農家さん農家さんの農産物販売講座、臼井です。
今日のテーマは、
『直売所で農産物を販売する際にしっておきたい価格設定の知識』
です。
以前お話ししたように、直売所や道の駅であなたがつくられた農産物を販売するためにが、まずはそのお店の組合に入会する場合多いです。
そして、無事に入会でき、お店に農産物を販売する段階になったとします。
その次に、少し頭を悩ませるのが、値段の付け方だと思います。
「一体いくら位の値段をつければ良いのか?」
「売れやすい価格設定の仕方とかって、ある?」
色々と考える部分も多いと思います。
では、その辺りの直売所や道の駅で農産物を販売する際の「価格設定」について見ていきたいと思います。
安ければ売れる!では、ドツボにはまる
価格を付けるときに一般に考えがちなのは、
「値段を安く付けた方が売れるのでは…?」
という思いです。
特に、直売所などになると、お野菜がお店に溢れています。
例えば、キャベツ1つをとっても、他の生産者さん何人もが出荷されている。
そんな何人もライバルの中から選ばれるには安くしないと駄目なのでは?
って、普通思われると思うんです。
っが、実はそこは大きな間違いです。
個人的に、大阪の産直店で感じたのは、
安ければ、それはそれで売れる。
一方で、売り方や魅せ方の工夫次第で2~3割価格が高くても十分売れる。
多くの生産者さんは、その工夫を意外とされていない。
ということを実感しました。
100円のキャベツが売れて手元に入る収入は?
じゃあ、どうすれば値段が高くても売れるのか?
という話になります。
っが、その前に今回は、価格の仕組みについてお話をさせてください。
魅せ方、売り方の工夫は話し出すと、それこそセミナー1日分くらいのボリュームになるので、あらためて記事をつくってお伝えしたいと思います。
まず、直売所に農産物を販売したときに、どんな費用がかかるのか?
ここを見ていきたいと思います。
要は、あなたの商品が実際に売れたときに、いくら収入になるのか?です。
例えば、あなたがキャベツを1袋100円で販売したとします。
そして、そのキャベツがお客さまに買って頂けました。
じゃあ、
あなたの手元に入る金額は、100円か?
というと、そうじゃないですよね。
お店側に「販売手数料」を支払わなければなりません。
手数料の割合は、お店によっても違ってきます。
知る限りでいくと、おおよそ15~20%が多いのではないでしょうか?
100円ー15円(100円×15%)=85円
これが、あなたの収入です。
また、少し余談でいくと、私が働いていた大阪の産直店では、高知県からお店のある大阪へ野菜を出荷してもらっていました。
厳密に言うと、農協さんが生産者さんの野菜を集めて、まとめてトラック便で送っていたんですね。
ですので、送料というものも差し引かれていました。
100円ー15円(100円×15%)ー送料(売上金額×●%)=??
このような計算式で、生産者さんの収入がはじき出されていました。
このような話から、価格を設定する際には、今言った手数料がとられる。
例えば、商品価格から販売手数料である15%がとられる。
ということを想定して、値段をつけなければなりません。
100円の商品が売れたから、100円入る。
ではないと認識しておかなければいけませんよね。
手数料は安いと認識しておく
ちなみに直売所ではなく、通常の小売店(例えばスーパーなど)へ商品を出荷した場合。
スーパーがとる利益は、15%なんてものじゃありませんから。
20%~30%は、利益としてとっています。
実際には、あなたの野菜を仕入れた金額にそのパーセントを上乗せして商品価格を設定しています。
(果物になると、利益35%なんていうのはザラです)
ですので、直売所さんに支払う販売手数料15%というのは、安い。
ここは認識しておいた方が良いです。
(スーパーさんへ出荷しようと思ったら、卸値段も叩かれるかもしれませんしね)
ただこの話をした続きでお伝えすると、直売所や道の駅と、スーパーさんとでは商品出荷システムにおいて、決定的に違う部分があります。
ある意味、この仕入れシステムの違いにより、販売手数料が違う、
ともいえます。
その辺りについて、次回お伝えします。
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