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ゆう
伝説の喜安さん - ゆうの小説 - pixiv
伝説の喜安さん - ゆうの小説 - pixiv
16,116文字
伝説の喜安さん
002
2024年4月17日 17:03


ちゃ〜らちゃらららっちゃら〜♪

軽快な音楽が流れる。タイトルが映し出され、すぐに切り替わる画面。ブルーやレモンイエローを基調とした部屋では、一人の女性がニッコリと微笑みながらマイクを持っていた。

「こんにちは! 今日も始まりました、《突撃☆エゴイスト》! 司会はわたくし、喜安田亜子(きやすたあこ)が務めさせて頂きます! そして今回のゲストは、サッカー界で有名なこのお二方!!」

カメラが移動する。ホワイトのソファーに足を組んで座っているのは、見目の整った二人の男性。

「まずはスペインのクラブチーム、レ・アールで活躍されている、糸師冴選手!」
「……」

無言を貫き、ティファニーブルーの瞳を明後日の方向へ向けているのが、小豆色の髪の男性。端正な顔には『さっさと帰りたい』の文字が透けて見える。

「そして同じくフランスのクラブチーム、P・X・Gで活躍中! 士道龍聖選手です!」
「あー【ピー】」

開幕とんでもないことを口走ったのは、パンクな色黒の男性。さっきから手持ち無沙汰に手足を振り回しているが、当たったら最後、世界の果てまでぶっ飛ばされそうだ。

爽やかな配色のスタジオに釣り合わない、混沌とした雰囲気。番組開始してまだ数分もしていないが、既に空気は地獄である。

「この番組は、今話題のエゴイスト達に密着し、ルーツや魅力を紹介していく番組です。また放送中はゲストさんへの質問も募集していますので、『#突撃☆エゴイスト』をつけて呟いてくださいね! では早速——」

しかしそれをものともせず、ニコニコとした笑顔を崩さないキャスター。カメラの映像がぶれ、用意されたVTRが流れ出す。その頃ネットでは『また始まったか、喜安キャスターの錬成地獄が』『これは神回の予感しかしねえ』『冴選手と士道選手とか放送事故確定で草』などお祭り騒ぎだったのだが、本人は知る由もない。
後日トレンドには「伝説の喜安さん」「チベットスナギツネ(日本の至宝とガングロのすがた)」「弟乱入」が載った。今日も日本は平和である。





─────────────────────────



新人キャスター喜安田亜子の『伝説への道』は、間違いなくこの瞬間から始まった。

「あ、君この番組やってもらうから」

クソムカつくハゲ上司から渡された書類にはゴシック体で『突撃☆エゴイスト』の文字。パラパラと捲ると驚くべきことに、人気の選手や注目のエキスパートを呼び、質問や会談を通して真性に迫るスポーツバラエティらしい。この時点で喜安の頭は真っ白になった。

「エッ、正気ですか?」
「正気じゃなきゃこんな企画作らないよねえ」

スポーツと銘打ってはいるが、エゴイストという単語が出ている部分でサッカーがメインなのは言うまでもないだろう。サッカーは国内外老若男女問わず需要が高い。好きな選手のことを知るため、新たな選手を見つけるため、人々は日々様々な媒体で情報を収集しているのだ。

ではその皺寄せはどこにくるのか。記者達である。

上述した通り、彼らはエゴイストだ。全ては自分と自分の信念のため、他人のことなど知ったこっちゃない。そんな彼らが大人しく取材を引き受けてくれるだろうか。——否、答えは単純明快。

『うるせえ邪魔だどけカス』
『身の程を弁えないゴミが。俺の時間を無駄に奪って楽しい?』
『スーパープレイの秘訣? 普通にやっただけなんだけど、見て分かんない? バカってめんどくさいね』

信じられるだろうか。これ、世界相手に人気商売している選手の発言なのである。リポーターは泣いた。何なら番組に関わっている全人間が泣いた。
おかげで、アナウンサーや記者になりに来た人も、スポーツキャスターだけは首が千切れるくらい横に振って拒否するようになった、らしい。以前発表された、将来なりたくない職業ランキングではニートやフリーターと共に堂々トップへランクイン。控えめに言って終わってる。

その我の強い人々にインタビュー……?

「無理ですスミマセンごめんなさい私には荷が重いですムリムリムリムリ今回はご縁がなかったということで」
「でももう予定決まっちゃってるんだよねえ」

こんのクソ上司!!!!!!!!!

バシン!! と企画書を机に叩きつける。書類の人物欄には、先日たかとびした(「私も蹴られにいっってくる!」と発狂した)先輩の名前が書かれていた。先輩の代わりに、と話が回ってきたのだろう。
ちなみにこの職場の離職理由の第一位は選手のレスバによるメンブレ、第二位はスポーツ以外のキャスターへの嫉妬による精神崩壊である。ここまで酷い職場もなかなか無い。

「…まあ、そこまでは理解できました。もう企画出来上がってて先方との契約も済んでるなら、今更辞めにもできないし。ただ、ひとつ聞きたいんですけど」
「うん」
「あの、見間違いかもしれないんですけど。幻覚だったら殴ってくれても構わないんですけど、」
「うん」
「ゲスト欄、糸師凛って嘘ですよね?」

沈黙。
穏やかに笑ってスッと目を逸らす上司に喜安は激怒した。部下を売りやがったなコイツ!!!!!

