「権威のあるトップジャーナルに載った論文だからって正しいことが書いているか分からないじゃないか」というコメントを頂きました。
私の経験上、雑誌のレベルと論文の質はかなり綺麗に正相関します。私の研究分野である医療政策研究でも、トップジャーナルに載った総説は質が高いことがほとんどです。
科学に唯一無二の正解がないからこそ、査読というプロセスが科学における「審判」であり、それを否定してしまうとニセ科学と真の科学を識別することが不可能になってしまいます。
新型コロナで無数のニセ科学論文が、インパクトファクターの低い雑誌を通じて大量生産され社会を混乱させたました。
科学者コミュニティが相互評価でお互いの研究の質を担保する仕組みである査読こそが科学の土台であり、「それよりも自分の方が分かっている」とSNSで発信するのはよい姿勢だとは思えません。
論文の内容に異論があるのであればその雑誌にレターを書くのが科学者の本来の姿であり、SNSで批判するのは生産性がないと思いますし、社会の科学に対する信頼を失墜させているだけだと思います。
引用
津川 友介
@TsugawaYusuke
世界で最も権威のある医学雑誌であるNew England Journal of Medicineに、2019年に総説が載っています。その中で間欠的ファスティングには健康増進のメリットがあることが説明されています。昔はエビデンスが不十分だったので推奨されなかったのですが、今では推奨される介入の一つです。… x.com/satomin_nutrep…
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