ!そのためにこのアイテム残したのか?青得点だってこんな役目のために生まれてきたかった訳じゃないはずだ。
更に青得点アイテムがスコアラー以外に価値がないことが、先述したグレイズ回収システムの存在感をより一層薄めているという無駄の無い相乗効果も発揮されている。
来世で地霊殿でスコアを稼ぐ余裕があるほどのプレイヤーに生まれ変われたらこのあたりの考えは変わるかもしれない。
・流石にそんなことしてる場合じゃない気がするんだけどなんでお燐はこのタイミングで攻撃してきたの?
◆その他雑感・総括
キャラやBGMを除けば単純な難易度の高さが真っ先に話題となるであろう地霊殿。
そのあたりに関してExtraについては後述するとして、本編Normalはちょっと分からない。
というのも再三になるが自分はあくまでExtraのクリアを目指しているので大半の作品をEasyでプレイしているため、他作品との公平な比較があまりできないからである。
なんだかんだで俺が10時間くらいでクリアできてるんだし、まあそんなもんなんじゃないかって気もする。
どっちかというとやっぱり固有のシステム等がないことによる息苦しさ、それを起因とするモチベーションの低下が一番の敵なのかなと思ったりする。
簡単だとか難しいだとか以前に、ゲームは面白くて楽しくなければ続ける意味は無い。
俺はなんだかんだで楽しかったから、そういう点では地霊殿というか、STG自体への適正があったのかもしれない。
そんな暫定STG適正に恵まれし俺が、その勢いのまま地霊殿Extraに挑戦。
その結果、ボスの弾幕のあまりの意味不明さの前に俺自身が古明地さとりであると思い込むことを余儀なくされた。
初っ端から初見で突破させる気ゼロ、分かっても当然のように難しい「夢枕にご先祖総立ち」
詐欺判定の弾の壁「弾幕パラノイア」
縦横無尽に迫りくる尻型の弾幕「イドの解放」「スーパーエゴ」
何が起きていたのか今でも理解していないバグめいた光景の「妖怪ポリグラフ」
自信満々に被弾する「恋の埋火」
大量の弾をそれなりの速度で射出したらとても難しいという天才的な発想の下に編み出された「弾幕のロールシャッハ」
気が狂った影狼「無意識の遺伝子」
そりゃ嫌われるだろとしか思えない予測不可能な動きをする「嫌われ者のフィロソフィ」
これで最後だという希望を打ち砕く初見殺し×3段階だか4段階だかの「サブタレイニアンローズ」
最初から最後まであまりに隙がない。
必死で1枚突破したところで、その次に待つのはそれまで培った経験値を活かせないまた別の地獄だ。
強いていうならこの中では弾幕パラノイアが比較的易しめだが、この光景で簡単な部類という時点でどうかしている気もする。
紺珠伝以来となる、「このゲームをクリアできる自信が持てない、未来が見えない」という恐怖を味わう次第となった。
注ぎ込んだ時間が全て無為となって終わるのではないか。
名曲ラストリモートでさえもそのプレッシャーを緩和するには至らず俺の心は荒み続けた。
もはや幾度となく聞いたBGMのサビへの突入と共に無限の早苗が爆散し続ける。
このままでは俺の中でラストリモートが早苗爆散のテーマになってしまう。それだけは嫌だ。
かくして私はこいしと心から向き合うために、気付けば古明地さとりになっていたのです。
1戦1戦の挑戦をこいしとの何気ない邂逅だと思い込まなければならないほど、私は追い詰められていました。
なまじこれまで他作品のExtraをクリアできて調子付いていたからこそ、その自信を粉砕されたショックが大きかったのかもしれません。
この東方原作履修の旅路においてもっとも心をやられかけていたのはこの時期だったと思います。
