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i2i盗作をした人の心理の記録

AIアートをやっているとi2i盗作をする人がいます。パクり常習で有名な人は意外なほど大勢いてあっちこっちでトラブルを巻き起こしています。

i2iとはすでにある絵を取り込んでAIに参考資料として似た絵を描かせる技術のこと。そっくりで、ちょっとだけ違う絵が描けます。しかもi2iが得意なAIのモデルは画質が良いので見栄えのする絵になりがち。

わたしも先月自分の画像をi2iで回されてそれを見せつけられ、2人をブロックしました。コンスタントにそういうことがあるのでそっとブロックして終わりにしたのですが、「この人にされました~!」とは大騒ぎしない限りはほかの人にはわからない。i2i盗作で騒がれている人は本当に氷山の一角だと思います。

「なぜ平気で盗作するのか?」
「盗作してあれだけ炎上してるのになぜ平気な顔をしているのか?」
「なぜ反省したと言っているのにその後もi2iを続けているのか?」
「メンタル強すぎ?頭悪いんか?ダメってなんでわからない?」
「そもそも盗作していることを本人に言いにこなければバレないのに、なぜわざわざ自分からバラしてるのか」

いろんな人がi2i盗作をする人に対して「なんでするのか?」と理解できないと思います。だってすぐバレるし、炎上するし、百害あって一利なしでしょ。絵が好きで絵を描くなら普通に描けばいいだけなのになんでそんなリスクのあることをするのか。

わたしも最初は「ああいうことは悪い人がすることなんだろう」と思っていました。でも割と身近でずっと交流していた人が立て続けにそうなってしまったんです。その経緯を踏まえながら、i2i盗作をする人を間近で見た私がその構造についてまとめてみたいと思います。




私はnoteでプロンプトを公開しているので、「やってみました!」「真似したらできました!ありがとう」「参考にさせてもらってます!」と言われると嬉しいのですが、その反面「あなたの描いている絵は自分の方が上手い」と言ってイチャモンをつけてくる人に驚くこともあります。

自分から公開したプロンプトに関してはどんどん真似してもらってかまいません。ただ公開した古いプロンプトを見て、自分の方が上手いというセリフを言った人は全員i2i盗作をしていました。

なんなのその絡み方?!と、AIアートそのものを知っている人は謎に思うと思います。

AIは短期間にアップデートが繰り返され、急速に進化していてどんどん高画質になっていっています。アップデートのたびに古いプロンプトは使えなるので新しいプロンプトが必要になります。

ちなみにこれがV3初期の頃のMJで描いた猫侍です。去年の8月末くらいです。

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これが現在のV5です。

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古いバージョンで作った絵は当然汚いんですよ。ガタガタですね。だから新しいバージョンで描けば上手く描けるに決まってるし、AIは初めて描いた絵は下手だけど繰り返し描いていると誰でも上手に描いてもらえるんです。

後から描いたほうが上手いに決まってる。
でも彼らはこの当たり前のことすら気づかないんです。
なぜでしょうか?

AIアートに限らず絵を描く人の多くは自分のできる限りの力で、他の人に描けない自分だけの絵を描こうとしているはずです。それなのに「お前が描いた絵は俺が描いたほうがうまい」と言いたがるメンタルを持っている事自体が、他人の絵を描くわけだから一歩間違うと盗作に繋がります。だって世界は広いんだから上手い人はどこにでもいます。どちらを優先して絵を描くかは人それぞれでしょうが、AIという機械で絵を描く限りは後者に比重を置いたものの考え方をしているとトラブルの元です。

私の画像をi2iしてきた人は皆「i2iという素晴らしい機能を使ってあずみのさんももっと簡単に良い絵がかけるようになったらいいのに、プロンプトなんてめんどくさいことをいちいち考えて時間の無駄!これからはプロンプトに頼らずに絵を描く時代が来ようとしているのに!i2iを知ってほしい!」と思っていて、説得してくるんですけど、彼らはとにかく自分の意思を相手に伝えるのが下手です。何時間も話してやっとそのことが言いたかったのかとわかりました。その時初めて私は「この人は言葉が苦手なのだ」と気づいたんです。

