ネットで晒される警察官…職務質問の様子を撮影→拡散で賛否 OBの本音「やりづらい」
「警察官だからサンドバッグにしてもいいということではない」
世の中に出回っている“職質晒し動画”は、波紋を呼んでおり、ネット上では「警察も大変だわ」「免許証の確認ぐらい強制でできるようにしたほうがいいんじゃないでしょうか?」「こんなのばっかじゃ 大変だ」「普通に協力して所持品出せばすぐ終わるやん……逆に抵抗するのが分からない」「人の顔を勝手にSNSで流して良いのでしょうか?」など、困惑や疑問の声が続々上がっている。 3人の元警官は、ここで冷静な見解を示す。警察サイドが職務質問の質を高めなければならないという点だ。突っぱねる人の中には、“論破”するために論戦を挑んでくる人もいるといい、「警察官自身がよりしっかり勉強して、法的根拠について合理的に説明できるようにならないといけません」と三森社長。「もちろん、警察官は正義のために悪人を捕まえる必要があります」と、警察官の存在意義についても強調する。 解決策はあるのか。3人はこれについても口をそろえる。懇切丁寧に対応することだ。 三森社長は「もちろん、切り取りや悪意のある編集の問題もありますが、警察官がちょっと上から目線になっているなど、何かあるから拡散されて炎上してしまうのかもしれません。今の時代、警察官が試されているようになってきていると言えます」と鋭く指摘する。 田母神さんはこのままではSNS炎上リスクを懸念して警察官を志望する人が減る要因の1つになるかもしれないとの危機感を抱いている。そのうえで、「警察官が堂々と職務を全うすることが大事だと思います。適正にきちんと職務質問を行っていれば、勝手に動画をアップされても炎上することはないのかなと思います。警察力を高めるための1つのきっかけにつながるかもしれません。警察官は執行力の強化・向上を図っていくことが求められていますし、一般の皆さんにはSNSとの適切な付き合い方を覚えていただきたいなと思います。警察官だからサンドバッグにしてもいいということではないんだよ。このことは私たちOBとしてもしっかり伝えていきたいです」と話している。
ENCOUNT編集部/クロスメディアチーム