私にはこいしの心は読めませんでしたが、むしろ自分自身がどういう心境なのかすらよく分からないことになっていましたが、それでも対話を続けるうちに少しずつこいしのことが分かってきました。
弾幕のロールシャッハ以外はそれぞれの弾幕にちゃんとコツのようなものがあり、ひたすら繰り返せばそれなりに突破できるようになっているのです。
(もしかしたら弾幕のロールシャッハにも何かコツはあったのかもしれませんが、私には見つけられませんでした)
おそらくですがExtraくらいまでなら大体の原作STGは試行回数の暴力でどうにかなるように作られており、このあたりのバランス感覚は流石と言ったところでしょう。
問題は、それまで心を折られずに向き合い続けられるかです。
私は諦めませんでした。古明地さとりだからです。
さとりから勇気を(勝手に)借りての、血みどろのExtraクリア。
失ったものは多かった気もするがその達成感は間違いなく強かった。
そもそもさとり様は丁寧語で喋るのだろうか。東方のことが何も分からない。
全体的に初見殺し要素が極めて強く、その上で対処法を考えたりしっかり練習する必要がある弾幕が多い。
本編も合わせて考えてもスペルプラクティスが存在しないことがもっとも重く響いている作品だと思われる。
剛速球で正面から三振を狙ってくるのがヘカーティア&純狐ならば、変化球によるデッドボールでKO勝ちを狙ってくるのが古明地こいしという印象だ。
ボールはキャッチャーに向かって投げるのよこいし。
当時の自分のプレイツイートを見返してみたら自分をさとりだと思い込んでいる変質者がいて普通にキモくて怖かったが、間違いなくこの手法はモチベーションを支える大きな要因となっていたことだけは主張したい。
次に古明地さとりになるのは、そこのキミだ。
【東方星蓮船】
個人的好感度…★★★★☆
使用自機…針霊夢
Normal体感難易度…★★★★★(挑戦時間約10時間、挑戦回数325回)
Extra体感難易度…★★★★☆(挑戦回数約1100回)
◆好きだったところ
・実はベントラーシステムは嫌いではない。総合的に見ればむしろ好き。
満を持して当記事に登場した星蓮船、さぞボロクソに叩くのだろうと思われていたかもしれない。
こうして記事を書いていて自分自身でも思ったことだが、妖精大戦争や輝針城の高評価から考えても自分はエクステンドやリソース確保の自由度が高い作品を好むようで、この星蓮船も間違いなくその類の作品なのだ。
自分のプレイを見返しても2面終了時点で残機5、ボム5。
何度も被弾しているであろうにも関わらず、4面ボス戦時点ではなんと残機がカンストしかけている。
悪名高きベントラーシステムだが、上手く乗りこなせばその分の見返りはしっかりある。
鬼形獣とは異なり出現するUFOアイテムにランダム性は一切なく、パターンを構築すればするほど目に見えてリソースが増えるという点では輝針城魔理沙Bに近い。
様々な要素で賛否が分かれる、というか否定的な意見が集まるのも分かるシステムではあるけども、このエクステンドの快感は何物にも代えがたいものがある。
というより、ここまで準備をしなければ突破が見えない5面と6面がどうかしている。
全体的に弾幕の苛烈さが地霊殿と比べても明らかに上なので、自発的に成長する楽しみというよりは成長できない奴は死ねという作風ではあると思う。
このベントラーシステムをどう評価するかが本作の全てあり、蛇蝎のごとく嫌う人がいるのもよく分かる。
(というより自分も実際にプレイするまではそちら側だと思っていた)
しかしこの記事で書いているのは客観的な作品の評価ではなく、ただの1人のプレイヤーの感想である。
胸を張って、俺はベントラーシステムは嫌いではなかったと言わせてもらおう。
胸張ってる割には肯定の表現がだいぶ消極的じゃない?
