<芸人 今昔ものがたり 西条昇>関根勤編(4)娘に夜ごと英才教育
2024年5月1日 07時36分
2006(平成18)年、関根勤は前年にアメリカの大学を卒業した長女の麻里から芸能界の仕事がしたいとの相談を受け、関根も所属する浅井企画に入ることを勧めた。
麻里がまだ幼い頃、関根は夜ごと、「桃太郎」の話にアドリブで次々にギャグを加えて聞かせており、入浴の際も身体を張ったボケを連発して笑わせた。いわば、笑いの英才教育を施してきたのである。麻里がデビュー当初から共演した芸人への切り返しがうまかったのも当然のことだった。
関根に伝授された千葉真一、大滝秀治、輪島功一といった人たちの物まねも器用にかわいくこなしていたし、英語とスペイン語が堪能で、すぐに多くのレギュラーの仕事が舞い込んだ。
父娘がそろって出演する機会も増え、仲の良さから「理想の父娘」と言われた。
その麻里も14年に結婚。現在は暇さえあれば2人の孫に会いに行っているという関根だが、昨年に70歳を迎えたとは思えないほどの若さを維持し続けている。
22年にはYouTubeで公式チャンネルを開設。関根勤ワールド全開のトークを披露してコアなファンを喜ばせつつ、後輩芸人たちとも気軽に絡んでみせる。
関根が74年にTBS系「ぎんざNOW!」の「しろうとコメディアン道場」コーナーで5週勝ち抜いてプロになってから今年でちょうど50年になる。
関根勤芸能生活50周年記念公演「カンコンキンシアター35 クドい!~烏骨鶏のジジィ参上~」が先月26日から6日まで東京・銀座博品館劇場で上演中だ。私は今夜の公演を観(み)に行くのだが、今から楽しみで仕方ない。 (江戸川大学教授 大衆芸能史)
関連キーワード
おすすめ情報