「大体、大っ体、どうして凛選手なんですか!! 私、新人ですよ!? 初回ですよ!? せめてそこは潔選手とか、烏選手じゃダメだったんですか!?!?」

今挙げられた潔や烏といった選手はサッカー選手の中でも比較的マシな部類だ。質問にも答えてくれるし、(地雷を踏まなければ)バラエティ向けの笑いも取らせてくれるだろう。

だが、糸師凛である。
容姿こそ完璧なものの、彼は恐ろしく報道泣かせ。彼に突撃し心を折られた人間は数知れず。最小の口数とオーラで人を圧倒する姿はさながら大魔王である。レベル1でひのきのぼうしか持っていない自分になんて仕打ち。

「だって仕方ないじゃん。ダメ元で連絡とったらOK貰っちゃったんだもん♪」
「いい歳した大人が『もん』とか使うんじゃねぇ気持ち悪い!!」
「口わっる」

荒ぶる喜安。呑気にコーヒーを嗜む上司。仮にも華やかなテレビキャスターの姿とは思えない。
コーヒーを飲み干した上司が立ち上がる。そしてポン、と肩を叩かれ、

「ま、あとはよろしくね」

——のちに上司は『あれ程の絶望顔を見たのは後にも先にも一度きりだ』と語った。






さて、無情にも時は過ぎる。
喜安がどれだけ嘆こうと騒ごうと、番組収録日程は近づいていた。それはもう、書類をびりびりに破こうが、マネージャーに縋りついてワンワン泣き喚こうが、上司の足を踏んづけようが、上司の書類にお茶をこぼそうが、上司の残り少ない髪を素手で毟り取ろうが、司会進行役は変わらなかった。キャリアアップかと思えどやってることは人身御供、「いけ、キヤス!キミにきめた!」みたいなノリである。こんなポケモンは嫌だ。

ちゃ〜らちゃらららっちゃら〜♪

「こ、こんにちは〜…こんっ今回から、ハハハ始まりました《突撃☆エゴイスト》。しか、司会はわたくし、喜安たーこが務めさせていただきます。よ、ろしくお願いしみゃすね……」

西野カナもビックリなレベルで震える喜安。気分はスマホのバイブレーション機能である。ワンチャン振動の力で胡桃とか割れそうだ。

「と、言うわけで…は、栄えある初回のゲストは〜こっここ、この方! 糸師、凛選手です!」
「…チッ」

そして次にカメラに映し出されたのは黒髪の男性。眉間には深い皺が刻まれ、不機嫌オーラが増殖している。もし眼光だけで人が殺せるなら、喜安はたぶん一万回くらい殺されているだろう。

「…この番組は基本生放送でお送りしています。選手に対するコメント、質問も随時募集しておりますので、是非『#突撃☆エゴイスト』をつけて呟いてくださぃね」

番組概要の説明が終わり、そっと安堵の息を吐く。

「でっ、では、ここで早速質問の方いってみましょう! えっと、ペンネーム:きんつばさん『凛がこういう番組出るの珍しいですよね! 何かあったんですか?』アハハ、確かに気になりますよね〜…こちらも許可が下りると思ってなくて、未だに何故か分かってないんですけど……」
「……チッ」

ちらっ、と視線を送るが凛は全く意に介さない。勝手に進めておけ、とでも言わんばかりだ。いや、一応お前のインタビューな??

「あ、う、と取り敢えず! VTRが用意されているそうなので、えと、その、ご覧ください!」
「チッ」

もだる喜安に舌打ちする凛。もはや舌打ちが鳴き声のようである。雀か。しかも一回のペースが早い。全国舌打ち速度選手権なんかあったらぶっちぎりで優勝である。あってたまるかそんなもん。

喜安の怯えに構わず番組は進む。
140インチの大画面では、幼少期の糸師兄弟の可愛らしいサッカーエピソードが流され…

「チィッ!!!!」

ビックゥ!? と思わず飛び上がり、足をぶつける。司会台に500のダメージ!