いや…だって…
・ゲームとしての難易度に目が行きがちだが、その反面、ストーリーは全作品屈指の緩さとなっている。
本作の物語は異変ですらなく、要は星蓮船が空を飛んでいただけで、妖怪達の狙いが完遂したとしても人妖の味方である聖が復活するだけ。
人妖平等を掲げる存在が幻想郷に与える最終的な影響はともかくとして、これほど平和な物語の作品はそうないだろう。
(花映塚くらい?あれも外の世界が大変なことになってそうではあるけど)
EXボスに関しても、大妖怪のぬえは昔から「人間を怖がらせているだけ」というおそらく幻想郷で最も妖怪という存在に望まれる活動に徹している模様。
自分が何より好きなのはそうした緩いストーリーを反映しているように霊夢が終始楽し気であることだ。
何か唐突にものすごい沢山の画像を張ったが、まあそれくらい本作の霊夢さんが好きなんだ。
是非拡大してその可愛さをご覧になって欲しい。
ちょっと話は逸れるが、これはシリーズ史上でもトップクラスにシャレにならない事件が巻き起こった紺珠伝の霊夢と比較すると非常に分かりやすい。
1面ボスからしてこの表情と台詞で
ラスボスもこうで
そしてEXボスに至るまで、終始余裕の無さと真相が見えない事件に翻弄される苛立ちが強調されている。
これらは全てただの深読みかもしれないが、自分はこのゲームをプレイしてそう感じたので、それが全てなのだ。
本作では早苗を使うか使わないかで難易度が激変するらしいけど、こうして霊夢の楽しそうな表情を見返すたびに自分は霊夢を使って本当に良かったと思う。
(そもそも縛りプレイのつもりで霊夢を使ったわけでもないけど)
ちなみにその早苗も楽しそう。でもこの人は紺珠伝でも楽しそうだった気がする……。
・霊夢(ホーミング)と聖の会話が色々想像できて印象的。
「何者に対しても平等に見る性格である。ただ、仕事は妖怪退治である為、妖怪に対しては厳しいポーズを取っているが、実際は人間にも妖怪にもさほど興味はない。」という霊夢を解説する一文は初期からマニュアルに記載されている。
この場面は図星を突かれたという程ではないものの、聖とは考え方に共通する部分があるのを否定しきれないというリアクションだったのかなと思った。
この後のシーンでも「じゃあなぜ自分を助けたのか」という問いに、言いよどみながら「妖怪に全てを委ねるよりはマシだから」と返していて、珍しく言葉に詰まっている様子が見られるのも新鮮。
自分が見ていないだけで、こういう印象的な会話は他にももっと沢山あるんだろうな。
・ぬえのUFOがボムで破壊できるのは面白いと思った。
ボスがボム耐性を持つExtraにおいては本編と比べてボムの火力の高さや攻撃範囲があまり重視されない傾向にあると思う。
しかし星蓮船では使用キャラによってボムによるUFOの破壊範囲が異なってくるので通常のExtraよりもボムの使い勝手に結構な差が出てくる。
性能の差別化が出来ているというよりはキャラ差を広げる要因となっている気がするけど、少なくとも発想は面白い。
◆好きではなかったところ
・ホーミングの霊夢を使うと弾が雑魚に誘導されて最初から全力で撃ち続けてもUFOが破壊できない場合があることについては真剣にこのキャラでテストプレイが行われていない可能性を疑った。
ホーミング霊夢を使った人はこの瞬間に本作の評価を奈落の底に叩き落としてもおかしくない絶望的な光景だった。
・後半の異様な難易度の高さが、「そのステージをクリアしなければプラクティスができない」と「コンティニューするとステージの最初からになる」という2つの仕様と最悪の形で噛み合ってしまっている。
前者に関しては神霊廟まではおそらくずっと同じ仕様、後者に関しては少なくとも風神録ではその仕様だったためそこだけ見れば本作に限った話ではない。
しかし星蓮船は2面も3面も4面も難しい、なんなら1面からして明らかにナズーリンはヤマメちゃんとかの100倍強いのだが、それでも5面と6面の難易度の上がり方に比べるとかすむ。
この2つのステージを実際にクリアしなければプラクティスもできず、コンティニューしてとりあえずのクリアを目指そうとしてもステージ開始から残機2での討伐を強いられる正真正銘の苦境に立たされる。
その状態でクリアできるならプラクティスやる必要ないよ。
カンペ作ってたら全部覚えちゃった人みたいだ。
次作の神霊廟からステージに突入できた段階でプラクティスができるようになったのは、前作がこの星蓮船であったことと無関係だとは思えない。
・そのプラクティスも持ち込むUFOアイテムの指定ができないので微妙に本編の練習にならなかったりする。
