すみません。そのお考えは、まったく違います。
まず、自分の作風や表現が別のクリエイターに模倣され、その人の名前で発表されても目くじらを立てないのは、自分が同じことをしてきたからです。
同時にこの考え方は、先達の作家や作品に対する敬意でもあります。作風が後輩に真似られても構わないのは、自分が先達から受けた恩を返す「恩送り」でもあります。
別の方が、作風を模写した作品が発表されて訴えたらどうかと訊ねられた大友克洋さんが、「それなら自分は手塚治虫先生に(マンガ技術の)使用料を払わなければいけない」と答えた(大意)ことを書いていました。
そういうことです。生き残っている人ほど、このようなことを自覚し、謙虚です。
そのうえで、マンガやイラストに限らず、あらゆる技術・表現の分野で、AIの導入や自動化が進み、人間の仕事が取って替わられています。この流れは後戻りしません。
新しい技術を採り入れるか、拒否するかは自由です。しかし、量で稼ぐような仕事は、AIを含む自動化勢に負けます。新しい技術を取り込んで、さらに新しい表現方法を探り採用するか、あるいは、機械に負けない表現・技術を身につけるかです。
たとえばアナログ全盛時代を生きてきたマンガ家からみれば、パソコンとタブレットで作品を描く現役世代のマンガ家やイラストレーターはズルイと思えるかもしれません。ペンで線を引いたり掛け網を描いたり、トーンを削ったりという技術は、かつての人たちが修練にかけた時間をショートカットしていますので。
新しい技術を採用したり乗るのに拒否感がある場合、持っている技能を新技術に負けないほどに高めるしかありません。そのような例は西陣織りや輪島塗りなどの世界でも見受けられますし、マンガやイラストの世界にもたくさん存在します。いま各地で開かれているマンガやイラストの原画展をご覧になれば、手描きの凄さがわかると思います。マンガやイラストだけでなく、古典から現代までの美術展、絵画展は、どこも大混雑です。
迫り来る新しい技術を前にして、現状維持を守ろうとしたら、時代に取り残されるのは必然です。できれば5年先、10年先、20年先まで、どのように生き残っていくか。若いマンガ家やイラストレーターさんは、そんなことを考えてください。
このようなことを書くと、「若者の夢を壊すようなことをしないで」などとも言われるのですが、夢は現実の向こうにあります。
ちなみに私は73歳にもなってマンガを描いていますが、これもデジタル技術に乗ったからです。アナログ絵で勝負できるような画力はないため、デジタル技術の助けを借りてマンガを描いています。デジタルだと画面を拡大することで老眼でも作業ができるので、この点でも助けられています。
引用
HopeOfColorStrig
@nikosugi
返信先: @msugayaさん
門外漢ですが、失礼ながらそれは生き残った方の余裕でしかないように読めてしまいます。
単純な話、それを許容するとAIの生成の速さ=工業的生産性の高さによって(プロ・セミプロとしての)初心者・新人・中堅の職が奪われてジャンルとしての裾野が狭くなる=高さが低くなる事を危惧しております。
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