この記事、のっけからおかしいです。「与党などの賛成多数で可決された」と書いていますが、これは主要野党が反対した場合の定型文です。しかし実際は立憲民主、維新、国民民主も賛成しているのです。野党第一・二・四党も含め、衆議院議員の95%くらいは賛成してます。新聞社には「そういうところだぞ」と言ってあげたいですね。
共産、れいわ等は反対したようですが、9割を超える圧倒的多数で可決されたのは紛れもない事実。普通なら「与党や立憲民主党、維新などの賛成多数で」と書くべきところです。特に野党第一党の立憲民主党の賛否は明記する必要があるでしょう。
記事の主題は野田聖子氏の造反ですが、「与野党が鋭く対立する中で造反した」のと「与野党の大多数が賛成する中で造反した」のでは、政治的な意味合いがまったく異なってきます。
記者やデスクはおそらく、書きやすさや分かりやすさのために、事実と異なるニュアンスにしてしまったのです。「与野党で賛否が分かれた問題で、与党の女性議員が、義憤にかられて造反した」という筋立ては、事実とは違うけれども、いかにも分かりやすいじゃないですか。
「全衆議院議員の95%ほどは賛成した法案なのに、与党の女性議員が造反した」ということについて、背景を分かりやすく説明するのは、簡単ではありません。しかし、事実は事実なのです。事実を曲げて分かりやすくしても、それは誤解を広げることでしかありません。
このあたりのニュアンスは小さな話と思われるかもしれませんが、一昔前の報道機関であれば、まずありえなかったであろうミス(?)ではないでしょうか?ネットメディア隆盛の中、オールドメディアの新聞社が誇るべきは正確性や信頼度の高さですから、こういうところを適当に片付けてほしくはありません。
tokyo-np.co.jp/article/321554
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