・ボスとの会話が始まると画面上のUFOアイテムがバウンドせずに静かにどこかに飛んでいく。
極めてシュールな光景だがこちらはパッドを握り壊さないように必死で笑っている余裕などない。
ちなみにこの点は後に鬼形獣で改善された要素のひとつとなった。
・単純に頭おかしい
・敵
◆その他雑感・総括
平和な物語と、人を殺すこと以外なにも考えていない弾幕のギャップが著しく激しい。
重ねてになるが同じくNormal、そして同じくボス戦に作用するシステムが存在しない作品同士で比較しても少なくとも明らかに地霊殿よりは弾幕がキツい。
地霊殿では鬼門と言われるお燐も、同じ5ボスの寅丸星との猫科対決では分が悪そうに感じる。
ラスボスに焦点を当てて考えても聖の前ではお空と言えど厳しいだろう。
1面から4面までを振り返ってみても同じステージ数の地霊殿のボスと比較して、弾幕の凶悪さはそれぞれ1歩先を行っている。
その暴力に真っ向から立ち向かうために、一般人はベントラーシステムを敵ではなく味方にするための練習や試行錯誤を繰り返すというコンセプトの作品だと思う。
先述したようにUFOの挙動にはランダム要素が無いためパターン化が最重要となる作品である一方、誤って敵を1つ取得しただけで容易にパターンが崩壊するのが本作においてもっとも槍玉にあげられる点のひとつではないかと思う。
成功するまでリトライし続けるか、再現度を高くするためにパターンの組み直しを検討するか、あるいはアドリブとノリでなんとかするか。
いずれにせよ試行錯誤や反復練習を積み重ねることが重要で、そこを楽しめるかどうかで評価が分かれるのだろう。
Extraに関しては挑戦回数は多いが、特別メチャクチャ難しいとはそこまで感じなかった。
道中のパターン化の難易度は確かにかなり高いものの、肝心のぬえ本人があまり強くなさそうなので絶望感は無かった。
パターンの構築(実利と成功率の相談)に時間がかかるベントラーシステムの存在から、ある程度挑戦回数が増えるのは必然とも言える。
本編同様にやりこみ甲斐があり、パターンを組み上げるのを楽しめたというのは、回数がかさましされた理由としてもクリアまで到達できた理由としても大きかっただろう。
ここはちょっと虹龍洞や輝針城と感覚が似ていたかもしれない。
プレイ前の印象とプレイ後の印象がもっとも大きく異なっていて、自分の好みのシステムの方向性を明確にしてくれた作品だった。
【東方神霊廟】
個人的好感度…★★☆☆☆
使用自機…魔理沙
Normal体感難易度…★☆☆☆☆
Extra体感難易度…★★★★☆(挑戦回数1100回)
◆好きだったところ
・手動トランスで10秒間無敵になっている時は素直に楽しい。
・ボスに近づいてショットを当てるとトランスゲージ霊魂を落とす仕様については、ボムとの併用が前提過ぎるものの独自の戦略性がある。
スペカにボムが効かないExtraでは顕著で、例えばトランスを使って倒したいスペカの直前の通常を無理やりボムを使ってトランスゲージを稼ぐのが有効になったりする。
一番面白いのが「マミゾウ化弾幕十変化」で、これはスペカであるにも関わらずマミゾウの分身にショットを当てるとトランスゲージを稼げる。
ここで余ったボムを使っておくとこの次のラスペでだいぶダメージを稼げる。トランスを発動できるならだが……。
・BGMはゴーストリード、リジットパラダイス、古きユアンシェンの3曲がかなり好き。
・過去作キャラの再登場が嬉しい。他の作品でもこれくらい出て欲しいな。
・ゾンビのような耐久性が強調されている芳香が非常に個性的かつ印象的で面白い。
単純に硬かったり、霊を取り込んでHPを回復したり、青娥に治してもらったりと、そのしぶとさの表現方法は様々。
演出ではなく、ゲーム的な性能とキャラクター性が分かりやすく密接に繋がっていて、それをSTGで完璧に表現したのはお見事。
・4面と6面のボスの敵側の共闘の演出が、ステージ間のボスの繋がりを感じられて良い。
特に青娥戦で芳香が撃破されると青娥がわざわざ芳香の位置まで治しに行って攻撃の手が止まるのが芸が細かいしゲームとしても面白い。
・このバトル中に台詞が表示される演出は好きだった。一瞬で無くなっちゃったみたいなのが残念。
・祝☆スペプラ復活
マミゾウ戦にスペプラ無かったら流石にヤバかったと思う。
◆好きではなかったところ
・霊魂やトランス関連のシステムに関わる要素全般。
「ひとつひとつはそれほど気にならないが…」くらいの要素が多い。数で攻めてくるタイプ。
①霊魂が上部回収できない。ボスのスペカ突破時にばらまくアイテムも、ボスの周りをくるっと周る必要があって単純に面倒。
上部回収できたらなんかマズいんだろうか?
