【31歳/高卒/学歴・職歴なし/バンドマン/実務未経験】がWebエンジニアに転職した話
今年5月から都内の自社開発企業に就職しエンジニアとして働いております。
これを見てくださる方にとって、耳障りがいいものでは無いかもしれませんが自分が就職するまでの経緯を書いていきたいと思います。
元々エンジニアではないので未経験から就活し入社しました。
学習するに至っては「完全に独学でやりました」みたいなポテンシャルを持ち合わせていないので、そこはプログラミングスクールに通うことにしました。
自己紹介としてはタイトルにあるように
31歳 男
高卒
元バンドマン、ミュージシャン
資格は運転免許証
就職してない、派遣もしたことない、バイトだけ
別に英語とか話せないし曲も作れない楽器が出来るだけのただの人
いかにもバンドマンみたいな経歴ですね。
目指そうと思ったきっかけ
コロナが流行り出した2020年。行っていた音楽活動は基本的にできない状況、かつ世の中が混沌としている状態でバイトも出来なくなり収入が無い状態。
これが自分の今後を考えるきっかけになりました。
さらに30歳という節目が目の前に迫ってから将来について少し考えるようになっていました。
「40歳になった時の自分を想像した時に、果たしてバンドや音楽で身を立てられるだろうか…その先の60歳になった時はどうだろうか。40歳超えてもバイト続けるのか?」
コロナがいつ終息するかも、ライブハウスや飲食店の制限もいつまで続くかわからない。収入はどうする?音楽できるのか?…などなど
当時のYouTubeでは「エンジニアになろう」というようなトレンドがあり(たまたま引っかかっただけかもしれないが)某インフルエンサーの影響を受けてエンジニア関係の動画を探していました。
ノマドのように働く場所を選ばない
高収入
エンジニアが足りていない
キャリアが築ける
スキルを活かして副業ができる
なるほど、収入があってどこでも働けるというのであれば音楽を続けることが可能かもしれない。
バイトで現場仕事もしたことあったが、膝を痛くし身体的な問題も解決される。満員電車に乗ってスーツを着て会社に行かなくて済む。
何よりスキルがつくし将来的にもインターネットが無くなることは考えにくいし、この技術が廃れることはない。さらにプログラミングの言語は似ているから応用が効く。
コロナによってネットの需要は増えている。
そんな謳い文句に感化され「エンジニアとは?」と、調べるようになりました。
恥を忍んで実家に帰る
もうこれはエンジニアになるぞ!と決めた手前、始めることとしては環境を変えることでした。
収入が無いまま家賃を払うのは無理なので腹を括って、両親に頭を下げて実家に帰る事にしました。
Macのパソコンを用意しProgateをやり、本を買い、何も分からず、しかし未経験から就職するにはポートフォリオという成果物を作らないと面接すらできないと調べていたので独学していました。
「何も知らない、本当にゼロから学ぶというのはこんな感じなのか。」
と自分を知ることができました。
また「本読んでも日本語で書いてあるのに日本語が難しすぎる」ということが何百回もありました。
そもそも勉強してこなかった人生。
高校数Bで0点取ってたし、大学には進まず、高校生の時に感覚的に楽器が他の人より出来て面白かったから音楽の道に進んでたくらい勉強していないし頭が悪い。
このままでは就職できないのでは?と焦りを感じプログラミングスクールを探し始めました。
スクールに入る
当時ここも調べた中で2つに絞った
TECH::ACADEMY テックアカデミー
TECH::CAMP テックキャンプ
テックアカデミーは面談したところ、面談してくれた人には申し訳ないが、教えてもらえそうな範囲が狭く感じたのとあんまり良さを感じなかったので見送り
テックキャンプは当時の勢い的に強かったが金額が100万近いのでネックになった。
ただ、6ヶ月の夜間?のコース(当時)にし、2週間以内は全額返金というのもあり、一旦テックキャンプに入る事にした。
しかし入ってみると入学した人で少人数のグループを作り、時間を区切って課題に取り組み、学習後は学習したところをシェアする、というスケジュールが決まっていて、軍隊感がした。