なんてふざけている場合でもなく、喜安のもともと青い顔がさらに青くなる。青を通り越していっそ白い。凛の人相が分かりやすく悪くなった。見えている地雷を踏みに行ったのだから至極当たり前である。

しかし、喜安はこのVTR制作に関わっていない。が、この映像が終わった後、凛のレスバの矛先が真っ先に向かうのは間違いなく喜安だろう。哀れすぎるとばっちりである。あの人の心がないと言われるカイザーや試合中の潔でも同情してくれるのではないだろうか。

どうして私がこんな目に。

そこに思い至って、まず喜安の中に沸いたのはドス黒い怒りであった。
喜安はこの仕事が好きである。辛いことも多いし精神は常に安定しないし寝る間もないほどブラックなこともある。でも、それを差し引いても喜安は、画面の向こう側の人がキラキラと目を輝かせるのが、幸福を抱くのが何よりの喜びだったのだ。

だと言うのに、これは何だ?

大手スポンサーの御意向のため無理矢理番組が作られ、視聴率が欲しい会社側が承諾。面倒が嫌いなクソ上司に一番キツい役割を押しつけられ、取材相手は迷惑そうな感情を隠そうともしない。

なら、私が好き勝手していいのでは?

それは喜安の中に舞い降りた一筋の天啓だった。別にどうなったって構わない。だって喜安が求めていたのは、こんな上に媚び諂うためのインタビューではないのだから。こちとら歴としたプロである。自分が報道する内容にも責任を負うつもりだ。なのに金儲けの道具としか見ない上層部連中に、こちらを侮り礼を尽くそうともしないゲストに、喜安が献身する必要はあるのだろうか。

決めた。
よし、壊そう。

喜安の意識がカチリカチリと切り替わっていく。まるで自分の中のスイッチを押したように。弱気な精神を塗りつぶすように。
スポンサーは、上司は、糸師凛は、ふたつ勘違いをしていた。ひとつは、彼女に行動力がないと誤解したこと。そしてもうひとつは、失う物のない人間は、時に予想もつかないアクションを起こすことだ。

VTR明け、確実に放送禁止用語を浴びせようとしていた凛より先に、喜安はにこりと微笑み、口を開いた。


——伝説の幕開けである。





─────────────────────────



——その日のことは、今でも鮮明に思い出せる。

珍しく一日オフの日、潔世一は家でテレビを眺めていた。「たまには身体を休めることも大事だ」とノアに休暇を与えられたが、普段サッカー中毒すぎていまいち上手く休めない。何となくリモコンを手に取り、番組欄を斜め読みしていって……衝撃の文字が目に入った。

《突撃☆エゴイスト/ゲストは糸師凛選手! 初回は90分拡大スペシャル!》

「は?」である。潔は大好物のきんつばを落としたことも気づかずに文章を確認した。
いとしりん。かくだいスペシャル。……ダメだ、何度見ても変わらない。潔は一瞬自分が不思議の国にでも迷い込んだ錯覚を覚えた。現実は非情だった。

「マジかよ…」

ピロリン♪ と音を立てて携帯が震える。画面を開くと、蜂楽からメールで『潔、テレビ見た? 凛ちゃんゲストだって!! もしかして夢??』と来ている。ついでに劇画風のタッチで驚く猫のスタンプ。だよな、そうなるよな。

「うわっ、あと10分で始まる!?」

これは、見るしかない。
潔は慌てて立ち上がると飲み物や食べ物をテーブル付近にかき集めた。別に深い意味はない。俺はただ遠く離れて活躍している凛のプレーや進化論を聞きたいのであって、間違ってもこれをネタにして揶揄ってやろうとか、ましてや酒の肴にしようなんて気持ちは微塵もない。ないったらない。

いそいそと袋を開けたお菓子を並べつつ、待つことキッカリ10分。

「きた!!!!」

軽快な音楽と共に視界に飛び込んでくるのは力強すぎる《突撃☆エゴイスト》のタイトル。爽やかすぎて耐性のない人が見たら浄化されそうな色のスタジオには、仏頂面の凛と気弱そうな女性という対照的なメンツが。
もうこの時点で放送事故感半端ない。

『こ、こんにちは〜…こんっ今回から、ハハハ始まりました《突撃☆エゴイスト》。しか、司会はわたくし、喜安たーこが務めさせていただきます。よ、ろしくお願いしみゃすね……』

「うわぁ…」

初手噛みまくり震えまくりの彼女に早くも潔に不安が募る。なんかもう、哀れとしか言いようがない。凛が舌打ちするたび、ビクッとなる彼女が可哀想になる。

「これ生放送なのか…あ、コメント送れる」

説明によるとハッシュタグをつければ放送中に拾われる(かもしれない)らしい。取り敢えず自分の好物をペンネームに送ってみる。これで事態が少しでも好転すれば良い。そう思って。

『えっと、ペンネーム:きんつばさん「凛がこういう番組出るの珍しいですよね! 何かあったんですか?」アハハ、確かに気になりますよね〜…こちらも許可が下りると思ってなくて、未だに何故か分かってないんですけど……』
『……チッ』

「凛!!!!」

結果は分かってたけど。分かってたけど、もうちょっと愛想良くしよう?? 潔は胃が痛くなってきた。ヤバい、これ無事に終わるんだろうか。無言90分って何それ、新手のASMR?