言葉には意味があります。
AIアートの場合は「言葉の持つ意味」を考えなければプロンプトも書けないし、世の中のことがわからないし、人と交流することも難しい。

その人は親切で私に「i2iしたらいいよ」と言ってきていたんです。そのために私の画像を元にi2iして、自分の絵だと言ってネット上に公開し、「私の方があなたより上手い」とわざわざ言いにきた。

彼らは「自分は新しい技術を柔軟に取り入れられてしかも親切に教えてあげるくらい性格が良い」と自己評価をしていました。でもおかしいですよね。親切で言いに来るのに何で途中からマウント取ってきていて喧嘩腰なんですかね?「優秀で優しい自分」を演出したい気持ちと「他人を打ち負かしたい」と思う気持ち。そしてこの2つの感情が同居していることで、彼らの言葉は「支離滅裂で何が言いたいのかわからない」という状況に。

そしてことあるごとに「自分でもちょっとよくわからない」という言葉がどの人からも出てきていました。何がわからないのか尋ねると「何がわからないのかわからない」というのです。ただ「怒られたくはない、嫌われたくない、好かれたいけどどうしたらいいかわからない、人にいいことをしたいのに怒られてしまうのがわからない。とにかくわからない」と。自分のことなのにわからないと言うんです。

なんかこのセリフ、小学校の頃に先生に怒られた子が言ってた気がする。でもみんなそこそこちゃんと生きてきた大人ですよ???

今怒られているということだけはわかるけど、何について怒られているのかわからない。『わかった?』と言われればわかったというし、『反省したのか?』と言われれば反省したというけれど、そもそもなんで怒られているのかがわからない。

彼らは言葉の意味を読み取る能力がなくても、一般的に使われている言語を駆使してそれなりのしゃべり方はしてくるんです。しゃべってはいる。だけどよくよく話してみると支離滅裂。その反面相手も「何言われてるかわからない」となっているのだと思います。日本語で話しているのにお互いに全く言葉が通じない。

i2i盗作をする人は、

一応言葉は喋れる。
だけど「言葉の意味」に関しての理解が浅い。
そして自分の気持ちを言葉にするのもへたくそで、人に叱られても何を叱られているのかわからない。
謝りはするがまた同じことを繰り返してしまう。
i2i盗作が悪いと知っているので他にi2i盗作をしている人を批判する

そんな人だったんです。


当然「言葉が持つ意味」への理解が低いということはAIアートでプロンプトを組むときには大きなハンデになります。

だってプロンプトって自分が知っている言葉との闘いですからね。AIアートの本質はいかに多くの単語を知っていて、その意味を組み合わせてプロンプトを作れるかが勝負ですから、この能力が低いとどうなるかというと…。

①他人のプロンプトをパクって回すだけの絵を自分が描いたと自称する
②他人の絵を元にi2iで回して画像を作り自分が描いたと自称する

という2つの落とし穴に落ちやすくなります。

もちろん「他人のプロンプトを元に学習して、自力でプロンプトを組めるようになりたい!」と努力している人はいっぱいいます。フィードに流れてくるプロンプトや検索して出てくるプロンプトから使えるフレーズを必死で探し、自分のプロンプトに組み込めるか試したり、みんなそれぞれに頑張っている。うまくいかなくても自分なりに努力して、失敗の中から個性的な絵を生み出しているんです。

でもそれを「時間がもったいない」「もっと早く効率的に良い絵を描いていいねされたい」と考えるなら、盗作という方法しかなくなってしまう。そしてそういう人は「以前はちゃんとプロンプトで絵を描いていたけれど、今は忙しくてi2iする以外全然絵を描いていない」と言います。

「前のプロンプトはわかってたけどもう今のプロンプトはわからない」
「時間がない」
「手っ取り早く凄い絵を描いて褒められたい」
「いろんなツールを使える自分はカッコいい」