実際はポモドーロのように区切るのは理に叶っているとは思ったが、雰囲気的には自分は合っていなかった。
「どうしようかなー」とモヤモヤしていた時にRUNTEQ(ランテック)というスクールを見つけた。時間的にも判断するのはギリギリだったが2週間でテックキャンプを解約し、RUNTEQを受講した。これが2020年の年末。
もちろん探してきた以下のリンクを使って1万円安くした。
改めてRUNTEQに入る
入った当初は「Progateが終わったらRailsチュートリアルやってもらい、その後に確認テストがあるのでそれをクリアしたらRUNTEQカリキュラムスタートです!」という流れだった(現在は違う)
Railsチュートリアルはとても有名でWebエンジニアなら一度は聞いたことあるくらいの教材だが、日本語なのに日本語が分からない。ここでも詰まった。Railsの概念をふんわりとでも掴むのが大変だった。それくらい勉強が出来ないレベルで自分にも嫌気がしてきた。
とは言え、東京から地方の実家に帰りこのまま田舎で就職するのも嫌だった。何としてもエンジニアになってスキルと経験とお金を稼ぐんだ!という道しか残していなかったので分からないなりに本当に少しずつテキストを読んでいった。
確認テストでも間違い、追試を受ける事になったのだが答えが落ちているわけでは無いので正解するまでは次に進めないものだった。(現在は違う)
ここでも2週間費やし、何とかクリアすることが出来た。しかし何で動いたかも分かっていない状況。
その後カリキュラムに入る。
基礎編、応用編、発展編という3部構成だが卒業は応用編が終わればOK。
でまずは基礎編から。(現在はもっと増えてます)
基礎編は20個弱の問題があり、1つの課題をクリアするのに1日で終わるものもあれば2週間近くかかったものもあった。
そんな時、課題15辺りで
何も分からないしどこが分からないのか分からない
俗に言う「詰んだ」というやつ。オワタ
コミュニティの有り難さ
RUNTEQの講師に質問することももちろんできる。が
詰んでる状態なのでどう質問すればいいか分からず質問ができなかった。
そんな時に助けてもらったのがDiscord(ディスコード)というアプリだ。
Discordはゲーム配信などで主に使われている事が多いが、ここではRUNTEQが作っているコミュニティのサーバーがあり、そこに受講生や卒業生、講師や現役エンジニアが居たりする。
そのDiscord上で、入学した期が自分より先輩の人に話しかけ、現状を伝え画面を見てもらい教えてもらった。
もちろんその人も受講生なので分からない部分はあるが疑問になっていた部分をお互い調べながら持ってる知識を出し合って納得する事ができた。
Discordはオンライン上でコミュニケーションが取れるもので、先日教えてもらった人以外にもRUNTEQ運営の人や、期が近い受講生と雑談したり、課題の話をしたり、ポートフォリオを作っている人、就活中の人、卒業してエンジニアとして働いている人、RUNTEQの校長先生と話ができた。
話をしているとその人がRUNTEQに入った経緯や今後どうなりたいか、こんなサービスのポートフォリオを作りたい、という話を聞いたり、相談したりとコミュニケーションを取る事ができ、自分の中で「いろんな人が居るんだな」と視野も広がった。
夜な夜な受講生同士でDiscordに集まってはAmongUsでゲームしたり、弾き語りが得意な人に歌ってもらったりと学習以外にも関わる事ができた。
この時一気にコミュニュティーの有り難さを痛感し、RUNTEQに入ってよかったかもしれないと思うようになった。
技術的な話は他の人がRUNTEQについて書かれているので割愛する。
自尊心との戦いと葛藤
もともと勉強をしてこなかったのもあり、さらには同期の受講生やその周辺の受講生も大体が大学を卒業しているのでみんな課題を進めるのが早かった。
後から入ってきた受講生にも追い抜かれ、進捗は芳しくなかった。
この時諦めなかったのは、お金だけの問題ではなく何がなんでもエンジニアに就職するという強い意志だ。
30歳、独身、高卒、スキルなし、職歴無し、音楽で身を立てるために上京し鳴かず飛ばずで田舎に帰ってきた人。
自分の目から見ても情けない。
ああ!情けない!!