それからは、説明するのも心が痛い。

VTR再生時に一回。気に食わないチームメイトの発言に一回。幼少期の冴との心温まるメモリーに特大の一回。怖い。ワイプに映る凛の顔が理不尽すぎて怖い。さっきから時計もかくやといったスピードでチッチッチッチッと舌打ちが為されている。時限爆弾かよ。

兄弟二人仲良く手を繋いで帰っていくのを最後にVTRが終わる。地雷を踏むどころか、地雷の上でタップダンスした挙句大の字で寝転がるような所業だ。このVTRを作った奴は余程の無知か下まつげに圧殺されたいドMのどちらかに違いない。

パッと画面が切り替わり、スタジオが移される。ソファー付近の凛は爆発寸前、マジで切れる5秒前だ。画面越しではあるものの、液晶など突き破って息の根を止めに来そうで怖い。ほら、キャスターの彼女もにっこり微笑んで…

潔は瞠目した。
え、何で笑ってるの??

『はい、とっても素敵な映像でしたね! 途中映っていらしたのは同じくサッカー選手で凛選手の兄の冴選手です。仲がよろしいんですね!』

「オイ嘘だろ!?」

朗らかな笑みで自ら崖から飛び降りる行為に潔は絶叫する。
——だがしかし、ここからだった。彼女の快進撃は。

『あんなヤツ兄じゃねえ!!!』
『えっ、お兄さんじゃないんですか!?じゃあ、弟さん?』

どうしてそうなった。

『確かに凛選手より冴選手の方が背は低いですけど、キャリアは長いですし…あっ! もしかして血は繋がってないとかそういうやつですか? 兄弟だと思って接していたのにある日母親から「本当は養子なのよ…」って告げられて、でも受け入れられなくてここまでずっと反抗してきたとか? わぁ! だとしたらすごくドラマチックですね! 時々写真立てに飾られた二人の仲のいい頃の写真を眺めてそっと指でなぞったりするんでしょうか。いや、ペンダントロケットの中身にして不安な時にギュッて握る展開もアリかな…?』

早い長いやばい。
途方もない情報量である。ぶつぶつと呟くキャスター。宇宙に放り出される凛。静まり返るスタジオ。いつの間にか飛び火している冴。
カオスが極まっている。

『いやでもあの下まつげだしそれはないかな…あの量だと移植しないといけないだろうし。うーん、後は友人かライバルか共犯者くらいしか思いつかないんですけど。どうなんでしょう、最近は業務提携と書いてパートナーと呼ぶってのもありますし、兄弟と書いて何と呼ぶか、ということですか? こういうのって横文字かカタカナ多いイメージがありますよね。バディ、ジュエル、エンジェル…それくらい大切って意味? そこ考え出すとどうしても恋愛方向に舵切っちゃうな……でもグローバル化進んでるし男性同士付き合ってても偏見はな、えっ、あ!? もしかして、お二人って、あいっ!?!?』
『俺はクソ兄貴とそんな関係じゃねえ!!』

そこだけは否定しなければならないと思ったのか、顔を真っ赤にして凛が叫ぶ。彼女は納得したというように深く頷き……待て、なんだか嫌な予感が。

『やっぱりお兄さんなんですよね。じゃあどうして兄じゃないなんて……大いなる誤解の可能性を感じます。相手を思いやるばかりに亀裂が入ってしまった悲しきすれ違い。兄を誰よりも尊敬し「お兄ちゃんはすごい!」と後ろをついて回っていた凛選手。でもある日帰ってきた兄はいつもより冷たい雰囲気を纏っていて…それに気づかない凛選手は大急ぎで兄の元へ、えっと、家じゃありきたりだし、ベタに公園とかが良いかな? 雪とか降ってるとなお良いかも。それで兄は凛選手に言うんです。「俺は世界一のMFになる」って』

凍りつく凛。潔はテレビの前でひくりと顔を引き攣らせた。
潔は凛と冴の間に何があったのか知らない。知らないけれど、ある程度予想している部分もある。軽率に首を突っ込もうとは思わないので放置しているが。
そして、長い時間同じ監獄生として過ごした潔には分かる。「あ、これ図星だったな」と。

『冴選手は一時期FWやってたし凛選手も現FWなので、凛選手はずっと「FWをやってる兄」に憧れていたんじゃないかって思うんですよね。まあ全て私の妄想でしかないんですけど。だから夢を描き換えた兄に怒りが爆発。一撃で心を抉るような一言を発するんですよね。何でしょう…「そんなのお兄ちゃんじゃない!」みたいな感じでしょうか?』

すげぇ、まるで見てきたように語るじゃん。

『当然、兄はキレますよね。自分なりに壁にぶち当たって悩み抜いて出した答えを真っ向から否定された訳ですから。自分が目をかけていた弟に言われたのはショックだろうし、海外と比べてぬるい環境にいたっていう事実も拍車をかけたのかもしれません。「だったらサッカーなんてやめろ。慰めてもらえるとでも思ったか欠陥品が」…んー、ちょっと火力が低いですか? なら「お前なんていらない」くらい言っちゃうかもしれませんね』

丁寧に丁寧に傷口に塩を塗っていく彼女。本人的には自分の想像を垂れ流しているだけ、と思っているのが酷い。
もうやめて! 凛のライフはゼロよ!

