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外務省へ提出した意見要望書
外務省へ提出した意見要望書

 先日、当ブログでお伝えしましたように、8月31日に開催された「人種差別撤廃条約に関する日本政府報告に関する市民・NGOとの意見交換会」について、その問題点と今後の対応についての意見、要望をまとめた「意見要望書」(9月4日付)を外務省に提出しました。
 以下にその文書を掲載いたします。


外務省 外務省総合外交政策局 
人道人権課  木村 課長 殿

                    家族の絆を守る会 理事長 古賀 俊昭

先日の人種差別撤廃条約に関する日本政府定期報告作業に伴う意見交換会におきましては、「家族の絆を守る会」からも数名が参加しました。
この中で、参加者の一部の発言、および、議長の制止を無視して、議事進行を妨げる行為のあったこと、また私たち「家族の絆を守る会」の意見を述べる機会が奪われたことを、大変遺憾なことと考えております。
また私共は、今回のことで、国民に開かれた場での意見交換会開催の形式に、今後、民主主義国家に反するような変更があってはならないことと考えております。

私共は、人種差別撤廃条約の意見交換会について、「人種差別撤廃NGOネットワーク」が、「NGO共同申し入れ書」を外務省に提出していることを、インターネットの情報で承知しております。
この中で、人種差別撤廃NGOネットワークは、
「人種差別撤廃条約の効果的な国内実施について多大なる努力をしてきた被差別マイノリティ当事者団体・人種差別の撤廃に取り組むNGOと、一般の個人参加者を同列に置くという開催形態は、・・・意見交換会が本来持つべき開催目的がないがしろにするものであったと考えます。」として、
「『意見交換会』を、外務省を含む関係各省庁と、被差別マイノリティ当事者団体及び人種差別の撤廃に取り組むNGOとの意見交換の場と位置付けること。」
「『意見交換会』を外務省と『人種差別撤廃NGOネットワーク』との共催とし、共同議長形式にて両者が対等な関係で進行にあたるようにすること。」
という要求を出しておりますが、これは、我が国の民主主義を否定し、根幹から揺るがすものであります。人権擁護法、差別禁止法など、立法、国のあり方に関わることも話し合われる場から、一般国民を締め出そうという主張は、断じてあってはならない、許されないものであります。
人権諸条約は、「差別」を主張する「当事者」のものだけである筈がありません。国家、国民全体に関わる大きな問題です。私共「家族の絆を守る会」は、そうした観点から、人権諸条約に関する意見交換会に関わって行くつもりでおります。

そこで、以下のことについて、質問、要望、提案をさせて頂きますので、ご回答を頂きますよう、お願いいたします。
一.「人種差別撤廃NGOネットワーク」の上記の要望について、外務省は如何お考えでしょうか。また、同ネットワークの要望に対して、如何に対応されたのか、お聞かせ下さい。
二.今回中断された人種差別撤廃委員会への報告作業に伴う意見交換会を、再度行って頂きたいと思いますが、今後のスケジュール、日程等をお知らせ下さい。
三.人種差別撤廃条約のみならず、人権諸条約に関する意見交換会は、今後も、国民公開の場で続けて下さい。
四.人権諸条約に関して、寄せられた意見、意見交換会で話し合われたこと、また、その結果、どのような論点に絞られるのか、論点整理を行って、ホームページ等で公開してください。
五.議事が妨げられないよう、明確なルールを作ってください。
六.今回、議事進行を拒否された女性が、オブザーバーとしての立場での参加であると仰っていましたが、「オブザーバーとしての参加」とは、どのようなものでしょうか。

以上、ご回答を頂きますよう、よろしくお願い申し上げます。

平成十九年九月四日 
                         
(原物は縦書)


以上の文書を外務省へ提出しました。
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【 2007/09/07 22:00 】

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