これは諦めたら何も残らない。社会的な死を意味する。
精神的にもダメージは大きい。
そんな中、最後にすがり付いたのがエンジニアという道だ。
自分の自尊心を立てるためにはこれしか無い。
それに楽器を10年以上続けている。
楽器と同じで何回も挑戦し継続すれば嫌でも覚える。
そう奮起し学習を続けた。バラツキはあるが1日6時間ほど。そのほとんどは
ググる、ググる、ググる、試す、ググる、試す、ググる、ググる、試す…
の繰り返しだった。
それでもわからない時はDiscord上で受講生にDMを送って聞いたりしていた。
ポートフォリオを作り、就活へ
カリキュラムが終わり、就活の為の制作物であるポートフォリオを作成した。
自他問わず相変わらず技術力は低いように感じたが、輪読会という数人で技術書を読んでいく会を、Discordで週に何回か行い浅かった知識が少しずつ深くなっていった。
ポートフォリオのアイディア出しは仲良くなった受講生や校長先生にも相談したりして、そこから2ヶ月ほど掛かったが何とかリリースする事ができた。
しかし、当時の就活事情として未経験からエンジニアに就職する人のレベルがどんどん上がっており、自分の技術では「ちょっと弱いね」と運営から伝えられたため就活時期を伸ばし、もう一つ作ることにした。
その間、RUNTEQで仲良くなった受講生とチーム開発をし、何が正解なのかも分からない中、手探りであーだこーだ話し合ったっりGitHubでコンフリクト起こしてたり、「え?これどうすんの?」という技術的課題も出たりしながら何とかリリースした。
2つ目のポートフォリオも製作したが、年齢が31になってしまったのもあり内心かなり焦っていた。
2つ目が完成したと同時に就活に入った。
初めてのちゃんとした就活。
面接対策や書類の添削をRUNTEQでしてもらい企業を探す
企業はたくさんあるが自分の興味のある会社はことごとく書類で落ちた。
興味の軸を今までの原体験から会社のサービスに当てはめてみて、マッチしていそうな企業に応募を始めた、そのおかげでついに初のカジュアル面談。
緊張もしたが「こういう感じなのか…」と新しい感覚を知った。
その後に技術試験があり、木っ端微塵にされてしまった。
自分の技術が足りなかったのだが、悔いの無い回答をできたのでこれもまた1つの経験をした。
平均8~10社送って1回面談が出来るかどうかというくらいで2ヶ月半で40社ほど応募した。多いか少ないかは各々の判断に任せる。
再び東京へ
そして、ようやく内定をいただく事ができた。
無事就職出来たので、また東京近郊に引っ越しました。
基本、自宅でのリモートワークなので出社することはほぼ無く、オンライン上でのやりとりが多いですが何とか仕事をこなしています。
実務では英語も使うしTypeScriptも使うしで刺激が多く楽しいです。
長い学習期間、実家に帰らせてくれた両親には本当に感謝しています。内定が出た時は本当に喜んでくれました。本当に感謝です。ありがとう。
元気なうちに両親を海外旅行に連れて行くのが今の夢です。もちろん自分の奢りでね。
仲の良かった受講生たちも都内に就職が決まり、オフラインで初めて会ったり「おめでとう!」の言葉をかけ合ったり。
会うのは初めてだけどDiscordのいつもの感じで不思議な感覚でお互い喜びを分かち合いました。
週末にはコロナになる前にお世話になってた友人のライブを見に行ったり、ライブのサポートしたり、勉強したりと、とても充実しています。
スクールに入って約1年半学習と就活をしました。RUNTEQには本当にお世話になったし、コミュニティがあったおかげで今も新しい受講生や最近内定をもらった人や先輩や講師といった方と交流できているのは本当に素晴らしいと感じています。
ここから新たなキャリアのスタートです。どうなるかはもちろん自分次第ですが2年前に決断しなければ、自分の中で恥ずかしさと悔しさで精神的に終わっていたかもしれません。
音楽は挫折はしました。がまだ諦められずに続けられています。
プログラミングも挫折しました。が諦めちゃダメだと奮起し、続けていたおかげでエンジニアとして就職出来ています。
私は往生際の悪さは負けませんし未練がましい人間です。
どこで挫折ととるかです。
挫折したんだから一生やってはいけないなんてことはないです。
もしがバンドマンの人がこれを見たら言えることは
「バンドや楽器に打ち込めるんだからプログラミングだって続けりゃ出来るよ」ってことです。
webエンジニアを目指すのであれば私はRUNTEQを推薦します。バンド経験者の方が入ってくたらいつかセッションしたいですね!
安くなる魔法のチケット置いときます。
読んでいただきありがとうございました。
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