「成績が最もいいのはAO入学者」
(=AO入試による入学者のほうが一般入試による入学者よりも、入学後の成績が良い)という主張は、とくに珍しい話ではなく、私からすると「多少ばらつきはあるが概ねそうなるだろう」という結果に思える。
これはそれぞれの要素が何を代表しているのかを考える必要がある。
(1)AO入学者というのは、ボランティアやってました~、部活がんばってました~、海外行ってました~、数オリで結果残しました~までかなりばらつきがあると思うが、基本的にはテーマを設定してそれを言語化することには長けている人が多い(書く方も喋る方も)。この特性は大学の試験・レポートと相性がいい。
(2)入学後の成績って要は高GPAということなんだけど、これは別に純粋な意味での学力が高いことを意味しない。大学の授業なんて先生によってバラバラなわけだから、高GPAということはつまり、
①その先生の求めてることを理解して、それを言語化できること
②所謂地雷科目は避けて高成績をとりやすい授業を選ぶことが重要で、これは情報収集能力と言語化能力に集約できると思うけど、これはいずれも(1)のAO入学者の属性と相性がいい。
かつ、③最近はAL型の授業が多いから、ここでもAO入学者のほうが一般入学者よりも有利になりがち。
と考えると、大学の授業に限って言えば、AO入学者のほうが属性的に有利なのは当然ではって思います。これが「意外」に写るとしたら、それは高校以前の学力型の勉強と大学以降の言語化能力が問われる(非認知能力が発揮しやすい)勉強を混同してるんじゃないかと思う。もちろん、これは学部ごとに傾向が違いそうだけど、大枠はそんな感じ。
成績が最もいいのはAO入学者 東北大、早稲田大の内部資料で判明 - 朝日新聞EduA asahi.com/edua/article/1
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