AI議員にはできないお仕事?
先日、毎日新聞主催の「Politics2.0民主主義をアップデートしよう」政治×若者イベントでお話してきました。「POTETO」代表古井康介さん&「PoliPoli」代表伊藤和真さん。議員は野田聖子さん&平将明さん&私。
このイベント、当初企画されていた論点は、国会へのタブレット持ち込みや産休議員の代理投票・遠隔投票、ひいては選挙でのネット投票というような論点だったのです。これだけだと多分、やるべきことを実現できない議会の硬直性みたいな話で終わってしまって広がらないなあと思い、AI×政治という論点も提起してみました。
「AIと憲法」(山本龍彦教授・日本経済新聞出版社)に詳しく語られていますが、スマホをデータ取得源にして水道工事需要を把握したらスマホを持っていない低所得者生活圏が需要から漏れてしまったボストン市の事例、あるいは再犯予測のセグメントに人種を設定することによる人種差別の再生産をいかに防ぐかという論点が提示されている事例など紹介しました。AIと政治を結び付けようとするからには、相当多岐にわたる先行事例分析とルールが必要です。「今日からポリテック!」と言ってる場合じゃないのです。
そもそも、政治家政治に失望してAI政治に期待したら、AIを手にした政治家によって更なる絶望を味わう可能性すらある。データ取得手法やセグメントを決定するのは人間であり、その匙加減ひとつで個人の人生が左右されることもある。
この関連で面白い質問がでました。「AI議員にはできない、人間政治家にしかできないことはなんですか」。
私の現時点でのこたえは「思考の過程を説明すること」。
すべての政策にはメリットデメリットがあり、それを総合勘案した上で、自身の哲学や価値観に照らし合わせ一つの政策を是とする思考過程。
その思考過程を開示して理解を獲得する過程そのものが民主主義であり政治の役割だと思います。そしてそれはAIにはできないんじゃないかな。
楽しいディスカッションができました。
あわせて、国会議員25年表彰の廃止!公開討論会の義務付け!選挙至上主義からの脱却!の3点セットも話してきちゃいました♪
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白川 春雄
愛知県の警察組織的犯罪は警察の裏組織です、続行中であらゆる手段を使い隠蔽工作する大村秀章知事である宜しくお願いします
Hitoshi Kitayama
次を担う人と思うけれど!
高橋 淳
AIで仮に答えが出たとして、そこに至るまでの地ならしと工程を明らかにしていくことが政治家の役割ですね。
4年の任期でそれを進め、それどころか総理の独断で解散できてしまうとしたら、選挙のことしか考えない政治家を生み出し続けて党利党略だけの政治家に牛耳られてしまいますね...
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