どこか暗い不気味なポップミュージックを世に放つ群馬県前橋市のシンガー・ソングライター、離想宮(りそうきゅう)さん。顔や実名、年齢を伏せて音楽活動を始めて3年がたち、その謎に包まれた独特な世界観が話題を呼んでいる。「人間の生きづらさに寄り添った楽曲を届けられたら」と話している。
同市の中心街で生まれ、幼少期からピアノや作曲を学んだ。前橋女子高、国立音楽大作曲科を卒業後、2020年に音楽活動を開始。自らの作る曲を「闇のみんなのうた」と称して自宅で楽曲を作っており、作詞作曲、編曲、映像制作、アニメーションの全てを1人で手がけている。会社員を続けながら制作を行う。
活動はYouTube上での作品発表が中心で、チャンネル登録者数は3600人(19日時点)を超えた。人間の感情を鋭く捉え、素直な思いを吐露するような作品に、「天才。世界観が好き過ぎる」「歌詞も映像も歌声もどストライク」とのコメントが相次いで寄せられている。
大学卒業後は大手ゲーム会社の音楽制作を目指したが、挫折。「めげて群馬に戻ってきました」。以降は大好きな音楽から離れ、会社員として普通に働いていたという。