愛知県在住の男性Ｔ様から「家庭内別居離婚調停中、自己破産間際の47歳4児の父○○○○という者です。長女がイチゴ大好きで中学入学のお祝いに、美味しいイチゴをいただきたく。何より坂爪さんの本気で生きるを、少しでも生で体感したくメッセージしました。もしもイチゴまだあるなら車で取りに行こうと思います」と連絡をもらった。心ある方から大量のイチゴを貰ったのだが、私はイチゴを食べることができない。欲しい人は誰でも連絡をくださいと投稿したら、それを見たＴ様が連絡をくれたのだ。

その時、私は愛知県蒲郡市にいた。京都在住の女性W様から「誕生日プレゼントを渡したい。あと、蒲郡にある生命の海科学館に行きたい」と連絡を貰ったのだ。W様は、私に高貴な筆記用具とカッターナイフをくれた。W様とは過去に何度も会っているが、最近まで「坂爪圭吾と会う時は護身用としてカッターナイフを携帯していた」ことを白状した。なんだそれは。一体俺は何なんだ。どこまで怖がられているのだ。だが、冷静になると「カッターナイフを持ち歩くほど怖いのに、それでも会いに行く」W様の心意気を素晴らしいと思った。私にはもう必要ないからと言って、カッターナイフを貰った。

欲しい服を見つけたが、服を買うお金がない。だが、光熱費を払わなければ買える。買える買えないで言えば買える。だから俺は服を買ったと言ったら「ファンキーですね」と言われた。ファンキー。素晴らしい言葉だ。私は「最高だね」と言ったり言われたりすることが好きだ。正論から最高は出ない。一般論から最高は出ない。最高は、常にはみ出している。ファンキーであることを自分に許せない時、元気が出なくなり、生きる気力を失う。この世の中は、正論とファンキーのど突き合いである。強く明るく生きたければ、正論をぶち破るファンキーが必要になる。誰が何と言おうと、自分にとっては「これが最高！」と言える瞬間が必要になる。

この人生は努力をしないと決めた。猫も杓子も努力が大事と言うが、私はそれを信じない。努力と我慢は同義語で、努力推奨派の人々は、遊んで暮らしている人を見ると「けしからん」と怒る。俺も我慢して生きているのだから、お前も我慢して生きろと、幼稚な脅迫をする。引きこもりの人々を「親が死んだらどうするのだ」と脅し、貯蓄のない人々を「老後はどうするのだ」と脅す。優しい振りをして脅すのが、奴らの常套手段だ。完成した人間は、そんなことをしない。親が死んだら自分も死ぬ。それでスッキリ爽やかだ。多くの人は「そうならないために頑張る」が、我々は「滅びるなら滅びる」と割り切る。滅びないために頑張るのではなく、生きられるだけ生きて、野垂れ死ぬ道を選ぶ。

東京在住の女性M様が、めちゃめちゃ可愛いクッキーをくれた。どうすればこんなものを作れるのか聞いたら「作ると決めれば作れる」と言った。素敵だ。カッコいいとは、こう言うことだ。作ると決めれば作れる。やると決めればやれる。行けると決めれば行ける。簡単な話だ。正論しか言わない人間は、正論を超える魅力がない人間だ。そんな、つまらない人間になるなよ。ちゃんとするとか真っ当になるとか、一体お前は何を目指しているのだ。誰に認められたいと思っていて、誰と友達になりたいと思っているのだ。お前に足りないものは、ちゃんとすることなんかではなく、ファンキーさかも知れないぜ。お前がダメだと思っているまさにその欠点や恥部こそが、お前の最高の魅力だ。だから、永遠にそのままで行け。持ち前の、お前だけのファンキーさを見せてくれよ。これからＴ様が家に来る。最高は、常にはみ出している。