②トランス中に残機霊魂やボム霊魂を取ると2個分になる仕様。
これ自体は良いのだが、大体これらの霊魂の出現場所が固まっているので「ここでトランスしてください」感が若干強いのは気になった。
③霊魂は落下せずにその場(敵が倒れた場所=画面奥)に留まり続けるため、トランスもボムも使わないならリスクを冒して取りに行く必要がある。消えるのも割と早く、どんどん小さくなるので焦る。
更に強まる「いいからここで黙ってトランスしとけや」感。
これに関してはシステム自体というよりステージの構成がいじわるな気がする。
前作の固有アイテム(UFO)が画面上を飛び回っていたのが叩かれた反動で不動になったとかなんだろうか。振り幅がでかすぎる…。
④死ぬと勝手にトランスゲージを全消費して死ぬ。
これによってトランスするべき場面でトランスできなくなり、すべてが破綻したりする。
被弾した時にトランスボタンで任意発動とかにして欲しかった。
・本編NormalとExtraの難易度のギャップがだいぶ強い。
必ずしも比例するべきだとは思わないけどそれにしても差がありすぎるように感じた。
またExtraでは道中に残機の欠片が1~2個足りないばかりにギリギリのところで3回目のエクステンドがほぼ達成できないようになっているステージ構成の印象が結構悪い。
自分は中ボスや道中の欠片を出来る限りトランス状態で拾っていくよう頑張っていたのだが、本当にあと1~2個分だけ次のエクステンドに届かないという事実に直面した時は悲しかった。
あと1回くらいエクステンドさせてくれても良かったんじゃないかなあ。
・これラスペで本当に合ってる?
◆その他雑感・総括
対戦中の台詞や協力攻撃など、キャラクター性の表現の手法の幅広さは魅力的。
STG部分に関してはトランス関連のもうちょっと何かがなんとかなりそうな気がする感が異常。
方向性は良かったが細かい仕様やステージ構成の部分で大きく印象が変わってしまっている気がする。
「気がする」連呼で申し訳ないが、本当に上手く言葉にできない。
少なくともシステムそのものが面白い!活用しがいがある!とはそんなに思えなかった。
Extraについては先述の通り全作品の中でも難易度がかなり高めのほうだと思った。
スペカにボムが効かない関係で狙ったタイミング(苦手なスペカ)で手動トランスを発動するメリットが相対的に大きいが、ここで被弾時にトランスゲージを勝手に全部使ってしまうシステムが牙を剥いてくる。
エクステンド回数が少ないのと被弾時のパワー減少量が大きいのも合わせて1ミスの影響がかなり大きいと言える。
前半の弾幕は通常、スペカ共に比較的リソースを吐かずに突破しやすいため、このあたりを重点的に練習してノーミスのまま後半の激戦に備えられるかどうかという印象。
見た目的にも挙動的にも癖が強い弾幕が多いが、練習を重ねると徐々に成功率を上げていけるものも多い。
復活を果たしたスペプラを存分に活用してくださいと言ったところか。
弾避けに自信がある人ならトランス有効活用しやすくなるため、人によって難易度のイメージが大きく異なる作品になりそう。
弱者に厳しく強者に優しい、そんなExtraだったのかなと。
【東方紅魔郷】
個人的好感度…★★★☆☆
使用自機…針霊夢
Normal体感難易度…★★★☆☆(オプションで残機5にした場合)
Extra体感難易度…★★☆☆☆(挑戦回数は多分100~150回くらい(紅のみゲーム中で確認できない))
◆好きだったところ
・BGM強すぎ作品。好きな曲が絞り切れない。
頑張って5曲を選ぶなら「ほおずきみたいに紅い魂」「ルーネイトエルフ」「上海紅茶館」「亡き王女のセプテット」「U.N.オーエンは彼女なのか?」あたり。
・これ好き
・もしかしてえっちなゲームなのか……?