『で、そのまま兄は帰っちゃうんですよ。呆然とした凛選手に目もくれず。これまで優しかった兄の豹変は凛選手の心に大きな傷を負わせたに違いありません。しんしんと降り積もる雪、暗くなった空の下、決別する兄弟の姿はすごく絵になったでしょうね。そのまま何時間もずっとその場に突っ立っていて、身体が冷えてきたと自覚する頃にようやく兄の言葉を飲み込めるんですよ。納得できるかは別ですが。家に帰って数ヶ月は荒れてるでしょうね。茫然自失で何も手につかない…いや、違うか。凛選手は末っ子だし割とお茶目なこと仕出かしそうですよね。トロフィーぶっ壊したりとか』

それは果たしてお茶目で収まるのだろうか?
潔は訝しんだ。

『凛選手はベクトルが変わることがあれど重さは変わらないタイプだと個人的に思うんですよね。だから今までが「お兄ちゃん大好き!」だった感情が、これからは「兄殺す」みたいに変化する、みたいな。いや、本当かどうかは知りませんよ? ただそんな気持ちでサッカーするんだとしたら、何というか…将来黒歴史にならないといいね、としか』

特大の爆弾の気配がする。
画面の端では、満身創痍で「えっ、まだ続くの?」という顔をした凛が映っている。潔はスッと姿勢を正し、飲み物をテーブルに戻した。彼女がニコニコしながら流暢に言葉を紡ぎ出す。

『だって、兄を殺すためにサッカーって。今時小学生でも言いませんよ。絶対まともな情緒じゃないです。検診を強くおすすめします。そりゃ美形の台詞であればカッコよく見えるかもしれませんけど、それが10年20年、後世に残り続けるんですよ? 事あるごとに世間に引っ張り出され、街を歩いていたら「あっ、兄殺すの人だ!」って指を指される運命があるんですよ? さらに結婚して子供が出来たりした暁には周りから「え〜、あんた兄殺すの人の子供だったの〜?」って揶揄われること間違いなしですよ? 人の噂って悪いものは残り続けるし面白ければ尾鰭も背鰭も付くものなんです。もしかしたらそのうち「あっ、兄を否定して自分の理想押しつけた挙句突き放されて爆死した人だ!」みたいな根も葉もない噂になるかもしれないんですよ? そしたら「拗らせブラコン」とか「コミュ力ワースト」とか「そんなんだから友達できないんだよ」とか呼ばれても文句言えないんですから!』

決まった。
潔は静かにカーペットに沈んだ。きっとテレビを見ている蜂楽も同じ反応だろう。さっきまでピコンピコンうるさかった通知が途切れているのがその証拠だ。

『ハッ、すみませんつい私ばかり喋ってしまって。今申したことは全部想像なので気にせずに…凛選手? あれ、凛選手?? おーい???』
『…シテ、コロシテ』

「うわぁ…」

最初と全く同じ台詞を吐く潔だが、心情としては真逆だ。文字に起こしたらきっと「うわぁwwww」といった具合だろう。それくらいむごい。むごすぎる。
番組の主導はすっかり彼女のペースだ。凛は顔を覆って片言で何か呟いている。潔は間違いなくこの瞬間、過去一凛に同情した。強く生きろ、凛。

「あと30分もあるのかよ…」

時計を確認し、潔は笑い混じりに溜息を吐く。
胸を高鳴らせるのは不安か期待か。新たに酒の缶を開け、スマホを開く。そして、少し逡巡し…「#伝説の喜安さん」と打ち込んだ。





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おまけ



【被害者は】《突撃☆エゴイスト》について語るスレ【だれだ】


1:名無しのストライカー
このスレはタイトル通り《突撃☆エゴイスト》の喜安キャスターと出演する選手達を鑑賞するスレです
荒らし・アンチは別スレへ。雑談は選手関連であれば大体OKです

Part1→【始まった】《突撃☆エゴイスト》とかいうヤベェ番組【伝説】

2:名無しのストライカー
スレ立て乙

3:名無しのストライカー
待ってた

4:名無しのストライカー
絶対誰か立てると思ってたわ
助かる

5:名無しのストライカー
いやぁ、前回は阿鼻叫喚でしたね

6:名無しのストライカー
ゲストが人気の高いカイザー選手とネス選手だったからな。ある意味必然

7:名無しのストライカー
カイザー「そんなことも分からないのかキヤス〜(全力で身体を揺らしておちょくる)」
喜安「わあ、後ろ髪がロバの尻尾みたい」

8:名無しのストライカー
カイザー「最近はクソ傲慢なプレーヤーが多くて困る」
喜安「自己紹介ですか?」

9:名無しのストライカー
話聞け喜安

10:名無しのストライカー
頼むから止まれ喜安

11:名無しのストライカー
≫≫7 ≫≫8
カイザーへの不敬、レッドカードです!

