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なんでもいいから新しいことをやる。

散骨を海でやりたいと言う女性M様にお会いした。四年前の四月七日に飼い猫が亡くなった。コロナ禍で、ちょうど緊急事態宣言が出た日だった。その日は私の誕生日でもあるのだが「散骨に付き合って欲しい。一人だと負けちゃう。このまま家に置いたままでもいっかって思っちゃうんだけど、ずっとモヤモヤを抱えている。だから、散骨に付き合って欲しいです」と言われた。それは、もう、やるしかない。やろう。と言う訳で、博多埠頭から志賀島に行く船に乗った。M様は、大事そうに骨壷を抱えていた。

四月七日は私の誕生日だが、ある人やある動物にとっては命日でもある。M様は言った。本当は坂爪さんの誕生日を祝いたくて連絡をしたのに、坂爪さんの顔を見たら「綺麗事ばっか言ってないで自分が本当にやりたいことを言葉にしなければ!」となって、散骨のことを思い出した。こんなことに付き合ってくれる人はなかなかいない。坂爪さんに見届けてもらえることはありがたいことだ。M様は、そのようなことを言った。私の正しい使い方である。命日が私の誕生日とは奇縁である。猫ちゃんの名前はジョン。私はジョンに会ったことはないが、会ったことがないイコール関係ないとはならない。私とジョンとの間に、名状し難い絆が生まれた。

船に乗る前にメシを食べた。M様が優しい女性だと言うことは一挙手一投足から伝わってきたが、なんというか若干うざかった。自分が食べたいものを食べる代わりに「何が食べたいですか?」と聞きまくるし、自分が「美味しい」と言う代わりに「美味しいですか?」と聞きまくるし、お前は俺のおかあちゃんかと思った。ガキじゃあるまいし、自分のことは自分でできますと言ったら、M様は「私の母がめちゃめちゃ過保護な人で、よかれと思っていろいろ世話を焼いてくれていたのですが、私にはそれがうざかった。それなのに、自分も同じことをしてしまっているのですね!」と顔面蒼白になった。

港に着き、船に乗った。志賀島には三十分程度で着く。港を離れ、沖に出た頃合いを見計らって「行きますか」と言った。小さな船のため、甲板に出るとびゅんびゅんと風が吹いている。骨壷を開け、中身を取り出す。M様は「行きます」と言って、骨壷の中身を海洋に散布した。最初は「ありがとう!」と言いながら散布をしていたが、後半は「ばかやろー!」に変わっていた。粉雪のように細かくなった骨と一緒に、M様の涙が海洋に散った。その様を見ながら、亡くなった人の骨を食べたいと思う人の気持ちがわかった。大切な人を、自分の体の一部にしたいと思う気持ちは、自然なものだと思った。

散骨は三分程度で終わった。短い時間だが、映画のワンシーンを見させてもらったような気がした。M様は「なんでばかやろうって言っちゃうんでしょうね」と言って、瞳を潤ませながら笑った。M様は、現在の職場を今月いっぱいで辞めて、来月から新しい人生に突入する。別れ際、M様は「おかげさまでスッキリしました。こうやって、新しくなればいいんですね」と言った。美しい言葉だ。何度でも、何度でも、新しくなればいい。M様には言えなかったが、散骨中、風下に立っていた私の眼球に何度も何度もジョンの遺骨が飛んで来た。私の目の中で戯れるジョン。いよいよ、俺たちの絆は確かなものとなった。骨を撒く時は風下に立たない方がいい。目に入ると痛いが、痛いのも悪くない。

圭吾さん、
ほんとにほんとにありがとうございました!
フェリーでの事はわたし一生忘れない。

その後とてもぼんやりしてしまって、ごめんなさい。

私にとって圭吾さんは、人間で初めて、なにがあっても心の味方の素敵な大好きな人です。
一生、大切な人です。
なのでまたお会いできる日を楽しみに生きてくと決めたのです!

圭吾さんのプレゼントのはずだったお金でお花をたくさん買って、骨壷に詰めたります🔥

圭吾さん、ハッピーバースデイ🎂
ますます素敵な一年を!

(・・・数分後・・・)

圭吾さんが私と過ごしてくれることが嬉しくて有り難すぎて怖かった
ありがとうすぎて、怖かったです
そんな気持ち見せて気を遣わせちゃうの一番嫌で、取り繕ってました
それで、圭吾さんの笑顔から遠いことをしてしまった
ごめんなさい
私は自由になる修行が必要です

取り急ぎ、上に送ったLINEは嘘っぽく思ったから、取り急ぎ。

圭吾さん、ありがとう

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おおまかな予定

4月7日(日)坂爪圭吾生誕祭@静岡県熱海市
https://note.com/keigosakatsume/n/n3df1847f3a36

以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)

連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com

SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z

バッチ来い人類!うおおおおお〜!

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なんでもいいから新しいことをやる。|坂爪圭吾