これもi2i盗作をする人がよくいうセリフです。何の時間がないのかというと「勉強する時間」です。アプデで改変されて新しくなったプロンプトを解析して自分のプロンプトを作るための勉強の時間がないというのです。時間のせいにしているだけで、本当は「昔のような簡単なプロンプトならわかったけど、複雑になった今のプロンプトは一切わからない」というのが正直なところだと思います。

そもそも「同じ絵が自分の方が上手い」と言いたいならプロンプトだけで勝負すべきでしょう。同じルールで戦っていない時点で、最初から勝負になってませんよね??言葉の理解が未熟だということは、物事のルールを理解し自分に当てはめて考える能力も低いということです。

当然その人も「盗作はよくないことだ」ということはわかっているんです。でも自分の行為が「今まさに盗作している!この瞬間こそ盗作!」ということに気づいていないんです。

盗作は悪いことであるという知識はある。
ただ「自分の行為が盗作かどうかを判断したり、自分の身に当てはめて考えることができない」のです。

しかも「このくらいはパクリにならないよね?!」と言ってきます。

なるでしょ、と言うと「え?そうなの?ちょっとだよ?」と驚くのです。

これは痴漢の言い訳と同じじゃないですか?

「相手の女性が欲求不満だったから自分が解消するのを手伝ってあげてた。この程度は親切であって大したことじゃないから犯罪なんてとんでもない。相手だって喜んでた。そんなひどいことはしていない。ちょっとしただけでなんで怒られないといけないの?俺は悪くないよ。謝れって言うんだったら謝るけどさ、俺は悪いことしてないよ。男だけ悪者にされるのおかしくない?このくらいの事他の男だって皆してるのになんで俺だけ」

痴漢のセリフとi2iの人の発言の構造は同じなんですよ。

どこからどこまでが「やってはならないことなのか自分で判断できない」という能力の欠落が、彼らの迷惑行為を「強い批判」などでは抑制することができない一因です。誘惑に弱く、自分の理性が感情に流されやすいです。

これは…

認知の問題ですよ。脳の発達の過程の問題。

見通しを立てる能力も低く、他人にも自分と同じように感情があるという事すら理解できないまま大人になっているんです。

となると、そういう人間にi2iを使わせるというのは免許も持っていない小学生に2tトラックを運転させようとするようなものです。


私は信頼している言語療法の先生がいます。その方は医科大学で学生さんたちに教えている先生なのですが運よく私の子供は小さい時から見ていただいていて、いつも同じことを私に教えてくださっていました。

ほかの療育施設などでお世話になった先生たちは皆さんその先生の生徒さんです。ですからこの地域の言語の先生たちは皆さん同じことを徹底して指導されます。

「お母さん、たとえ赤ちゃんの言葉が遅れていても心配しなくていいんですからね。発語が早熟であることよりも、言語理解が進むことの方がずっと大事なんです。言語の理解が及ぶ前に聞いた言葉を意味も分からず使っているとクソババアとかお前死ねとか言うようになります。でも言葉の意味を理解していればそれを言うと相手が傷つくということがわかるから言いません。なんでも喋れればいいというわけではないんです。言語の理解と言うのはもともと時間がかかるものなんです。言葉のしゃべり始めが遅くても、理解を正しくできるように沢山話しかけてインプットしてあげれば、アウトプットが始まったときにコミュニケーションが取れるようになっています。そのことの方がずっと大事なんです。いつ話始めたかということよりもずっと」

この「言葉の理解」がきちんと発達しないままだと、良い事悪い事の判断ができないまま大人になるということです。理解が及ばない相手に「これはダメ!」と教えてもできないし、相手の立場になって考えることもできないので、「あんただって真似されたら嫌でしょ!」とほかの人がその人の画像をわざとパクってわからせようとしても全く通用しません。

そうなると「みんなもやってるんだから自分だってやっていいじゃない?」と言われて終わりです。それからは誰になんと注意されてもパクりをやめなくなります。

「相手の気持ちを理解する」のが本当にできるようになるのは、「他人にも自分と同じように気持ちがあるのだ」ということを理解しなければなりません。

でもi2i盗作をしてる人には「自分の気持ち」も自分でわかっていないような人が多いですし、自分の気持ちをなんて言葉に置き換えたらいいのかも分からず、どこかで聞いたことのあるようなセリフをまるでコピペで貼ったかのように繰り返しています。