12:名無しのストライカー
あ! カイザーいるスレには自然と生えてくるネスニキだ! チッス!

13:名無しのストライカー
てか、喜安キャスターもだんだんレスバ強くなってるよね

14:名無しのストライカー
そりゃ相手からいつも学んでるからな

15:名無しのストライカー
≫≫13
喜安「え、それカッコいいと思ってやってるんです?」

16:名無しのストライカー
≫≫13
喜安「心のノート燃やしてそうな倫理観してますね!」

17:名無しのストライカー
≫≫13
喜安「(雪宮選手に対して)あ! あの狂信者の!」

18:名無しのストライカー
最後のはシンプルに草なんよ

19:名無しのストライカー
以前→モデル、サッカー選手
現在→狂信者

_人人人人人人_
>  狂信者  <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y ̄

20:名無しのストライカー
あれでトレンドに「潔教」入ったしな

21:名無しのストライカー
ユッキー「世界が潔の真の姿にようやく気づいたか…!」
混乱する俺たち、満足そうなユッキー
そしてまたしても何も知らない潔世一(22)

22:名無しのストライカー
あ! いつも巻き込まれ事故してる潔さんだ! チッスチッス!

23:名無しのストライカー
にわかでスマン
《突撃☆エゴイスト》って何だ?

24:名無しのストライカー
お? もしかしてお前、新規か??

25:名無しのストライカー
新規だーーー!!

26:名無しのストライカー
囲め囲めェェェ!!!

27:名無しのストライカー
≫≫25 ≫≫26
必死すぎて草


逃すな!! 確実にひっ捕えて沼に突き落とせェ!!!!

28:名無しのストライカー
≫≫27
お前も裏切るんかい

29:名無しのストライカー
≫≫23
説明しよう!
《突撃☆エゴイスト》とは、去年の春から始まったスポーツ番組。当初は新しいドラマが出るまでのツナギだったがあまりの人気にレギュラー化した。総合司会の喜安キャスターと会談して、選手の知らない一面に迫ろう! というのが目的だぞ!

30:名無しのストライカー
説明助かる

31:名無しのストライカー
あーそっか、そういやそんな趣旨の番組だったな

32:名無しのストライカー
なお実際

33:名無しのストライカー
喜安「承認欲求がカーニバルしてるんじゃないですか?」

34:名無しのストライカー
喜安「…? 今の日本の法律だとサッカーボールとは結婚出来ないですけど…」

35:名無しのストライカー
喜安「ハシビロコウ以下の社交性」

36:名無しのストライカー
やめろ!!!!

37:名無しのストライカー
やめて差し上げろ

38:名無しのストライカー
お前には人の心が無いのか

39:名無しのストライカー
知ってるか?
関係者界隈ではこの番組のこと「処刑台」って呼んでるんだぜ?

40:名無しのストライカー
≫≫39
処刑台は草

41:名無しのストライカー
喜安キャスターも、最初期はまだぎこちなかったり遠慮してる面もあったけど今は確実に吹っ切れてるもんね

42:名無しのストライカー
最初は普通のスポーツ番組だと思ったんだけどなあ…
いつから狂っちゃったのか

43:名無しのストライカー
初回からだろ

44:名無しのストライカー
あぁ、あの伝説の「糸師凛ギャン泣き事件」

45:名無しのストライカー
字面からして既に面白い

46:名無しのストライカー
あれは原点にして頂点
異論は認めない

47:名無しのストライカー
俺は第5回の潔選手とのラップバトルが好きだけど

48:名無しのストライカー
おいおい。第7回の地獄のひおりん家を忘れるなよ

49:名無しのストライカー
個人的すこすこのスコティッシュ大賞は、闇堕ちれない國神VS堕ちてないはずなのに一番ダークサイド寄りの言動をする喜安

50:名無しのストライカー
おいお前ら落ち着け。一個ずつ順番にまとめていこうぜ。
放送早い順な。

51:名無しのストライカー
≫≫50
コイツ、できる…!

52:名無しのストライカー
≫≫50
君、よく有能って言われない?

53:名無しのストライカー
≫≫52
むしろ無能って言われる

54:名無しのストライカー
で、何だっけ。まず初回のエピソードからか

55:名無しのストライカー
記念すべき第1回

56:名無しのストライカー
喜安キャスターの滑舌の良さが分かる良い動画だったね…(白目)

57:名無しのストライカー
不幸な事故の間違いだろ

58:名無しのストライカー
すごいよな。あんなに早口で長々と喋ってるのに何言ってるかハッキリ聞き取れるんだもん

59:名無しのストライカー
凛ちゃん宇宙猫

60:名無しのストライカー
喜安「じゃあ弟ってことですか?」
そ う は な ら ん や ろ

61:名無しのストライカー
≫≫60
なっとるやろがい!

