多分人間という動物は、お題がなんであれ、テーゼがあればアンチテーゼが生まれ、極端と極端は先鋭化していき発火点が低くなるから、裏を取る前に憤怒してエビデンスなんてどこ吹く風で、先っちょ同士は、幻影と戦い始めるんです。政治、原発、フェミ、生保、麻薬、添加物、農薬、自粛、マスク、空気感染、ワクチン、障害、人種、国籍、がん、基地移転、アトピー…………お題は何でも、反でも反反同じ。最初は何らかの主張があったのに、議論は中傷合戦に変質し、いつしか周りがみな敵に見え、逆側を叩いて称賛を浴びスッキリすることが目的にすり替わっていく。特にリアルで不満や挫折を感じていた人ほど、こういう道で称賛されることに飢餓感があるから、抜けられなくなるよね。