- アメリカでは、Z世代の女性たちが「ブッククラブ(読書会)」を復活させた。
- ブッククラブの組織を支援するBookclubsのデータは、自分たちのブッククラブを立ち上げる若い女性が増えていることを示している。
- ただ、このトレンドの背景には、人とのつながりに対する根強い憧れがある。
ここ数カ月だけでも、Z世代の女性たちはありそうでなかったものを自分たちのイメージで再構築している。
オルタナティヴ・メタルバンドのKORNは「ガーリーポップ」と呼ばれるようになり、歴史的に男性優位のスポーツだったF1は正式に女子のためのアドレナリン全開の趣味となった。そして今、ブッククラブが脚光を浴びている。
モデルのカイア・ガーバーからケンダル・ジェンナーまで、今をときめく女性有名人は皆、自分のブッククラブを持っている。TikTokには「イケてる女子のためのお薦め本」があふれ、若い女性たちはブッククラブを立ち上げたり、ブッククラブに参加するためにBookclubsといったアプリに殺到している。
しかし、人々がかつてないほど孤独で、慢性的にインターネットに接続している時代において、ブッククラブは新たな意味を持つようになった。それは女子のための、女子によるアクティビティとして、社会的な孤独を癒すものなのだ。
Business Insiderでは、アメリカ在住の4人のZ世代の女性に話を聞いた。全員がコロナ禍で「友達を作りたい」「人間関係を充実させたい」とブッククラブに入ったという。
Bookclubsの創業者でCEOのアンナ・フォード(Anna Ford)さんは「コロナ禍はもちろん、その後も人々は有意義なつながりを心から求めています」と話している。ブッククラブは若者の間で「急増している」という。
「本は長い間、そのための中心的なパイプ役のようなものでした」
孤独を癒して
大人になってから友達を作り、その関係を維持することは、孤立を強いられたコロナ禍の前であっても容易ではなかった。大学の授業といった枠組みがなければ、卒業後、孤独を感じる若者もいる。
2021年にそうした感情に見舞われたのは、大学卒業後、テキサス州オースティンの実家に戻ったアイザ・トムリンソンさん(26)だ。地元なので友達はたくさんいた。ただ、夜勤の看護師として多忙な日々を送っていたトムリンソンさんは、そうしたつながりを失いつつあるように感じていたという。
そこでトワイライト・ファンクラブに入った。
トムリンソンさんや友人が大好きだったドラマシリーズから名付けた「トワイライト・ファンクラブ」は、トムリンソンさんにとってすぐに大切なアクティビティの1つになった。
数人の友人から始まったこのグループは瞬く間に同僚や共通の知り合いへと広がり、トムリンソンさんによると、20人以上にまで増えた。
「もともと同じ部屋にいなかったかもしれない、友人でなかったかもしれない多くの人たちが、同じような考えを持って集まるための共通の場所を持つことができたのは素晴らしいことです」
確かに20人以上のグループとなると、本に焦点を当てたディスカッションを全員でするのは難しいかもしれない。トムリンソンさんの長年の友人の1人でトワイライト・ファンクラブのメンバーでもあるエイミーリン・シロインさんは、クラブの中には本を読まない人もいるとBusiness Insiderに語った。ただ、このクラブは"本"よりも"つながり"を重視しているのだという。
「彼女たちがやってくるのは、ここが女子の集まりで、わたしたちがワインを飲みながら一緒に時間を過ごすのが好きだからです」とシロインさんは話した。
「それが集まる理由みたいなものです… 本の話も交えながら」
増えるブッククラブ
ブッククラブ自体は新しいものではない。リース・ウィザースプーンやオプラ・ウィンフリーといったセレブが有名にした部分もあるかもしれないけれど、本が大好きな人々は何百年も前から自分たちの好きな小説について語り合うために集まってきた。「読書サークル」はブッククラブの1つの形態で、1700年代後半に流行した。
新しいのは、ブッククラブが作られる環境だ。アメリカ人はかつてないほど孤独になっていて、アメリカの医務総監は孤独を伝染病と宣言しているほどだ。人々はつながりを求めている —— Z世代はジムや社交クラブに入会し、リタイア後のベビーブーム世代は独自のコミュニティーを築いている。
Z世代の女性にとって、ブッククラブはその最新の一例に過ぎない。
フォードさんによると、特に若い女性たちがパンデミックを機にBookclubsのアプリに殺到している。
2019年にプラットフォームが誕生した時、34歳以下のユーザーは全体の15%しかいなかったが、今ではその割合が25%に増えたという。
「ブッククラブは若者、特に若い女性の間で急増しています」とフォードさんは語った。Bookclubsのユーザーの90%は女性だという。
「ここ2、3年で急成長を遂げ、プラットフォームを利用する人の年齢層や属性にも変化が見られるようになりました」
Bookclubsのデータは、若者が友達を作ろうと必死に努力していることを示している。同社の2023年の調査では、18~34歳のユーザーの50%が「新しい友人を作るためにブッククラブに入った」と答えている。上の世代で同じように答えた人の割合は30%だという。
「人とつながるには、とてもいい方法です」と話したのはミカエラ・プリモフさん(25)だ。
「特に大学院を卒業した後は、仕事の後に物語に没頭したり、友人と深い話をしたりするのにとても良い趣味になっている気がします」
ニューヨークのブルックリン在住のプリモフさんは昨春、友人との関係を深める1つの方法として自身のブッククラブを立ち上げた。今のところ、うまくいっているという。
ニューヨーク在住のビビアン・シャオさん(25)も同じような経験をしている。ただ、少し違うのは、シャオさんのブッククラブではクラブで選んだ1冊の本を皆が読むのではなく、それぞれが選んだ本をカフェやレストランに持ち込んで一緒に読書をするのだという。
「ブッククラブと呼んではいますが、いわゆる伝統的なブッククラブとは違うんです」とシャオさんは話している。
クラブによって活動の熱心さ、人数、ルールは異なる。ただ、女子のブッククラブはいずれも友人との関係を強くするために作られている。
「フィクションであれノンフィクションであれ、文学作品について語り合うことは、相手のことをもっと知って、個人的なつながりを築いたり、絆を深めるための素晴らしい方法です」とフォードさんは語った。
\ゴールデンウィーク直前/ PR
よりよく過ごすためのアイテム 3選