62:名無しのストライカー
初期の喜安キャスターはまだ控えめ
ただしそれでも時々こちらに刺さるような毒がある

63:名無しのストライカー
喜安「『拗らせブラコン』とか『コミュ力ワースト』とか『そんなんだから友達できないんだよ』とか言われても文句言えないんですから!」
凛ちゃん「」
俺ら「」

64:名無しのストライカー
唐突にこちら側にも突き刺してくるの草

65:名無しのストライカー
≫≫63
ちくちく言葉やめてください!

66:名無しのストライカー
≫≫63
俺は友達がいないんじゃない。作らないだけだ(´;ω;`)

67:名無しのストライカー
≫≫66
涙拭けよ
つ【タオル】

68:名無しのストライカー
≫≫66
しょーがねーなー
つ【ティッシュ】

69:名無しのストライカー
≫≫66
元気出しなって
つ【牛乳拭いた雑巾】

70:名無しのストライカー
≫69
おい最後

71:名無しのストライカー
喜安「集中して舌だしって本人の尊厳的にも後から苦労しそうですよね。汗と涎でドロドロだろうし、写真見せられたら親が泣きそうです。まあ凛選手はイケメンと有名なのでそんなことないと思いますけど、あれ、凛選手?」

へんじがない!
ただのしかばねのようだ!

72:名無しのストライカー
でもって最終的に凛ちゃん床でのたうち回りながら泣いてたもんな

73:名無しのストライカー
既に絵面がヤバかった
クール系イケメンだったはずなのにどうして…

74:名無しのストライカー
180センチ越えのイケメンが悲鳴を上げながら床をのたうち回る図…
ホラーかな?

75:名無しのストライカー
翌日のトレンドには「伝説の喜安さん」「壊れた凛」「誰か潔呼んでこい」が

76:名無しのストライカー
≫≫75
なんでや! 潔は関係ないだろ!!

77:名無しのストライカー
「大変だ、潔をサンドイッチの具()にしないと…!」

↑こういう輩が一定数いるってことやろ

78:名無しのストライカー
潔選手への熱い風評被害

79:名無しのストライカー
一時期、検索ツールに「糸師凛」って打ち込むとサジェストで「もしかして:魚?」とか出てきたからな

80:名無しのストライカー
≫≫79

81:名無しのストライカー
あの後散々ネットの玩具にされてましたね

82:名無しのストライカー
宇宙猫凛ちゃんとかびたんびたん跳ね回ってる凛ちゃんとか至高の素材だらけだったし

83:名無しのストライカー
発狂時の声を編集した音MADヤバかったよ。トビウオ凛ちゃんと某「パワー!」と某世界二位との夢のコラボ。あれほどカオスを濃密に感じたことはない

84:名無しのストライカー
≫≫83
読んだだけで腹筋が死んだ

85:名無しのストライカー
≫≫83
ご覧ください! これが世界を股にかけるトッププレイヤーの姿です!

86:名無しのストライカー
≫≫85
もう終わりだよこの国

87:名無しのストライカー
≫≫85
世も末だな



344:名無しのストライカー
潔「だーかーらー! 和菓子のあんは粒あんだって! 小豆本来の食感が残ってるからこそ隅々まで旨味を味わえるんだよ!!」
喜安「いーえ! 絶対こしあんです! あの滑らかな舌触りに敵うものはないですよ! それに薄皮って、歯にくっつくとなかなか取れないじゃないですか!」

345:名無しのストライカー
≫≫344
かわいい

346:名無しのストライカー
潔回は(比較的)平和だったよな

347:名無しのストライカー
≫≫346
平和か…?(スタジオで「ヘタクソ」の場面を完全再現する潔選手を見ながら)

348:名無しのストライカー
≫≫346
平和だな!(「沈んでイッてろ泥舟が」のレスバが流れるVTRから目を逸らしながら)

347:名無しのストライカー
喜安「氷織選手って体格いいですよね! サッカー以外にも何かスポーツとかやってたんですか?」
氷織「柔道を。親がプロ選手やったんで…」
喜安「あっ…(察し)スゥッ、にしてもすごいですよね! 一見すると儚げに見えるので、ギャップ萌えというか」
氷織「母似やからね」
喜安「アッ、アッ……」

348:名無しのストライカー
地獄の氷織くん家はやめてあげなヨォ!!

