伝説の?廉価ベイトリール「ダイワBW2の分解整備レポート。」
ミネベアのボールベアリングを組み込んで
実用レベルまで達したダイワBW2です。
検討した結果、性能的には申し分ないのですが
(10グラム未満のルアーは飛ばないけど)
マグネットブレーキで塩水域には不向きなことから
思い出としてお蔵入りさせることにしました。
よって、収納前の分解整備をやりましたので
資料としてアップします。
BW2の分解整備記事なんて見たことないな。
そこまでして使うリールじゃないから当然か。
確か、メーカーサイトに部品図があったはず。
もし作業するなら、
それをダウンロードしてからにした方が良いです。
ハンドルのナットカバーを外して
ナットを外せばハンドルは外せます。
アンバサダーやその他のリールと一緒です。
Eリングはありません。(その理由は後述)
ハンドル周辺の部品。
この順番に、ハンドル軸に組み付けられています。
銀色のネジが、左パーミングカップを留めている
ボルトです。
今回は、左パーミングカップの分解は割愛しますが
分解組み立てはそんなに難しくありません。
ただ、磁石の組み込みポジションがわからなくなると
ブレーキ調整ができなくなるので
以下の点に注意します。
磁石の12時位置切り込みに注目。
この位置で、ダイヤル10です。
ブレーキ最弱位置では、切り込みの位置が相違します。
どうも、内周磁石と外周磁石の極をずらすことで
磁力調整をしている模様。
この点だけ気をつければ
パーミング部の分解組み立ては
誰でもできるはずです。
ハンドル側カップの残りのネジ2本を抜けば、
ハンドル側カップは外れます。
メインギアとドラグ関係の部品です。
この順番でハンドル軸に刺さっています。
これはメカニカルブレーキノブ。
シンプルでエコノミーですね。
中に、ごく小さな銅板が入っています。
メインギア関係を外した状態です。
クラッチヨークとピニオンギア。
ヨークも真鍮製です。
過去、何回かフリッピングスイッチの誤操作をやってしまったので
ピニオンのクラッチ接合部が
かなり磨り減っています。
昔の形式なので
キャスト時のクラッチオンで
ダメージを受け易いのですね。
ピニオン関係を外した状態です。
スプールシャフト軸受けは、
本来はプラのブッシュが入っていますが
これはミネベアベアリングに交換しています。
ハンドル軸の側にあるネジを抜き、
ストッパーを外せばハンドル軸も外せます。
ハンドルてっぺんにEリングがないのは
このストッパーで根元を押さえているためです。
ハンドル軸と逆転ストッパー関係を撤去した状態。
逆転オンオフ機構の位置関係は
こんな感じです。
その他の部品は、
そのまま外して大丈夫です。
レベルワインドは、Eリングを使わない簡易固定式。
分解は非常に簡単。
全体としては、
フリッピングスイッチや逆転オンオフスイッチがあるものの
そんなに構造が複雑とは言えません。
クラッチカムを外せば、
クラッチレバーも外すことができます。
組み立て時には、レバーを忘れて組まないように注意します。
忘れるとまた分解するのが面倒です。
ハンドル軸基部には、プラスチックブッシュが入っています。
これも、ミネベアの9×5×3に交換すれば
巻きが滑らかになるはずです。
私は、整備の都合を考えて
ここはオリジナルのままとしています。
整備時にアクセスしにくいのよ。
試しにベアリングを入れてみたら
ぴったり収まる反面、外しにくくて苦労しました。
5ミリのプラ棒にアロンアルファを薄く塗って乾かし、
それをキツキツの穴に突っ込んで引っこ抜きました。
余計な手間が。
全ての部品を撤去完了。
一部外せない部品もあります。
ハンドル側のボールベアリングは、
スプール側から入れて、
真鍮リングで蓋をする構造です。
部品をきれいにしたら、組み立て第1段階。
レベルワインドを組み付けて
クラッチレバーとクラッチカム、フリッピングスイッチをセット。
クラッチ復帰用コイルスプリングも忘れずにセット。
写真は、クラッチレバーを入れ忘れています。
組み立て第2段階。
ハンドル軸を組み付け。
組み立て第3段階。
逆転ストッパー関係を取りつけ。
あとは、ギアとドラグ関係を載せて
蓋をすればOKです。
もちろんグリスやオイルを塗りながら組み立てます。
オリジナル状態では使い物になりませんが
9×5×3のボールベアリング3個を組み込んでやれば、
初心者用の入門機として
現在でも十分使えるレベルのリールになると思います。
10グラム以上のルアーなら
非常に投げ易いです。
但し、淡水のブラックバス、ナマズ用ですね。
海での使用はお勧めできません。
マグブレーキでメンテも面倒な構造だし。
この記事へのコメント
oldかなーと思っていたら、発売してから今年で20年目なんですね、案外新しい?自分にとっては愛機が97スコーピオン1500なのでまだ現役だなーとw
ここのブログにもあったようにベアリング追加でtop限定で使ってみようかなーとただいま検討中です(´・ω・`)
古い機種ですけど
平成に入って間もなくの頃に
店頭にあったリールなので
希少価値はないと思います。
手に入れたらグレードアップして
実際に使ってみてください。
老いてますます盛んなBW2をこのHPを参考にしてマグブレーキ、その他の分解、確認、調整をやって延命させてみます。
部品は一部生産中止がありましたがまだ限定的に修理対応可能みたいです。ダイワ凄い!
BW2どころか
ミリオネアST-15ACの部品まで
残っていますからねw
私のBW2は譲ってしまって
既に手元にありませんが
地味に使い続ける人が多いみたいです。
純正状態ならスプールや
ボールベアリングの錆は
一切気にしなくていいリールですから
ちょい投げブッコマンダーアイテムとしては
まだまだ通用すると思います。
それからBW2ですがマグブレーキの外周の赤いプラ部分と磁石の接着が外れていました!当然合わせマークもずれずれ。
使用後の感想ですがこんなに投げやすくバックラッシュしにくかったのか、、、いつからマグブレーキ効いててなかったんだろう?
記憶をたどってみたのですが、答えは『記憶にございません』です。
私のBW2も、磁石が外れて滑って
ダイヤル位置に関係なく
常時ブレーキがMAXになっていましたw
外れた磁石を
接着剤で留めて処置しましたが
スプール軸受けを2個ボールベアリングにして
ラパラCD9やSR8といった
投げにくいのを投げさせたら
他のリールより優秀でしたね。