佐伯旭・シャープ元社長が死去 総合電機の地位確立
シャープ元社長で最高顧問の佐伯旭(さえき・あきら)氏が2月1日午前10時3分、慢性腎不全のため大阪市内の病院で死去していたことが11日わかった。92歳だった。佐伯氏は創業者の故早川徳次氏に次ぐ同社2代目の社長。家電販売を軌道に乗せ、シャープの総合電機メーカーとしての地位を確立した。葬儀は近親者のみで済ませており、社葬やお別れの会は行わない。
1935年に早川金属工業研究所(現シャープ)入社。早川氏の右腕として戦後の混乱期に幹部として経営のかじを担った。高度成長期には家庭の電化ブームを追い風にカラーテレビや洗濯機などの量産を進めた。
1970年に社長に就任。16年間の在任中に半導体事業を軌道に乗せるなどして、「第2の創業者」といわれた。1年間会長を務めた後、相談役に退いた。財界活動からは距離を置き、もっぱら社内での後進の指南役に徹した。町田勝彦会長は佐伯氏の娘婿。
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