認知がその段階の人に「他人の気持ちをわかれ」というのは酷なことです。


自分の気持ちがわからない人は「描きたいもの」も自分で決めることができません。まっさらな画用紙を渡されて「好きなものをなんでも描いて良いよ」と子供に言うと発達が進んだ子供はあれこれと描くことができますが、そうでない子供は「何を描いたらいいのかわからない」となって、何も描けなくなってしまいます。それと同じで彼らも「自分の描きたいものがない」状態なので、他人と同じものを描いて安心したいのです。


まとめると

言語理解が乏しい
 ↓
プロンプトがわからない
 ↓
i2iに走る
 ↓
i2iで作った画像だとわからないうちは他人に褒められる
 ↓
褒められると自分が本当に絵が上手くなった気がしてプロンプトを頑張っている人が馬鹿に見える
 ↓
i2iを使いこなせている自分がカッコよく思える
普段褒められるようなことが全くないので興奮する
 ↓
自己顕示欲を満たすために自分からi2iをしていることを喋ってしまう
 ↓
モメる
 ↓
叱られるので反省したふりをするがわかっていないので繰り返す
 ↓
わからせようとしてほかの人がパクリ返してみるものの、「だったら俺もしていいじゃん」などと言い出してまた盗作を繰り返す
 ↓
皆キレるが全く変わらず悪びれない
 ↓
対応策がブロックしかないので皆ブロックするが、パクる相手はいくらでもいるので何の解決にもならない

という経緯でi2i盗作の人が増殖します。

という話を絵なんて全然描かないうちのシッターさんにしてみたところ、このように言っていました。

「その人は絵描きではないね。だって本当に絵が好きで描いてる絵描きなら、他人の絵を真似して描いたものを褒められたらショックだよ。自分が描いた絵で褒められるならまだしも他人の絵をパクって褒められたら褒めてもらった意味がないもんね。その人は心から絵が好きじゃないし、褒められるなら何でもいいんだろうね。だったらそれは絵ですらなくてもいいんじゃない?もっと簡単に褒められることは世のなかいくらでもあると思うよ。だって絵を描くのは大変なんだから。」

なるほど。

他人の絵を真似して描いたものを褒められたらショックを受ける


私はこの概念をAIアート界隈に広めたいです。
それはきっとi2iをする人を罵るよりもずっと効果があると思う。
上手に絵を描く人たちがみんなこのセリフを言えばいい。

だって言語理解の乏しい人は人に教えられてもわからないし、自分で物事を思いついて気づいて変わるということはないけれど、人と同じことをしたい人たちだから、人と同じことも感じたがります。

「他人の真似をして描いたものを褒められたら落ち込む」と大勢の人が言っていたら、自分もそう思わなければならないと流されてくれるはず。

私はこれがi2i盗作をしてはならないと教えてもわからない人に、そのことをさせないための秘訣となると信じています。

言葉とルールは伝わらなくても、彼らには絵と感情は伝わるんです。

「STOP!〇〇〇」みたいな標語イラストが昔からなぜあるのかというと、そういう人たちのためにあるんですよ。

「私は他人の絵を真似して描いたものを褒められたらショックを受ける、だから盗作はしない。自分らしい絵を描きたい」

もしも模倣盗作騒ぎでモメることがあったら、この言葉をそういう人に教えてあげてください。そして絵の上手い人たちが常日頃からこういうことを口にすることも大切なことだと思います。


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低緊張型脳性麻痺児のお母さんです。子供の病気をきっかけに生化学、酵素分子学、土壌微生物学を勉強しています。癌、認知症、糖尿病、アレルギー、発達障害に共通する糖鎖に関わる食事療法で症状の改善と正常な脳の発達を促す方法を模索中。たくさんの人に助けられながら進む、観察と気づきの旅です。
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