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子どもの自由な学びを保障するフリースクール「虹の学園」が4月、閉校となった一関市の旧花泉小校舎を利用して開設される。県内で不登校の小中学生が増える中、様々な体験学習を通じて、子どもたちが主体的に学び、自立できる環境を整備する。(有村瑞希)
運営するのは一般社団法人「虹パーク」。旧校舎は市から無償で借り受け、主に小中学生を対象に受け入れる。中学卒業後の生徒でも、希望があれば相談を受けるという。月謝は公立校と同程度とし、市内からは月額5000円(市外からは同7000円)。現時点のスタッフは約30人で、元小学校教諭や保育士、看護師など、様々な経験やノウハウを持つ大人が支える。
同園の特徴は、子どもの意欲を尊重し、自由に発案して好きなことを学べる「プロジェクト学習」だ。
体験学習を中心とした教育を実践する学校法人「きのくに子どもの村学園」(和歌山県)をモデルに、灯油代を節約するために薪ストーブを設置したり、羊を育ててホームスパンのマフラーを作ったりと、多様な体験学習を想定。「比較する教育」から「異年齢による協同での学び」に転換し、給食も子どもたちが調理実習として自炊する。
同法人代表理事の熊谷貴典さん(50)は現役の中学校教諭。スクールの開設を進めた背景には、比較や競争のなかで、子どもたちの意欲や主体性が失われがちな公教育への問題意識がある。
学力順位など、数値での成果主義を重んじる現状に疑問を抱いた熊谷さんは、「子どもの元気を取り戻す学校を」という自身の考えに賛同する弁護士らと昨年2月、同法人を設立。教員は3月末で退職する決意をした。
熊谷さんは「動物との触れあいや体験学習を通じて、子どもたちが子どもらしく、笑顔で元気に過ごせる場になれば」と話している。