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「+1」など、「+」と国番号から始まる国際電話番号を悪用した特殊詐欺の被害が、香川県内で急増している。今年7~9月の被害総額は約270万円に上る。詐欺グループがアプリを使い、国内の規制が及びにくい国際電話として発信しているとみられ、県警は「知らない番号からの着信は出ないでほしい」と注意を呼びかけている。(足立壮)
9月初旬、県内に住む60歳代女性の携帯電話にかかってきた1本の電話。米国やカナダからの発信を示す「+1」で始まる番号だった。女性が出ると、「サイト利用料金が1年間未納。詳細を聞くには『1』を押して」と自動音声の案内が流れた。
指示通りに番号を選択すると、電話事業者の担当者を名乗る男が登場。「きょう中に支払わないと民事訴訟を考えている」などと伝え、未納料金の支払いとして、電子マネーの購入を指示してきた。女性はコンビニで30万円分を購入。利用するために必要な番号を電話で伝え、だまし取られたという。
県警生活安全企画課によると、アプリを使えば、どこからでも国際電話番号を取得し、電話をすることができる。各電話事業者では、警察からの依頼を受けて詐欺に使われた電話番号を利用停止にしているが、この対策を避けようと、詐欺グループが国内から国際電話番号を使って電話をかけている可能性があるという。
県内で国際電話番号による特殊詐欺は、昨年1年間では1件だけだったが、今年1~6月は計4件。さらに7~9月に11件相次いだ。「+1」のついた番号での被害が7割を占めるという。
11件の被害者は、10~70歳代と幅広く、60歳代が最も多い4件だった。いずれも携帯電話にかかってきた。友人らに指摘されるまで気づかず、同様の手口で複数回、金をだまし取られた被害者もいるという。
固定電話であれば、国際電話番号の発着信は、NTTのグループ会社などが共同で運営する「国際電話不取扱受付センター」(0120・210・364)で休止できる。
同課は「まず国際電話番号を使った特殊詐欺が急増していることを知ってもらい、知らない番号からの電話には出ないなどの対策を取ってもらいたい」としている。