・魔理沙可愛すぎてビビった
・東方紅魔郷 ~ the Embo-2024-4-15_20-39-20-10874.jpg
・会話が理解できない
◆好きではなかったところ
・WIN版最初の作品であるだけに基本システム面が明確に他作品に劣っている面がある。
特に低速時の喰らい判定表示とエネミーマーカーが無いのはプレイに小さくない支障となっている。
ただ、喰らい判定表示が無いことについては一応それ相応に隙間が大きい弾幕はかなり多めになってるとは感じた。
フランの通常が特に顕著で、最後の通常を除き全Extraの中でも屈指の簡単さだった。
これに関してはなんかパチュリーと咲夜だけがやたら容赦が無い気がする。
これ紅魔郷でやる弾幕じゃないよ。まあ、こういうところでボムっていこうというゲームなんだと思う。
どちらかというとエネミマーカーが無いのがキツい。
妖々夢とは違ってボスがこちら側に寄ってきてくれないため、画面下ばかり見ていると一生虚空に向かってショットを撃ち続けるハメになる。
気が付けばボスが遠くに行ってしまっていることもあり、身動きが中々取れない弾幕だとその時点でとてつもなく苦しい状況になる。
・何十回挑戦してもこあちゃんのスクショが大玉のスクショにしかならない 要らないよそんなの
ゲームに罪はない
◆その他雑感・総括
独自システムのようなものは無いに等しく、自機の性能もシンプルなので地霊殿以上に硬派。
これに関してはおまけテキストで「シンプルなシステムで弾避けの楽しさを追求した」といったことが書かれているので狙い通りの作りになっている。
地霊殿とは異なりシンプルさ相応の弾幕になっていると個人的には感じたので、紅魔郷に関してこの点はマイナスには感じなかった。
プラスでもないが…。
作品自体の感想からは少し外れるものの、紅魔郷というと二次創作での出番の良さも大きな特徴の一つだと思う。
そのため二次創作の原作履修の旅という意味では「あれはこういうことだったのか」という感動がかなり大きい作品となった。
幻想少女大戦をプレイしてください。
Extraについてはかなり難しめのほうだと聞いていたものの、スペプラ無しにも関わらず恐らく最少回数で突破できてしまって驚いた。
なんだかんだでこれまでの旅路の中で基本となる弾避けの技術が培われていたのかもしれない。
ただ、それ以上に大きいのはExtra攻略におけるボムの使いどころを把握したことだろう。
妖々夢Extraプレイ中の自分に「ボム全部温存しなきゃボスに勝てないなんてことはないから、中ボスや道中でも無理だと思ったら使ったほうがいい。っていうかだいたい中ボスのほうがボスより弾幕がずっとキツい!」って伝えてあげた…くはないな。殴られそうだ。
まあそもそも単純に通常もスペカも弾幕が他の作品のExtraと比べるとかなり優しめだった気もする。
【終わりに】
以上を持って『東方全整数作品』&『妖精大戦争』の感想を終了とします。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
最後に、各ランキングのTOP3を発表します。
・好きな作品ランキングTOP3
1位 妖精大戦争 虹龍洞 妖々夢 輝針城
決められないので終わります
ここまで読んで頂き、ありがとうございました