2024/1/13 土曜日
リンゴモチーフの地球儀「りん語」最優秀賞/藤崎
藤崎町の旧弘前実業高校藤崎校舎内にリンゴで遊べる県内初の施設「リンゴカ・ミュージアム」が今年、開業を予定している。町は12日、ミュージアムに展示するリンゴをモチーフにした作品を募集した「アップルクリエイティブアワード」の表彰式を町の産直施設「ふじさき食彩テラス」で行った。全国から寄せられた作品の中から、最優秀賞に大阪市の山崎皓也さん(28)、朋代さん(30)夫妻が制作した世界の言葉で“リンゴ”を学ぶ地球儀「りん語(ご)」が輝いた。
ミュージアムは同校舎を利活用した「ふじさき産業文化交流施設(リンゴカ)」に併設。同町で誕生したリンゴ品種「ふじ」や、全国の高校で唯一、リンゴ栽培を専門的に学ぶ「りんご科」があった同校の歴史を展示するほか、リンゴにまつわるゲームやフォトスポットを設置するなど、体験しながら楽しく学ぶ内容となっている。
アワードは同校舎で多くの子どもたちが育んできたDNAを後世につなげようと、町地域活性化企業人の香田遼平さんらが企画。昨年10~12月、「りんごと子供の未来を育む」をコンセプトに、ミュージアムで展示する映像や造形物などの作品を募った。
全国から20点の応募があり、最優秀賞には山崎さん夫妻が制作した日本や韓国、アメリカなど7カ国の国旗を模した「リンゴ」のボタンを押すと、その国のリンゴの発音が学べるリンゴの形をした地球儀の作品「りん語」が選ばれた。このほか優秀賞1点、りんご賞3点、入選5点が受賞した。
表彰式で実行委員会代表で審査委員の香田さんが「受賞作品はリンゴの魅力を再発見させてくれるとともに、豊かな感性と可能性を示してくれた」と講評し、「青森の希望の種となることを期待している」とあいさつ。審査委員の平田博幸町長が「子どもたちに夢を与えるミュージアムにしていきたい」と述べ、受賞者に賞状と副賞などを手渡した。
リモートで参加した山崎さん夫妻は言葉をコンセプトにした理由を「リンゴはどの言語も最初に習う単語」と説明。最優秀賞受賞に「子どもたちが作品を通して、世界に少しでも興味を持ってもらえたらうれしい」と話した。