まだまだ続きますが読む側も書く側も飽き始める四回目、次回で完結ですから頑張りましょう。

 
前回までの記事はこちら!
 
真菌症の治療
真菌症の治療のうち、簡単に入手できる薬品を使ってできるものを2点紹介します。
それぞれにメリットやデメリットがあり、季節や症状に応じて選択されると良いと思います。
 
それでは代表的な薬剤の説明です。
 
イソジン傷薬(クリック)
ポピヨンヨード(イソジン)はヨウ素とPVPの化合物。
遊離ヨウ素の酸化作用でタンパク質を分解する事により殺菌効果を発揮する。
希釈するほど遊離ヨウ素が減少する為、殺菌効果は低下する。
また、複数の物質にも同様の効果を発揮し、それに触れる事で無効化する。
つまり、高濃度でなくては効果が無く、他の物質が混入すると無効化しやすい。
飼育水への投薬には向かず、流水などで洗浄した清潔な患部に塗布して乾燥させる事により殺菌効果を発揮する。
菌が耐性を持ち難い。
 
抗生剤を含む観賞魚用薬剤。
飼育水への投薬により使用する為、全身はもとより、鼻腔、喉などにも効果を期待できる
肺炎を併発するリスクを下げる事ができる。
菌が耐性を持ちやすい。
 
小難しいから先へ行けと言われそうなので!
 
具体的な治療法
 
共通の手段として水温を31°Cに上げる。
 
亀の活性が低い時期の治療法
・観賞魚用薬剤を飼育水に投薬し体表の症状が治まるまで様子をみる。
・水を換えて水温のみを維持し、一定期間飼育する。 
 
亀の活性が高い時期の治療法
・亀を流水で洗浄。
・水分を拭き取る。
・イソジン傷薬の原液を全体に塗布し、乾燥するまでバスキングさせる。
・乾燥後、水洗いし、飼育容器に戻す。
※上記項目を症状が無くなってから更に数日繰り返す。
・水温のみを維持し、一定期間飼育する。
 
甲羅に感染が及ぶもの、真皮を超えて感染が進行したものは、あらかじめ患部をカッターの背、歯ブラシなどで取り除いてから上記治療法を行います。
皮膚が少し可哀想ですが、甲羅には神経細胞が存在しない為に痛みは感じません。
できる限り一度で取り去った方が亀にも負担が少なく、回復もスムーズになります。
 
注意点
ストレスを与えまいと少しずつ時間をかけて治療すると、菌が耐性を持ったり、慢性化し、ぶり返します。
結果として亀の体力を徐々に奪い、最悪の結果を招くこともあります。
治療するならば短期間で一気に治してしまう事が最も重要です。
尚、表面上は治っていても胞子や菌糸を体内に持っているかも知れません。
加温で菌の活動を止めている間に、できる限り代謝を上げて体外に出す必要があります。
※観賞魚用薬剤の上記二点ですが、エルバージュエースにもう一つ強力な抗生剤を加えたものがグリーンFゴールドと思えば良いと思います。
つまり、グリーンFゴールドで耐性菌が出来ると治療困難となります。
エルバージュエースで完治を目指し、グリーンFゴールドは保険にとっておくのが得策かも知れません。
 
また、食欲が無い、変に浮かんで元気が無い、甲羅深部にまで感染が見られるなど、重症の場合は、進行過程も含め、専門医に説明し、指示を仰ぐのが良いと思います。
 
亀は調子の悪さが確認出来る場合は、かなり進行していますから、日々の観察に努め、初期に発見、治療する事が必要です。
 
文章大丈夫かな?
空き時間を使って継接ぎで書いていますから心配でならんです。
見直しながら書き換えていくつもりですから、お許し下さい。
 
次回は、最終回で、真菌症の予防になります。
もう暫くお付き合い下さいませ。
 
 
 
 
 
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