349:名無しのストライカー
ひおりんの両親関連の話題はNGってファンの間ではあまりにも有名

350:名無しのストライカー
あの回の喜安キャスター、ひたすらちいかわ化してて可哀想だった

351:名無しのストライカー
喜安「(國神闇堕ち話を聞いて)あー、ありますよそういうこと。國神選手より過酷ではないんですけど、定時退社出来なかったり、仕事頑張ったのに成果だけ横取りされたり……」
國神「それは…」
喜安「まあ私もソイツのカツラを燃やしてやったわけなんですが」
國神「もや……え?」

352:名無しのストライカー
サラッととんでもないことしてて笑う

353:名無しのストライカー

354:名無しのストライカー
國神選手は癒し
はっきりわかんだね

355:名無しのストライカー
≫≫353
どうした? 変換ミスか?

356:名無しのストライカー
≫≫355
こうしき
とうこう

357:名無しのストライカー
公式の投稿?

358:名無しのストライカー
お? これって……

359:名無しのストライカー
まさか………!

360:名無しのストライカー
【速報】次のゲスト発表

361:名無しのストライカー
うおおおおおおおおおお!!!

362:名無しのストライカー
キタキタキタキタァァァァアア!!!

363:名無しのストライカー
ついに来たか!?

364:名無しのストライカー
次の被害者は……一体!?!?

365:名無しのストライカー
wktk…wktk……

366:名無しのストライカー
【朗報】次のゲストは白宝コンビ

367:名無しのストライカー


368:名無しのストライカー


369:名無しのストライカー


370:名無しのストライカー


371:名無しのストライカー


372:名無しのストライカー


373:名無しのストライカー
ここは無言の多いインターネッツですね^ ^

374:名無しのストライカー
キャアアアアアアアアアア!!!!

375:名無しのストライカー
うおわあああああああああああ!!!

376:名無しのストライカー
とうとう来てしまったあああああ!!!!

377:名無しのストライカー
も り あ が っ て ま い り ま し た !

378:名無しのストライカー
おい公式ィ!!
スレ民を阿鼻叫喚させて楽しいか!?!?

379:名無しのストライカー
よく御影cpから許可が下りたな

380:名無しのストライカー
玲王「何か面白そう」
凪「玲王が行くなら俺も行く」
御影cp「そういうことです」

381:名無しのストライカー
≫≫380
容易に想像できるの草

382:名無しのストライカー
ってことはつまり、伝説の喜安さんVSワクワク玲王VS早く帰りたい凪 VSダークライ…ってコト!?

383:名無しのストライカー
≫≫382
もうそろそろダークライ解放してあげなよ…

384:名無しのストライカー
≫≫383
じゃあ代わりに誰入れる?

385:名無しのストライカー
≫≫384

386:名無しのストライカー
≫≫384
ヨイチッチ

387:名無しのストライカー
≫≫384
潔世一一択だろ
言わせんなバカ

388:名無しのストライカー
凛ちゃんから凪にリプ送ってる
凛ちゃん「悪いことは言わない。早まるな。やめておけ」

389:名無しのストライカー
全力で忠告してて草しか生えない

390:名無しのストライカー
普段の凛ちゃんだったら100%しない行動なんだよなあ……

391:名無しのストライカー
凪「そんなにめんどくさいなら早く終わらせた方が良くない?」

392:名無しのストライカー
≫≫391
伝わらない恐怖

393:名無しのストライカー
≫≫391
というか相方がキラキラしてるんだから無理じゃない?

394:名無しのストライカー
≫≫391
こうやって被害者は増えていくのか…







─────────────────────────



人物紹介



喜安田亜子

名前は文字通りキャスターから。もともとはどこにでもいる普通の新人キャスターだったが、クソ上司に番組司会を押しつけられたことで全ての歯車が狂い出す。ちなみに放送中の長台詞は脊髄反射なので、本人は喋った内容を何ひとつ覚えていない。憚る障害を笑顔でなぎ倒すので「伝説の喜安さん」という渾名がついた。


糸師凛

第一の被害者。そして今後も振り回される運命が待っている。
最初に仕事を受けたのは、あちこちで取材を断ったせいでマネージャーに勝手に入れられたから。本人は90分座っていれば後はどうにかなると思っていた。なお結果は本編参照。


潔世一

「伝説の喜安さん」の生みの親。
たまたまテレビ見てたら面白そうな番組やってたし、無事腹筋はロックオフした。自分では絶対に出たくないと思っていたけど、なんやかんやで受けることになる。
潔回は比較的平和……らしい。


蜂楽廻

こちらもオフの日にたまたま見つけた。「こんな面白いもの皆に知らせなきゃ!」と片っ端からメッセージを送っていた。
後日、ブルーロックのグループラインに例の番組の切り抜きが投稿され、凛ちゃんが激怒する。


糸師冴

知らぬ間に飛び火してた人。スマホ開いたら弟が素材のわけわからん音MADが人気になってて頭がパンクした。番組視聴して「うわ何こいつメッチャ当ててくるやん…怖」ってなってる。数ヶ月後、士道と共に出演しチベットスナギツネになる。


士道龍聖

収録後、凛ちゃんに労いのメールを送った。


白宝コンビ

次回の被害者。





伝説の喜安さん
002
2024年4月17日 17:03
ゆう
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